アスパラガスが発芽しない原因は「発芽適温から外れている」「根株(種)を埋める深さ」「用土が合っていない」「多湿や多乾燥」「根株が腐っている」「転圧のし過ぎ(転圧不足)」「種の寿命」など、植え付け方法やその後の管理によるものです。
アスパラガスの発芽率を上げるには?アスパラガスの芽が出ない時の対処法は?アスパラガスが発芽しない原因と対策を野菜栽培士が分かりやすく解説します。
アスパラガスは根株から増やしますが、種からも育てることができます。通常なら種まきから10日~15日、根株は気温が15℃を超えると自然と発芽が始まります。
アスパラガスが発芽しないときやアスパラガスの芽が出ないときのチェックポイントを解説します。
アスパラガスの種まきは2月~3月、根株の植え付けは(3月~5月)です。
どちらも15~20℃が発芽に適した気温です。発芽適温から外れていると発芽しなかったり発芽が遅れたりします。
植え付け時期の気温が適正範囲内でも、発芽してから収穫までの気温が適正温度(生育適温は20~25℃)から外れていると発芽してからの苗の生育が悪くなります。
アスパラガスは根株についている芽や芽が出る部分が付いていない根を植えると発芽しません。
根株は新芽が2~3個ついているものを植え付けましょう。
根株や種を深く埋めすぎていませんか。アスパラガスは深く植えると酸素不足で根株がだめになってしまいます。
種をまく深さは10mm以下、根株は用土に隠れる程度(5cm前後)に浅く植え付けましょう。
アスパラガスの根株は保存状態が悪いと、腐ったり傷んだりして発芽率が悪くなります。
衰えた株ではなく、1~2年生の若い株から株分けした根株を購入するのが無難です。
種も同様です。冷蔵庫や日の当たらない冷暗所で保存しましょう。(種の保存状態が悪いと1年持ちません。)
アスパラガスは植え付けに適した用土に植え付けることが大切です。痩せた土地(何度も繰り返して使っている用土)での植え付けは上手く発芽しない原因になります。
用土は繰り返して使っているとダマができたり、固く締まって密度が高くなり、通気性や通水性が悪いだけでなく根が張りにくい状態になってしまいます。
プランター栽培では用土を定期的に新しくする、露地栽培では土作りを丁寧に行うなどしましょう。
アスパラガスは弱酸アルカリ性の土壌を好みます。土壌pHは6.0~7.0が適正値です。
自然の雨などで土壌は弱酸性に傾くので、苦土石灰などで酸度調整をしておきましょう。
気温が高い時期に水分量が多く多湿環境になると、根株が土の中で腐って発芽しない原因なるので注意しましょう。
アスパラガスの根株は発芽するまでは自然の雨だけで十分です。過度の水やりは避けましょう。(プランター栽培では週に1回程度で十分です。)
種まき後や根株の植え付け後に、上から用土を強く押さえすぎると、酸素不足で根株がだめになってしまいます。
逆に転圧不足になると、種(根株)と用土のすき間に空気の層ができて水分がうまく回らず発芽不良の原因になります。
転圧は適度に行いましょう。
アスパラガスは気温が低いと発芽が遅れたり、発芽しなかったりします。慌てて植えなくても適期が来れば自然と発芽が始まります。
アスパラガスがうまく発芽しないときや芽が出ても萎れてしまうときは「芽出し」がおすすめです。
アスパラガスがうまく発芽しない原因でもっとも多いのは、温度が低いことです。
発芽適温の15℃に満たない時期に種まきをするときは、種まき後にビニールフィルムをべた掛けで保温すると発芽が揃いやすくなります。
発芽が揃って苗がフィルムに接触する様になったらフィルムを早めに撤去して、代わりに寒冷紗(白色)のトンネル掛けをしておきましょう。
アスパラガスの種はそのまままくよりも、種まき前にぬるま湯に2日ほど浸けてまくと発芽が揃いやすくなります。
芽(根っこ)を出してから種をまく方法を芽出しと言います。
トレーにキッチンペーパーやガーゼを敷いて、30℃以下のぬるま湯を入れ、その上に種を並べておきます。
室内の暖かな場所に置いておくと10~15日で発根が始まります。発根が始まったら種を10mmの深さでまきます。
種まき後の気温が15℃以下のときは、ハウスなどで保温しながら発芽を待ちしましょう。種をまいた後は発芽するまで水を切らさないように管理します。
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