大豆の種が発芽しない原因は「種まき適温から外れている」「種をまく深さ」「用土が合っていない」「多湿や多乾燥」「種の休眠状態」「種の寿命」など、種まき方法とその後の管理によるものです。
大豆の発芽率を上げるには?大豆の芽が出ない時の対処法は?大豆が発芽しない原因と対策を野菜栽培士が分かりやすく解説します。
大豆は発芽環境が整っていれば、種まきから7日~10日で発芽が始まります。
大豆は温度が適正範囲から大きく外れていると発芽がうまく揃いません。
その原因は温度が高い時期に長く土の中に種を埋めたままにして水やりをすると発芽までの種が腐ってしまうからです。
気温が低い時期や寒冷地では、発芽率が悪くなる傾向があるので、芽出しをしてから種をまく方法がおすすめです。
大豆は夏(6月~8月)が種まき適期です。
季節外れに種をまいても発芽しなかったり、発芽後に生育が悪くなったりするの適期を守って種まきしましょう。
大豆は種まきから発芽するまでの間に、用土を極度に乾燥させると発芽率が下がります。発芽まではこまめに水やりを行うのが上手に発芽させるポイントになります。
一度浸水した種を長期間乾燥した状態にすると土中でだめになってしまいます。発芽するまでは用土の表面が乾いたらこまめに水やりをしましょう。
大豆は気温が高い時期に種をまきます。土壌が高温多湿にならないように管理しましょう。
土壌中の水分量が多すぎると、種が土の中で腐って発芽不良の原因になるので注意しましょう。
高温時期に種をまくときの注意点は、水やりの回数を多めにして1回あたりの量を少なめにすることです。
大豆は日中が25~30℃、夜間が15℃以上が発芽に適した温度です。15℃以下や35℃以上では発芽率が下がります。
種まき時期の気温が適正範囲内でも、発芽してから収穫までの気温が適正温度(生育適温は20~30℃)から外れていると発芽してから苗の生育が悪くなります。
高温時は敷き藁や遮光シートなどで直射日光を避けて、土壌の温度を下げる工夫をしましょう。
種を深くまいていませんか。大豆の種は深まきすると発芽が揃いにくくなります。種は指の第1関節あたりに埋めましょう。
種を深まきしすぎたり、上から強く押さえすぎたりすると、通気性が悪くなり、酸素不足で種がダメになることがあります。
大豆は連作ができません。以前にマメ科の野菜を植えた場所では、最低でも3~4年は間隔を空けましょう。
連作するとうまく発芽しても、苗が途中で枯れたり、病害に掛かったりします。
栽培用の用土は粒度が荒いため、種の周りに空間ができて保水性が悪くなるため種が乾燥しやすくなります。
種まき用の培養土を使うか、篩などを使って用土の粒度を細かくしてから利用するなどしましょう。
大豆は種まきに適した用土に種をまくことが大切です。痩せた土地(何度も繰り返して使っている用土)での種まきは発芽しない原因のひとつです。
用土は繰り返して使っていると、古い根が残ってしまったり、大きなダマができたり、固く締まって密度が高くなってしまいます。
通気性や通水性が悪い用土は小さな根が張りにくい状態です。プランター栽培では用土を定期的に新しくする、露地栽培では用土丁寧に耕すなどしましょう。
種には寿命があります。ダイズの種の発芽率が高い期間は通常に保存しているもので2~3年です。(保存状態が悪いと1年でも発芽率が極端に下がります)
種を保存するときは湿度30%で0℃前後の条件であれば10年程度は発芽率60~80%をキープできます。
種瓶に乾燥材を入れて冷蔵庫や冷暗所で保存しましょう。
大豆が発芽しないときや芽が出ないときは、芽出しをしてから植え付ける方法がおすすめです。
大豆がうまく発芽しないときは催芽処理(芽出し)をしてみましょう。芽出しを行ってから種をまくと失敗が少なくなります。
やり方は簡単です。種を2~3時間ほど水に浸けます。
種を冷蔵庫から取り出して、トレーに濡れたティッシュペーパーやガーゼなどを敷いてその上に種を置きます。5~7日すると発芽が始まります。
種から根が少しでも出たら種をまきます。根の伸ばし過ぎると活着が悪くなるので注意しましょう。
大豆が発芽しにくいのは、固い種皮によって有機呼吸が行われにくい性質をしているためです。
浸水させることにより種皮が破れて有機呼吸がはじまることで発芽のスイッチが入るのです。
芽出しの際の注意点
長時間の浸水は、種まき後に腐りやすくなったり、表皮がふやけて破れやすくなったりするので注意しましょう。
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