家庭菜園用の耕運機といっても種類は様々。耕運機ごとに適した使い方がありその機能やサイズが異なっています。ここでは耕運機の選び方と選ぶ時のポイントを紹介します!
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耕運機を使うメリットや耕運機の選び方のポイント、おすすめの耕運機は?など、耕運機のお悩みを一気に解決します!
プランター栽培から始まった家庭菜園。気が付けばレンタル菜園を借りて本格的な野菜作りを楽しんでいるいう方もおられるでしょう。
畑の規模が大きくなると育てる野菜の種類と量も増え、家庭菜園はますます楽しくなっていきます。
半面、畑が広くなると耕うんする面積が増えて、手作業での耕うんは疲れるといった新たな問題も。
そんな悩みをすべて解決してくれるのが耕運機です。
耕運機は団粒構造の良質な土壌を作ったり均等な高さの畝を作ったり、誰でも簡単に土作りができてしまう便利アイテム。
今回は耕運機を使うメリットや耕運機の選び方のポイント、おすすめの耕運機は?など、耕運機のお悩みを一気に解決します!
耕運機を使う最大のメリットは良い土が誰でも簡単に作れるということです。
良い土とは、土の粒が細かく柔らかい・水はけが良い・通気性が良い・保水性が高い・土壌酸度が適正で栄養分が豊か・病原菌や害虫が少ない状態を言います。
クワなどを使った手作業だとどうしてもムラができてしまいますが、耕運機を使えば、誰でも簡単に均一な用土に仕上げることができます。
耕運機はレンタル菜園や中規模菜園で大活躍する、とても便利なアイテム。
耕運機を使う最大メリットは疲労が大幅に軽減されること。疲れることなく耕うん作業を驚くほど短縮できます。
また、最適な畝を簡単に作れることも耕運機を使うメリット。
用土を細かくほぐして均等な高さの畝を作れば、野菜の根の張り方が良くなり、収穫量もグッと増えます。
耕運機と聞くと何百万円もする本格的なものをイメージする方もおられるかもしれません。
今回ご紹介するのは、レンタル菜園程度の広さで活躍するハンディータイプと呼ばれる小型の耕運機。
動力は「ガソリン」「混合燃料」「バッテリー」「カセットガス」の大きく分けると4種類。
騒音は、混合燃料>ガソリン>カセットガス>バッテリーの順で小さくなります。郊外の大型菜園はハイパワーのガソリン燃料、住宅地や家のミニ菜園では騒音が出ないバッテリーがおすすめ。
電動耕うん機はパワーが...と言う方もおられるかもしれませんが、最近のミニエンジン耕うん機に負けないほどのパワーがあります。
本格的な耕運機(トラクター)ともなれば値段も高額ですが、小型耕運機ならお手頃な値段(数万円~数十万円)で買えます。
耕うん機は沢山のメーカー(Kubota・Honda・マキタ・リョービ・オカネツ工業・タナカ)から発売されていてその種類も様々。
一体どうやってぴったりの耕うん機を探せばいいのでしょうか?
ここから先は、耕運機の種類や選び方、おすすめの機種などを分かりやすくご説明します。
1.用途・予算・畑の大きさ・馬力で選ぶ
耕運機といっても種類はいろいろ。耕運機選びの最大のポイントはパワーとコストバランス。畑の広さや用途によって手頃で使いやすい耕運機を選ぶようにしましょう。
10坪以上2馬力、30坪以上は4馬力、200坪以上は6馬力以上を目安に。
2.耕うん方式で選ぶ
耕運機には車軸式ロータリー・フロントロータリー・リアロータリーの3タイプがあります。
小型耕運機で多いのは車軸式ロータリー。軽量で持ち運びが簡単なのが特徴です。そのため、車のトランクへの収納も楽々。自宅から離れた場所に畑がある人におすすめ。
フロントロータリーは名前の通りロータリーが本体前方についているタイプ。巻き込まれの心配も少なく安全に作業ができるのが特徴です。
リアロータリータイプはタイヤ付きの耕運機で、ハイパワーで固い土も効率よく耕うんすることができます。ただし重量があり価格も3タイプの中で一番お高めです。
3.耕運機を使う場所や環境に合った機種を選ぶ
ひとことで畑と言っても住宅地の中の畑や土質が固い畑などその条件は様々。
例えばお家の庭先や住宅横の畑で大型のハイパワーのものを使うと騒音や排気ガスで苦情が出てしまいますし、かといってパワーの弱い電気式を選ぶと思ったように耕うんできないといった問題が起こります。
耕運機は利用する場所・環境にあった機種を選ぶことが重要なポイント。
4.信用のあるメーカーを選ぶ
耕うん機はホームセンターなどでも購入できますが、修理を前提にしておらず予備部品が全く生産されていません。いわば使い捨てと同じ。
値段が安いからと無名のメーカーの製品を使うと故障時の修理もしてもらえません。各地に営業所があるメーカー(Kubota・イセキ・ヤンマー)を選ぶことも購入前の確認ポイントです。
ここで紹介しているのはKubotaの耕うん機がメインですが、購入後もKubotaのスタッフのアフターサービスが受けられるので万が一のトラブル時でも安心です。
畑の大きさが10~30坪(33~99㎡)の場合はコンパクトで扱いやすい小型タイプがおすすめです。このタイプは値段が10万円前後で、安いものだと5万円を切る機種も。
ただし値段が安い機種は耕うんのみで畝立てができないことがあるので安さだけで選ばないようにしましょう。
おすすめの小型機種はKubotaのミニ耕運機「菜」シリーズのTMS30(燃料タイプ)、バッテリータイプではクボタのTME15です。
この2つは耕うんだけでなく畝立て機能も付いているので作業効率が格段にアップするでしょう。重量も20㎏前後の機種が多いので、女性でも車への積み込みが可能です。
TMS30 | TME15 |
販売価格:100,000円前後 | 販売価格:110,000円前後 |
コンパクトで使いやすいおすすめの小型耕運機です。推進力に優れたロータなので耕うんが安定。初心者でも簡単な畝立てマット付き。畝立てマットと移動輪が一体式なので、付け替えの手間がありません。ハンドルが折りたためるので車への積み込みも楽々。 | 運転スイッチレバーを握ると動き放すと止まる安心設計。後輪付きなので車から畑までの移動も楽々です。重量は21㎏しかなくハンドルも折りたためるので車への積み込み・積み下ろしも簡単。モーター駆動なので静かで低振動。手元への振動が少なく疲れにくくて快適な作業ができます。 |
サイズ:全長120㎝×全幅65㎝×全高108㎝ 重量42㎏ | サイズ:全長1,137㎝×全幅48.5㎝×全高89.1㎝ 重量21㎏ |
耕うん方式:車軸式ロータリー | 耕うん方式:車軸式ロータリー |
耕作面積:30坪(標準) | 耕作面積:20坪(推奨) |
動力:ガソリン | 動力:電気(家庭用コンセントで充電可能) |
連続作業時間:90分 | 連続作業時間:45分 |
最大馬力:2.7 | 最大出力:300W |
耕うん深さ:16㎝ | 耕うん深さ:12㎝ |
耕うん幅:65㎝ | 耕うん幅:40㎝ |
おすすめ度 ★★★★★ | おすすめ度 ★★★★☆ |
畑の大きさが30~150坪(99~495㎡)の場合は本格耕うんができる中型タイプがおすすめ。最大馬力も3.0以上あり中規模~小規模の畑で大活躍します。
このクラスになると本体だけで重量が50㎏を超えるため、車への積み込みがきつくなります。現地に保管場所があるか運搬時の協力者がいるかも事前検討しておきましょう。
おすすめの機種は、Kubotaのミニ耕運機「菜」シリーズのTRS30-DとTRS-50です。
フロントロータリーだとFTR3500というタイプがありますが、連続作業時間が90分と短いので、この機種はあまりおすすめはできません。
TRS30-D | TRS-50 |
販売価格:160,000円前後 | 販売価格:170,000円前後 |
台形タイヤで安定した耕うん作業ができて初心者でも簡単に耕せるリアロータリーの入門機。簡単畝立て機能付き。 | ハイパワーなので固い土でも楽々耕うんする事ができます。270坪クラスで力強く耕うんできる、中型機の中では最強クラス。 |
サイズ:全長128.5㎝×全幅49㎝×全高105㎝ 重量53㎏ | サイズ:全長150.5㎝×全幅62㎝×全高104.5㎝ 重量80㎏ |
耕うん方式:リアロータリー | 耕うん方式:リアロータリー |
耕作面積:120坪(標準) | 耕作面積:270坪(標準) |
動力:ガソリン | 動力:ガソリン |
連続作業時間:120分 | 連続作業時間:150分 |
最大馬力:3.0 | 最大馬力:4.3 |
耕うん深さ:14㎝ | 耕うん深さ:13.5㎝ |
耕うん幅:45㎝ | 耕うん幅:55㎝ |
おすすめ度 ★★★★☆ | おすすめ度 ★★★★★ |
畑の大きさが200坪(660㎡)畑の大きさが600坪(1980㎡)の中規模以上の農園の場合は大型タイプ(270坪以上)がおすすめです。
馬力も6馬力とパワフルで深く耕せるので、ニンジンやゴボウなど根菜類の畑づくりにもぴったり。ミニ耕運機の中では最強クラスで本格的な野菜つくりには欠かせません。
おすすめの機種はKubotaのミニ耕運機「菜」シリーズのTRS60とTRS70です。
TRS60 | TRS70 |
販売価格:180,000円前後 | 販売価格:210,000円前後 |
耕うん深さ16㎝の大径ロータリで根菜類(ニンジン・大根)などの土壌作りに威力を発揮します。簡単畝立てマットにより使いやすさと畝立て性能がアップ。 | 作業速度が選べて大きいタイヤで効率がアップします。あぜ越えも楽々。簡単エンジン始動のセルスタート仕様でストレスも軽減されます。 |
サイズ:全長148㎝×全幅62㎝×全高108.5㎝ 重量85㎏ | サイズ:全長151.5㎝×全幅62㎝×全高107㎝ 重量88㎏ |
耕うん方式:リアロータリー | 耕うん方式:リアロータリー |
耕作面積:270坪(標準) | 耕作面積:270坪(標準) |
動力:ガソリン | 動力:ガソリン |
連続作業時間:150分 | 連続作業時間:150分 |
最大馬力:6.2 | 最大馬力:6.2 |
耕うん深さ:16㎝ | 耕うん深さ:16㎝ |
耕うん幅:55㎝ | 耕うん幅:55㎝ |
おすすめ度 ★★★★☆ | おすすめ度 ★★★★★ |
番外編として運搬も扱いも楽々の超小型耕運機をご紹介します。値段も4万円を切るほど手頃な値段設定で耕運機デビューにぴったり。
耕うん作業のみで畝立て機能などはついていませんが、コストを押さえたいという方はこちらの機種がおすすめ。
お家の庭先の畑やレンタル農園など小規模の畑(10坪以下)で活躍。車軸ロータリータイプで動力は混合燃料と電気の2タイプがあります。
カセットボンベ式のタイプもありますが、使用時間が短く燃料代も高くつく(50分でボンベ1本以上)ので、耕うんする面積を考えて選ぶようにしましょう。
あと混合燃料の耕うん機は値段も安く手軽に扱えるものが多いのですが、バリバリとかなりの騒音が出ます。近くに住宅がある場所ではおすすめできません。
リョービ電気カルチベータACV1500 | リョービエンジンカルチベータRCVK-4300 |
販売価格:40,000円前後 | 販売価格:56,000円前後 |
重量18.5㎏で女性でも簡単に「操作できます。延長コードの巻き込みを防止するガイドを標準装備。50mlエンジン並みのパワーと電気式の使いやすさが人気。 | 本格的なナタ爪を採用。従来の1/3のチカラで楽々エンジン始動のKスタート。移動に便利な車輪付きで車のトランクに収まるコンパクトボディ。 |
サイズ:全長105㎝×全幅48㎝×全高96.5㎝ 重量18.5㎏ | サイズ:全長104㎝×全幅48㎝×全高96.5㎝ 重量19㎏ |
耕うん方式:車軸ロータリー | 耕うん方式:車軸ロータリー |
耕作面積:30坪(標準) | 耕作面積:30坪(標準) |
動力:電気 | 動力:混合燃料(2サイクル) |
連続作業時間:―分 | 連続作業時間:50~60分 |
最大馬力:1400W | 最大出力:1.27kW |
耕うん深さ:28㎝ | 耕うん深さ:28㎝ |
耕うん幅:36㎝ | 耕うん幅:36㎝ |
おすすめ度 ★★★★☆ | おすすめ度 ★★★★☆ |
耕運機の選び方とおすすめの機種をご説明しましたが、参考になりましたでしょうか。
我が家ではトラクターを使っていて、手作業の時とは比較にならないほど綺麗な畝を作れるようになりました。
耕運機の値段はそれなりにしますが、作業効率が大幅にアップしますし、体への負担もかなり軽減されます。
ただ、耕うん機は決して安いものではないですし、どうしても値段が気になってしまうでしょう。
私自身も最初に購入したのは格安の耕うん機だったのですが、混合燃料エンジンを選んでしまったため、騒音がひどくエンジン始動も悪く後悔したという経験があります。
しかも2年ほど使った頃に部品が破損してやむなく処分することに。
この失敗経験から皆さんにお伝えしたいのは、耕うん機は値段で決めるのではなく、信用のおけるメーカーかつ目的に合ったものを選んだ方が良いということです。
今回ご紹介したKubotaの耕うん機は、購入後もKubotaのスタッフのアフターサービスが受けられるので、はじめて耕うん機を使う方でも安心して使うことができるおすすめの機種です。ぜひ購入をご検討下さい。
▷家庭菜園で簡単野菜作り!VegetablesBeginnersGuide
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