サヤエンドウは生長に合わせて水やりを行うのが基本です。種まきから発芽するまでの間はこまめに水やりを行います。生育初期は水やり量は少なめ、開花が始まったら1回あたりの水量を増やしましょう。
サヤエンドウの水やりの基本を野菜栽培士が詳しくレクチャーします。水を与えるタイミング(時間帯)や1回あたりに与える水の量、水やりの頻度(回数)などサヤエンドウの正しい水やりを覚えましょう。
サヤエンドウは正しく水やりを行うと健康な苗に育ち、立派な果実を実らせることができます。
サヤエンドウは生長に合わせて水やりを変えるのが基本です。
種まき直後は多め、生育初期は普通、中期は少なめ、開花・着果後は多めというイメージです。
種をまいて発芽するまでの間は、用土の表面が乾いたタイミングでこまめに水やりをしましょう。
発芽後も本葉が出るまでの間は乾燥に注意してこまめに水やりを行います。
ただし、夜間の水やりは病害を誘発するので、日没前には用土の表面が乾いている程度にしておきます。
サヤエンドウは苗を植えてから根付くまでの間は用土の表面が乾いたタイミングでこまめに水やりをします。
苗が根付くまでは約1週間ほどかかります。この期間は水切れを起こさないようにしましょう。
気温が高い年は、苗の植え付けた後に苗が萎れてしまうことがありますが、慌てて水やりをしてはいけません。
気温が高い日中の水やりは太陽光で水がお湯状態になり、株を傷める原因になります。
黒マルチや敷き藁をして太陽光が土壌に直接当たらないようにしてみましょう。トンネル掛けによる日よけ対策も効果的です。
サヤエンドウは生育初期は水やり量は少なめ、開花が始まったら多めにします。
いつも用土が湿っていると病害が発生しやすくなるため、開花までの期間は用土の表面を乾燥させてから1回の水やりでたっぷり与えるのがポイントです。
収穫が終わるまでの期間は水切れを起こさないように十分に気を付けましょう。
サヤエンドウの水やり頻度は、開花が始まるまでは回数は少なめで気温が低いときは毎日の水やりは不要です。
露地栽培では1週間に1回程度、プランター栽培では用土の表面が乾いたタイミングを目安に水やりをしましょう。
サヤエンドウの生育初期は水分が多すぎると苗が徒長(節と節の間隔が長くなる)してしまいます。
また高温多湿の環境は病害の発生を誘発するので、茎葉の萎れ具合や徒長気味になっていないかなど状態を見ながら多湿にならないように水を与えましょう。
用土の乾燥が激しいときは敷き藁などで用土の乾燥を防止すると過多の水やりを避けることができます。
春先(4月以降)の水やりは、気温が上がり始める午前中に与えるのが基本になります。
気温が上がり切った時間帯に与えると、太陽光で水がお湯の状態になるため、根を傷めたり、水滴がレンズのようになって茎葉を傷めたり、葉焼けの原因になります。
サヤエンドウは、日中は株が生長する時間帯で夕方から夜間にかけてが実が大きくなる時間帯です。実が着き始めたら日没の2~3時間前に水やりを行うと立派な実が着きます。
夕方の水やりは気温が下がってから行いましょう。
水やりの量は1株につき1回あたり開花までは約2L(pF値は1.8~2.0)、開花後は2.5L(pF値は2.2~2.3)が目安です。
サヤエンドウは根を地中30cm以上張るので、用土の表面だけでなく地中深くまで染み込むように水をしっかり与えましょう。
プランター栽培では底から水が染み出るまで与えます。
サヤエンドウの雨の日の水やりですが、雨の日や曇りの日は水分の蒸発量が少なくなるため、表面が乾いていても用土の中の湿度は高く保たれています。
露地栽培では病害の発生を誘発するので雨の日と雨の日以降数日間の水やりは不要です。曇りが長く続いて用土の乾燥が気になるときは通常より少ない量を与えます。
プランター栽培では、雨のかからない場所に鉢を置いているときは、いつもより量を少なめにして水やりをしましょう。
プランター栽培でも、鉢を雨の当たる場所に置いているときは無理に与える必要はありません。
露地栽培では、雨が降り続くときは水やりはしなくて大丈夫です。
雨の当たらない場所でのプランター栽培で、数日間雨が続くときは、用土の表面が乾いたタイミングで少量の水を与えましょう。
長期間に渡る多湿環境は、病害の原因となる菌が発生しやすくなるため、極度の水やりは控えるようにしましょう。
サヤエンドウは水分が不足すると、葉がしなびた感じになり茎もだらんと下の方に垂れ下がったようになります。
その他にも、種の発芽が遅れるときや発芽率が悪いとき、花の数が少ないときは水不足のサインです。
落花が多いときの原因の一つも水不足です。開花が始まる初夏は乾燥しやすい時期なので水不足に注意しましょう。
3月後半までの気温が低い時期は気温が上がり始める時間帯に水やりを行いましょう。
夕方以降は気温が低くなるため水やりは控えます。霜が降りる時期は凍結や低温で根を傷める原因になってしまいます。夜間は水やりはおすすめしません。
サヤエンドウの水やりは葉の様子や用土の乾燥状態を見ながらタイミングよく適量を与えましょう。過多の水やりは株を軟弱にする原因になります。
サヤエンドウは高温多湿が苦手です。常に用土が湿っている状態になると病害を誘発してしまいます。
用土がいつも湿っている状態よりは、用土をしっかりと乾燥させたあとにたっぷりと水を与えたほうが、株への負担が少なく生育もよくなります。
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