冬の雪対策と寒さ対策はどうすればいいの?野菜栽培士が分かりやすく、雪の対策と寒さ(低温)対策を画像を交えて詳しく解説します!
冬場に野菜を育てていると起きる問題が雪対策。雪が降る時期は12月~3月上旬ですが、雪はいつ降るかわからないところが厄介です。
野菜の苗に雪が積もると苗が倒れたり枝が折れたりして、株の生育に大きな影響を与えてしまいます。
雪が降る時は上空に強い寒気がやってくるのですが、雪よりも低温に当たることは野菜にとって脅威です。苗に雪が被さっても温度はそれほど低くなりませんが、0℃を下回る寒風に当たると野菜の細胞を痛めるなど、甚大な被害を受けてしまうことも。
冬場に育てる代表的な野菜の種類には、「ハクサイ」「タマネギ」「ソラマメ」「サヤエンドウ」「キャベツ」「コマツナ」「葉ネギ」「ニンニク」などがありますが、これらの野菜は特に雪対策と低温対策をしっかり行うことが大切です。
野菜の雪対策は天気予報で雪の予報が出たら行いますが、注目しておきたいのは気温です。
気温が5℃を下回る予報が出ている時は野菜の寒さ対策を万全にしておかないと凍害が発生してしまいます。多くの野菜は7℃を下回ると生長が止まり、氷点下になると凍死します。(一部の冬野菜を除く)
凍害とは葉が低温で凍り、その後、気温が回復した時に葉が腐ってしまう障害です。低温障害ともいいます。凍害に遭った野菜は、気候が回復しても萎れて枯れてしまって食用にはなりません。
野菜を雪や寒さから守るには、野菜の種類によってそれぞれに合ったやり方があります。
また、プランター栽培と露地栽培では対策が違うので、それぞれどのように対策を行うのか覚えておきましょう。
プランター栽培をしているときの雪対策ですが、基本はプランターを雪が当たらない場所に移動させればOKです。
ただし、低温から野菜を守るためにはプランターを移動させるだけでは対策にはなりません。
雪対策と寒さ対策のポイントを押さえておきましょう。
・プランターを雪が積もらない場所に移動させる。
・苗に雪が当たらないようにキャップを被せる
・一時的に傘などで雪が当たらないようにする
・プランターを風に当たらない場所に移動させる。
・苗に寒風が当たらないようにキャップを被せる
・ビニル温室で育てる
露地栽培の場合はプランター栽培の用に苗を移動させることが出来ません。
冬越しの準備を直前にしようと思うと大変なので、苗を植え付けた後に出来る限りの対策をしておくことがポイント。
雪対策と寒さ対策にはトンネル掛けは有効ですが、背丈の高い野菜には向きません。草丈のある野菜は支柱をたて敷き藁や被覆フィルムで覆うようにしましょう。
・寒冷紗やポリエチレンフィルムなどでトンネル掛けする
・支柱を合掌式にたてマルチング材で覆う
・幼苗はホットキャップを被せる
・寒冷紗やポリエチレンフィルムなどでトンネル掛けする。
・敷き藁やマルチング材で株元を覆う
・支柱を合掌式にたてマルチング材で覆う
・白菜などは外葉で覆う
・新聞紙で株の周囲を覆う
・エンドウなどは畝にササ竹を立てる
冬は野菜たちにとって大変厳しい季節、野菜は自ら雪や寒さを防ぐことが出来ません。面倒がらないでしっかりと対策してやりましょう。
最近の天気予報は長期の天気や気温が分かるようになっています。天気予報をしっかりチェックして早めに対策することが大切。
寒気が来て慌てて冬支度を始める...とならないように、しっかり事前に準備を整えたいものです。
秋から春に植え付ける野菜は、雪対策と寒さ対策がすぐ出来るように植え付け時に対策を考えておくようにします。
例えば「支柱を前もって立てておく」「敷き藁やマルチングをしておく」「プランター用のキャスター付き台車を用意する」といった具合です。
また、収穫が秋以降になる野菜は霜対策も忘れてはいけません。
寒さに弱く耐寒性のない野菜は霜に当たると株が痛んでしまいます。
3月以降に植え付けをする野菜の苗を育てる時は、ビニル温室などを利用すれば寒さや霜の対策を簡単に行えて便利。ビニル温室は簡易なもので2,000円~5,000円程度で販売されています。
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