葉ネギ栽培で収穫までたどり着くには育て方のコツを知ることが成功への第一歩。初心者にも分かるように植え方から収穫まで葉ネギの育て方を丁寧にレクチャー。葉ネギの作り方はプランターでも露地でも簡単!家庭菜園で立派な葉ネギを育てましょう!
Contents Menu
・葉ネギ栽培カレンダー
・葉ネギ栽培成功のポイント
・葉ネギを種から育てる(種のまき方)
・葉ネギの植え方(苗の植え付け方)
・葉ネギの水やり
・葉ネギの追肥
・葉ネギの収穫時期
・葉ネギ育て方まとめ
・葉ネギの害虫対策
・葉ネギの病害対策
葉ネギ栽培
難易度★★☆☆☆
葉葱(ハネギ)はユリ科の冬野菜。葉身部を食用にするネギで葉ネギと呼ばれています。
葉ネギとネギは同じユリ科の野菜ですが、実は違う品種。葉ネギは青い葉の部分を食べるのに対して、ネギは軟白させた白色の部分を食べます。お蕎麦やうどんに使うのが葉ネギ、お鍋に使うのがネギ(白ネギ)。
葉ネギは高温と低温には強い一方、多湿には若干弱い面がありますが、追肥も元肥のみで十分に育てられます。また、病害虫に強いので初心者向けの簡単野菜です。
葉ネギ特有の香りと独特の食感が好まれ、関西を中心に利用されています。葉ネギは暑さと寒さに強く、時期に合わせて品種を選べば1年を通じて栽培が可能。
細い小ネギや太いネギなど品種も多いため、利用する目的に合わせて品種を選びましょう。
葉ネギは独特の香りと健胃・殺菌の効果があるため料理に欠かせない便利な野菜。葉ネギ特有の匂いは硫化アリルと呼ばれる成分で、消化促進や抗菌作用があります。
葉ネギに含まれる栄養はビタミンB・ビタミンCをはじめ、カルシウム、リンなどを多く含み、発汗作用・解熱作用もある健康野菜。
葉ネギは種からでも苗からでも簡単に育てられます。品種を選べば1年を通して栽培が可能でどの品種を選んでも比較的よく育ちます。
葉ネギの代表的な品種には「九条ネギ」育てやすいのは「冬扇」「夏扇」「小夏」「小春」、味が良いとされる「雷帝下仁田」などがあります。
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葉ネギ栽培で使うプランターサイズですが、小株(3~4株)の時は小型(20㎝~40㎝)を利用して、それ以上の株数を育てる時は標準タイプ(60㎝~65㎝)を利用しましょう。
葉ネギ栽培で使う用土は市販の培養土を利用すると簡単です。
自分で作る時は、
赤玉土6.5:腐葉土2.5:バーミキュライト1、これに石灰を用土10ℓ当たり10~20gと化成肥料を用土10ℓ当たり10~20g混ぜ合わせた物を使いましょう。
露地栽培で葉ネギを育てる時は、種を蒔く2週間前に石灰100g/㎡を施してよく耕して、1週間前に堆肥2㎏/㎡・化成肥料(15:15:15)100g/㎡を施して土作りを済ませておくようにします。
葉ネギ栽培に適した畝は高さ10㎝幅60㎝の平畝です。根が張りやすいようにしっかりと耕しておきましょう。
プランターで育てる時は、用土の水はけをよくするために鉢底石を敷き詰め、ウォータースペースを確保するために用土は7~8分目まで入れましょう。
軟白部分を増やす時は用土をプランターの淵から6~7分目までにしておきます。
葉ネギは苗が植え付けできるまで育つのに60日以上かかるため、気温が十分に上がる4月下旬以降に畑に直接種を蒔いて育てましょう。
育てる株数が少ない時や初心者の場合は、園芸店などでポット苗が販売されるのでそちらを利用すると無駄がなく簡単に育てることが出来ます。
葉ネギは植えつける用土の表面を均した後、条間を10~15㎝取って蒔き溝を作り、1㎝間隔で種を筋蒔きしましょう。
種を蒔いた後はごく薄く覆土して水をたっぷりと与えます。発芽するまで(種蒔きから7日~10日)は用土を乾燥させないように水やりを行います。
発芽した後は本葉が2~3枚になるまでに2㎝間隔に間引きます。葉ネギの間引きはこの1回のみ。後はこのまま収穫まで育てましょう。
5月頃になると園芸店では葉ネギのポット苗が出回ります。
葉ネギをポット苗から植える時は、苗をポットから取り出し、2~3本ずつに分け、5㎝間隔で植え付けていきます。分ける時は太さと大きさを揃えると後の生育が揃います。
苗を植える時は深さ10㎝幅10㎝の植え溝を掘り、10~15㎝間隔に3~4本束にして植えつけていきます。苗を溝に立てかけるように置いて、最後に用土を被せて表面を軽く抑えて根を密着させましょう。
苗を植え付けた後は根付くまでたっぷりと水やりを行いましょう。
葉ネギの水やりは、種を蒔いてから発芽するまでの間は土の中にしみこむほど毎日水を与えましょう。
葉ネギを苗から植え付けた時は、根付くまでの間は用土の表面が乾かないように水をたっぷりと与えます。
通常の水やりの頻度は用土の表面が乾いた時に一度にたっぷりと与えましょう。葉ネギは水のやりすぎはいけませんが、乾燥しすぎもいけません。適度間隔で適量の水やりを行うことが上手に育てるポイントです。
葉ネギは基本元肥のみで育てます。
ただしプランター栽培の時や根元を残して必要な分だけ刈り取って収穫する時は、種まき後から1~1.5か月毎に1回、化成肥料約30g/㎡を与えましょう。プランターで育てる場合は水やりを兼ねて薄めた液肥を2週間に一度与えても構いません。
葉ネギは大きくなってからの追肥が多すぎると病害が発生しやすくなるので、元肥で育て追肥は生育が悪いと感じた時や刈り取り収穫する時のみ与えるようにします。
葉ネギは種を蒔いてから約2か月ほどで収穫適期を迎えます。苗から植えた時は草丈が15㎝以上になった時が目安です。
葉ネギは収穫適期を逃すとトウ立ちして品質が一気に落ちてしまいます。また花芽が出た時はすぐに摘み取ってしまうようにしましょう。
葉ネギは日持ちが悪いので収穫後は風味と食味がどんどん落ちてしまいます。必要な分だけ切り取って収穫すれば長く楽しむことが出来ます。
また株ごと抜き取って収穫せずに根元の部分を3~4㎝残して刈り取って収穫すれば、新芽が伸びて再び収穫を楽しむことが出来ます。
株元を残して再度育てる場合は刈り取った後に追肥を行うのを忘れないようにしましょう。
品種にもよりますが、株間を5~10㎝確保して収穫の1か月前から土寄せしながら栽培すると、長ネギのように軟白部分の多少長い葉ネギを収穫することが出来ます。
葉ネギは長ネギに比べて育て方が簡単で栽培時に注意するのは、多湿と連作くらいです。葉ネギはベランダ菜園向きの野菜です。
葉ネギの根は比較的浅いところに張りますが、用土の水はけが悪いと芽が出始めるまでに種が腐ってしまうことがあります。水やりは多めでも構いませんが、水はけの良い土で育てるのがコツです。
葉ネギを秋から冬にかけて栽培する時は害虫被害には遭いにくいのですが、春先の気温が上がる時期から育てる場合は、ネダニ、アザミウマ、アブラムシ、ネギハモグリバエなどが発生することがあります。
害虫は見つけ次第補殺するか駆除剤を使って対策を行いましょう。ただし大きな被害に繋がる害虫はいないので、気にしない方はそのまま育てても問題はありません。(参考:野菜の害虫対策)
葉ネギに発生しやすい病害は、軟腐病のほか、かび病、白色疫病にかかります。
病害の原因は多湿と多肥が主な原因。土壌環境を整えて早めに病害の治療をすれば大きな被害になることはありません。
葉ネギは土寄せはしませんが間引き後に苗が倒れるようであれば軽く土寄せしてやりましょう。
葉ネギの品種にもよりますが、収穫の1か月前から土寄せすると軟白部の多い長ネギとして収穫することも出来ます。ただし、収穫の直前に土寄せを施しても軟白部分は長くはならないので注意しましょう。(参考:野菜の病害対策)