カイワレダイコンは通年が栽培時期で種まきから収穫までは約1週間です。トレーに種をまいて半分まで水に浸して反日蔭に置いておきます。発芽から収穫までの主な管理作業は水換えです。
カイワレダイコンの育て方を野菜栽培士が詳しく解説します。
種まき適期や収穫適期など栽培時期と種まき・苗作り・水替え方法・収穫までの栽培管理、病害虫対策など、画像と動画を使って丁寧に解説しています。
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栽培難易度 ★☆☆☆☆
カイワレダイコンは日の当たる室内の窓辺で気軽に栽培できるスプラウトです。反日蔭でも栽培でき、収穫までの作業も主に水替えのみで栽培難易度が低い野菜です。
カイワレダイコンはアブラナ科ダイコン属の新芽の総称のことで、漢字では「貝割れ大根」と書きます。和名は「黄菜」といい、英名は「White radish
sprouts」といいます。
カイワレダイコンはスプラウトの代表品種で、ピリッとした辛みがあるのが特徴で、ビタミンC・K・カロテンなどを豊富に含んでいます。
栽培期間が短く、少ない日照量でもそれなりに育つため、数時間だけしか太陽光が当たらない反日蔭の窓際でも簡単に育てられます。
カイワレダイコンはさまざまなダイコンの品種から作れます。食べても美味しく品種ごとに見た目や成分(栄養価)が違っていることから日本人に長く愛されているスプラウトです。
スプラウトとは植物の新芽の総称のことで、世界ではすべての野菜の新芽を「スプラウト」と呼んでいます。
カイワレダイコンもアブラナ科の野菜なので、当然スプラウトの一種に含まれます。
日本では「スプラウト」という名称よりも「カイワレダイコン」という名称で先から販売されていたため、現在でも「カイワレダイコン」が一般的な名称になっています。
科名 | アブラナ科 |
草丈 | 10~15cm |
連作障害 | なし |
適した場所 | 反日蔭で風通しの良い場所 |
日当たり | 🌤or☁ |
発芽適温 | 20~25℃ |
生育適温 | 15~20℃ |
種まき時期 | 通年 |
発芽日数 | 1日~2日 |
収穫時期 | 種まきから約8~12日 |
カイワレダイコンは適温内なら通年の栽培が可能です。種まきも通年で、収穫までは種をまいてから7~10日です。
厳寒期(11月~2月)も栽培はできますが、気温が低いと収穫までに日数がかかるため、なるべく室内の暖かくなる場所で栽培しましょう。
カイワレダイコンはアブラナ科のダイコン属が主流の品種になります。どの品種を選んでも栽培方法や育てやすさに大きな違いはありません。
市場に流通しているカイワレダイコンは「アブラナ科のダイコン属」の種子が主流で、全国各地の気候や風土に合わせて改良された品種が多く存在しています。
種子は「カイワレダイコン」という商品名で販売されていますが、ダイコン属の種子ならどの品種でもカイワレダイコンを作ることができます。
「かいわれ大根」「ラディッシュ」など
「赤ラディッシュ」「サンゴ」「ルビーかいわれ」など
カイワレダイコンは室内栽培が可能で、トレーや空き瓶などに種をまいて収穫で育苗する方法で育てます。
カイワレダイコンの栽培をはじめる前にしておくことは、「栽培容器の準備」と「種の発芽処理」などです。
カイワレダイコン栽培で利用する容器はプラスチック製のトレーやジャムなどの空き瓶を利用しましょう。ナイロン袋でも栽培ができます。
必要な量によって栽培容器を選ぶのがポイントです。
カイワレダイコンの種は種子は小さく水替え時の手間がかかりますが、トレーの底にスポンジや綿などを敷くと水替えが楽になります。
容器の底面より少し大きいサイズのスポンジにすれば、スポンジの端を指でつまんで持ち上げることができ、水替えの際の種の流出対策になります。
穴あきのトレーなどを使う方法もおすすめです。
カイワレダイコンは低温期(10月~3月頃まで)は室内であっても気温が低く発芽温度に達していないと発芽が遅れるのが普通です。
この期間でカイワレダイコン栽培するときは、「催芽処理(芽出し)」という、種に発芽のシグナルを与える作業を行いましょう。
カイワレダイコンは畑ではなくトレーなどの容器に種をまきます。露地栽培でも遮光すれば栽培はできますが、ここでは室内での種まき方法について説明していきます。
カイワレダイコンの種まき適期は通年可能ですが、低温期(11月~2月頃まで)は、室内の日が当たりやすく暖かい場所を選んで栽培しましょう。
カイワレダイコンは20℃~25℃が発芽に適した温度です。
カイワレダイコンは発芽適温内なら1日~2日で発芽が始まります。発芽適温から外れていると日数は前後します。(参考:カイワレダイコンが発芽しない原因と対策)
白くて柔らかいカイワレダイコンを収穫するためには遮光することが有効な手段です。
カイワレダイコンは強い光に当てると緑化して節が狭くなり茎葉が固くなってしまいます。発芽してから草丈が4~5cmになるまでは遮光して栽培します。
種まきを行ったあとは太陽光や室内灯が当たらない暗い場所においたり、段ボールに入れたり、栽培容器にアルミホイルなどをまいて遮光するようにしましょう。
カイワレダイコンは鮮度が命です。水替えは1日に1回以上は行うのがポイントです。常に新鮮な水を与えましょう。(無水栽培では水替えは不要です。)
カイワレダイコン栽培では水替えをこまめに行います。高温期(5月~9月)は、水が古くなると種子が腐りやすくなるため、少なくても1日に2回は水替えを行いましょう。
カイワレダイコンは水に含まれるミネラルなどを吸収して成長していきます。常にきれいで新しい水で栽培することが美味しいカイワレダイコンを収穫するポイントです。
また、雑菌の繁殖防止にミネラルウォーターではなく消毒されている水道水を使うようにしましょう。無消毒のミネラルウォーターだと種が腐りやすくなります。
カイワレダイコンの収穫のタイミングや収穫の目安を知って、もっとも美味しい頃合いに収穫しましょう。
カイワレダイコンは種まきから7~12日で収穫適期を迎えます。
収穫適期を過ぎて苗が育ちすぎると、栄養価も下がり、食感が悪くなり、味と風味も落ちます。
適期を逃さないように収穫しましょう。
カイワレダイコンの収穫時期を見た目で判断するときは、草丈が10cm~15cmになる頃が収穫適期です。
容器から取り出してきれいに水洗いしましょう。カイワレダイコンは再生栽培ができません。
カイワレダイコンは、栽培条件(季節・気温など)によって成長する速度が変わるのが普通です。
大きく成長が遅れているときは種子がだめになっていることがあります。腐敗臭がしないか、水に濁りがないかをCheckしてみましょう。
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