アズキは夏が植え付け時期です。1か所あたり深さ1cmで種を3粒まきましょう。発芽後は間引きをせずにそのまま育てます。収穫までの作業は、水やり・追肥・土寄せなどです。収穫まで約3.5か月です。
アズキの育て方を野菜栽培士が詳しく解説します。
種まき適期や苗の植え付け適期・収穫適期など栽培時期と土作り・種まき・苗作り・肥料の与え方・水やり方法・収穫までの栽培管理、病害虫対策など、画像と動画を使って丁寧に解説しています
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栽培難易度 ★★☆☆☆
アズキは赤飯や餡に使う赤色をしたマメ科アズキ属の夏植え野菜です。病害虫に強く栽培管理も少なめの、初心者向けの育てやすい野菜です。
アズキつる性の植物ですが支柱なしでも栽培できるため、露地栽培だけでなく、大きめのプランターや植木鉢でも育てることができます。
アズキは栽培期間が長いので難易度は普通です。種をまくのが早いと株だけが大きくなって実が付かないことがあるので種まき時期を守りましょう。
発芽するまでは鳥害にあいやすいので、不織布のべた掛けなどで種を食べられないようにしておきます。
開花時期に乾燥が続くと実入りが悪くなってしまいます。着果までは極度の乾燥に注意しましょう。
科目 | マメ科 |
連作障害 | あり(2~3年) |
土壌酸度 | pH6.0~6.5 |
株間 | 15cm以上 |
発芽適温 | 20~25℃ |
生育適温 | 20~25℃ |
種まき時期 | 7月上旬~7月下旬 |
発芽日数 | 種まきから5~7日 |
苗植え付け時期 | 7月中旬~8月上旬 |
収穫時期 | 種まきから約3.5か月 |
アズキは7月~10月が栽培時期です。種まきは7月上旬から、苗の植え付けは7月下旬以降です。収穫時期は種まきから約3.5か月で、10月以降です。
アズキはプランター栽培でも露地栽培でも育てることができます。アズキ栽培の準備から収穫までの流れを丁寧に解説します。
アズキの栽培を始める前にしておくことは、「道具と栽培用土の準備」栽培地の「土作り」「畝作り」などです。
アズキを栽培するときのプランターは標準~大型サイズを使用しましょう。プランターの代わりに大型の植木鉢でも栽培が可能です。
標準サイズのプランターで5株ほど植えることができます。
アズキ栽培で使う用土は市販の培養土を利用すると袋から開けてすぐに使えて便利です。葉野菜用で肥料入りの用土がおすすめです。
自分で用土を配合するときは、赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1、それに石灰を用土10ℓ当たり10~20gを混ぜ合わせたものを使いましょう。
つるボケするので元肥は不要です。
プランターの底には鉢底石などを入れて水はけを良くしておきましょう。
入れる用土の量は、プランターの淵からウォータースペースを残して鉢の8分目程度(淵から2~3cm)です。
畑(菜園)でアズキを育てるときは、植え付けの2週間前までに酸度調整を終わらせておきましょう。
アズキを露地で育てるときの土作りですが、種まきの約2週間前になったら、石灰を100g/㎡・堆肥を2kg/㎡・化成肥料を(15:15:15)100g/㎡を畑に施してよく耕しておきます。
アズキに適した畝は2条まきで畝幅が70~80cm、畝の高さが10~15cmの平畝です。根を張りやすいようにしっかりと耕しておきましょう。
アズキは直まきとポットまきのどちらも可能です。種まき時期の気温が高めなので、ポットまきして涼しい環境で苗をある程度まで育てて植え替える方法がおすすめです。
アズキの種ををまく前に、一昼夜水に浸しておくと発芽が揃いやすくなります。
発芽適温から大きく外れている時期は、ポットまきして苗が植え付けに適した大きさになるまで育苗する方法が簡単です。温度管理をすれば直まきでも発芽が揃います。
アズキの種まきは、ポットまきは6月下旬以降、直まきは7月上旬以降です。(温暖地は5月下旬~・寒冷地は7月上旬~)
アズキの発芽適温は20~25℃です。
アズキの種は温度が高すぎるとうまく発芽が揃いません。気温が高い時期は日よけをする、反日蔭になる場所で種まきをするのがポイントです。
種を直まきするときは、株間を10cm以上、畝間40cm確保して(プランターの場合は1つに対して3~5株)、1か所あたり3粒種をまきます。
種をまく深さは、種の長さの2~3倍(約10mm)が目安です。種まき後は土を被せて、手のひらで軽く押さえて土を落ち着かせておきます。
種を深くまくと発芽不良の原因になります。
アズキをポットまきする場合は、3号ポット1に2粒の種をまきます。
種をまく深さは、種の長さの2~3倍(5~10mm)が目安です。種まき後は土を被せて、手のひらで軽く押さえて土を落ち着かせておきます。
直まきでは、発芽するまでの温度管理(20~25℃)と発芽までの用土の乾燥に気をつけましょう。
生育の良いものを2本残してすべて間引きします。間引いたあとは、植え付けに適した大きさ(本葉が4~5枚)になるまで日当たりの良い場所でそのままポットで育てます。
アズキは本葉が2~3枚になった頃が間引き時期です。
アズキは間引きが遅れて苗が育ちすぎると、間引くときに根が絡まって切れてしまいます。
逆に間引期の時期が早いと、残した苗が途中で枯れたり萎れたりしたときに代わりの苗がなくなって困ることになります。
栽培する株が少ない方や初心者の方はポットに種をまいて育苗してから畑に移植してみましょう。直まきよりもポットまきの方が管理しやすくおすすめの方法です。
アズキの良い苗の選び方ですが、背丈が高いものよりは背丈が低くて節間の詰まったものが良い苗です。
本葉は4~5枚程度に育ち葉がちぎれていない枯れていない青々とした苗を選ぶようにしましょう。
アズキの苗はホームセンターや園芸店などで6月下旬以降に販売されはじめます。
アズキの植え方ですが、苗を植える間隔(株間)は約10~15cmで植えていきます。植え付けは晴天の日の午前中を選ぶと上手く根が活着します。
苗は2本立てのまま植え付けします。
日射が強くなる8月以降は、土が痩せて根を露出させてしまうと日光が当たって株の勢いが弱まってしまいます。
株周辺の用土の表面を軽く耕して株元に土を寄せておきましょう。
土寄せは苗を植え付けてから追肥のタイミングで行います。8月中旬以降になると成長がよくなって根が露出しやすいのでよく観察しておきましょう。
アズキは生長に合わせて水やり方法を変えましょう。正しく水やりを行うと健康な苗に育ち、立派な果実を実らせることができます。
種をまいたあとは芽が出るまでは土が乾燥しないようにたっぷりと水やりを行い、苗から植えた時は根が活着するまでの約1週間程度はしっかりと水やりを行いましょう。
その後は土の表面が乾いたタイミングで水やりを行います。プランターや植木鉢で育てる時は乾燥しやすいので注意しましょう。朝または夕方の涼しい時間帯に毎日水やりを行います。
高温期の日中の水やりは太陽熱で根や茎葉を痛めてしまうので行わないようにしましょう。
アズキは痩せた土でなければ元肥も追肥もなくて育ちます。元肥を入れる場合は、窒素分の配合の少なめの肥料を選ぶようにしましょう。
株の状態を見ながら8月下旬から9月下旬の間に1回だけ追肥を行います。
アズキは必ずしも追肥が必要ではありません。茎葉の生育が良ければ追肥はなしでもかまいません。
肥料が多すぎると、つるボケといって茎葉ばかりが大きくなって実が入らない状態なってしまうので注意しましょう。
種まきから3.5か月経ち、鞘が茶色く枯れた時が収穫のタイミングです。収穫適期を逃すと鞘が割れて中の豆が飛び出してしまうので適期を逃さないように収穫しましょう。
アズキは種まきから約3.5か月で収穫適期を迎えます。
アズキは青鞘のとき(若鞘のとき)に収穫すると皮ごと食べることができます。開花後の若鞘を収穫して柔らかいアズキを堪能してみましょう。
赤飯やぜんざいなどに使う場合は鞘が茶色く枯れたときが収穫適期の目安です。
収穫の方法は鞘の根元からハサミで切り取ります。
切り取った後は新聞紙などの上に広げて十分に乾燥させてから鞘から取り出しましょう。
収穫後のアズキは瓶などに入れておけば長期間の保存が可能です。
アズキは病害に強い野菜ですが、モザイク病や苗立ち枯れ病が稀に発生します。病害を防ぐためには害虫の駆除を早めに行いましょう。
アズキに発生しやすい害虫は「アワノメイガ」や「アブラムシ」や「カメムシ」です。害虫は見つけ次第捕殺しましょう。害虫を防ぐには根本付近の葉が込み合わないようにするのがポイントです。
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