ニラが発芽しない原因は「発芽適温から外れている」「種をまく深さ」「転圧が足りない」「用土が合っていない」「多湿や多乾燥」「種の休眠状態」「種の寿命」など、種まき方法とその後の管理によるものです。
ニラの発芽率を上げるには?ニラの芽が出ない時の対処法は?ニラが発芽しない原因と対策を野菜栽培士が分かりやすく解説します。
ニラはユリ科の野菜で東アジア一帯が原産地です。日本の気候にも合っているため、条件が整っていれば種をまいてから7日~14日で発芽します。
ただし、ニラは種まき時の温度が適正な範囲内でないと、発芽が揃いません。種まき時期を守ることがうまく発芽させるポイントです。
気温が低い時期や寒冷地では、発芽率が悪くなる傾向があるので、べた掛けやトンネル掛けで保温栽培をしっかりと行いましょう。
ニラは春(3月~4月)と秋(9月~10月)に種まきする野菜です。時期外れの種まきも芽が出ない原因になります。
種まき時期が早かったり遅かったりすると適正な気温から外れ、発芽しなかったり発芽しても苗が萎れたりします。
ニラは発芽までの乾燥が苦手です。極度の乾燥は芽が出ない原因になります。
種まきから発芽するまでの間は、用土が極度に乾燥しないように水やりを行うのが上手に発芽させるポイントになります。
長期間乾燥した状態が続くと種がだめになってしまいます。発芽するまでは用土の表面が乾いたタイミングで、こまめに水やりをしましょう。
もみ殻などをかけておくと乾燥防止になります。
ニラは早い地域だと3月から種まきが始まります。温度が低すぎると発芽が遅れてしまいます。
地域によっては4月でも発芽適温の18℃に満たないことがあります。温度が低すぎると芽が出ない原因になります。
温度が低い時期に種まきするときは、後ほどご紹介する「芽出し」を行ってみましょう。
ニラの発芽適温は18~22℃でやや低温を好みます。温度が高すぎると芽が出ない原因になります。
30℃以上だと発芽が揃いにくくなるため、特に秋まき(9月~10月)は高温には注意が必要です。
種まき時期の気温が適正範囲内でも、発芽してから収穫までの気温が適正温度(生育適温は15~25℃)から外れていると発芽してから苗の生育が悪くなります。
種を浅くまいていませんか。浅まきも芽が出ない原因になります。
ニラは嫌光性種子といって発芽時の光が苦手です。種を浅くまくと発芽が揃いにくくなります。
用土は種が見えない程度に均一に被せましょう。
ニラは連作が苦手な野菜です。連作は芽が出ない原因になります。
同じ場所に植えるときは、最低でも1~2年は間隔を空けましょう。
ニラは種まきに適した用土に種をまくことが大切です。痩せた土地(何度も繰り返して使っている用土)での種まきは芽が出ない原因になります。
用土は繰り返して使っているとダマができたり、固く締まって密度が高くなり、通気性や通水性が悪いだけでなく根が張りにくい状態になってしまいます。
一番の問題は酸性度になってしまうことです。ニラの適正pHは6.0~7.0で弱アルカリ性です。酸度調整をしておきましょう。
プランター栽培では用土を定期的に新しくする、露地栽培では土作りを丁寧に行うなどしましょう。
種まき後の用土の転圧が足りないと、ニラの芽が出ない原因になります。
ニラの種は非常に小さく、用土と種のすき間に空気の層ができると乾燥や水不足が起こりやすくなり、発芽が遅れます。
種をまいた後は手のひらで用土を軽く押さえて、種と用土にすき間を詰めておきます。ただし、強く転圧しすぎないように注意しましょう。
目の細かい用土を使うことも大切です。種まき用の培養土だと粒度が細かいので、種まきにはおすすめです。
ニラがうまく発芽しないときや芽が出ても萎れてしまうときは「芽出し」がおすすめです。
ニラがうまく発芽しない原因でもっとも多いのは、温度が低いことです。
発芽適温の18℃に満たない時期に種まきをするときは、種まき後にビニールフィルムをべた掛けで保温すると発芽が揃いやすくなります。
発芽が揃って苗がフィルムに接触する様になったらフィルムを早めに撤去して、代わりに寒冷紗(白色)のトンネル掛けをしておきましょう。
ニラの種は乾燥には弱い面がありながらも多湿を嫌う一面もあるので発芽を揃えるには水の管理がポイントになります。
そこでおすすめなのは、種まき後にもみ殻などを被せて湿度を保つやり方です。もみ殻がない方は、先ほど紹介したビニールフィルムを被せる方法でも同様の効果があります。
日中の水やりができない方におすすめの方法なのでぜひ試してみましょう。
▷家庭菜園で簡単野菜作りVegetableBeginnersGuide
YouTubeでも野菜の育て方や野菜作りのコツなどを分かりやすくご紹介しています。チャンネル登録おすすめです。