ホウレンソウの種が発芽しない主な原因は「種まき適温から外れている」「種をまく深さ」「用土が合っていない」「多湿や多乾燥」「種の休眠状態」「種の寿命」など、種まき方法とその後の管理によるものです。
ホウレンソウが発芽しない原因と対策を野菜栽培士が分かりやすく解説します。ホウレンソウの発芽率を上げるには?ホウレンソウの芽が出ない時の対処法は?
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ホウレンソウの発芽率を上げるには?ホウレンソウの芽が出ない時の対処法は?
種まきの時期が間違っている用土が極度に乾燥している休眠期間が終わっていない土を被せすぎている種の寿命がきている土壌酸度が適正でない古い用土を使っている
ホウレンソウの種まきは春と秋で、気温が15~20℃の範囲が発芽と生育に適した温度です。
種をまく時期の気温が適正でも発芽してから収穫までの気温が低すぎたり高すぎると発芽しないことがあります。
低温には強いので発芽が遅れますが、気温が25℃を超えると発芽率が一気に下がります。
ホウレンソウは種まきから発芽するまでの間は用土が乾燥しないように水やりをこまめに行いましょう。
種まき後に水やりしたあとに極度の乾燥状態が続くと種は死んでしまいます。
ホウレンソウは採取してから休眠期間が約3か月ほど必要です。これは果皮に休眠物質(発芽抑制物質)があるため。
春まきで種取りをした種を使う場合は、休眠期間中なのでその種をまいても発芽しません。
種の上に用土を被せすぎていませんか。種を深くまき過ぎていませんか。ホウレンソウは外皮が固く水分を含んだあとは通気性が悪くなります。
土の深くに種をまくと酸素不足で種が死んでしまいます。種をまく深さは種の直径の2~3倍が目安です。
ホウレンソウの種の寿命はやや短命で通常は約2年、最長でも4年です。年数が経つにつれ発芽率も下がっていきます。(種の保存状態が悪いと1年持ちません。)
ホウレンソウは土壌酸度に敏感です。
酸性土に極端に弱くpHが6.0未満だと発芽率が極端に悪くなります。発芽しても萎れるときも同様です。
土壌のpHが6.5~7.0の範囲になっているかを確認してから種をまきましょう。
ホウレンソウは種まきに適した用土に種をまくことが大切です。痩せた土地(何度も繰り返して使っている用土)での種まきは上手く発芽しない原因になります。
用土は繰り返して使っているとダマができたり、固く締まって密度が高くなり、通気性や通水性が悪いだけでなく根が張りにくい状態になってしまいます。
プランター栽培では用土を定期的に新しくする、露地栽培では土作りを丁寧に行うなどしましょう。
ホウレンソウの種は発芽率が低め。ここからは、種の発芽率を上げる方法や芽が出ない時の対処法などを解説します。
最近では園芸店やホームセンターで売られている種に薬剤処理をしているものが売られています。薬剤処理をした種は通常のものに比べて発芽率が高くなっています。
薬剤処理をした種は、発芽率を下げる原因となっている固い果皮を取り除きネーキッドやプライミングといった発芽を良くする処理がされています。
これらの種はそのまま種を蒔いても上手に発芽してくれるのでうまく発芽しないときはこれらの種を使うのがおすすめです。
ホウレンソウの種は、水に一晩(半日)浸けてしっかり吸水させてからまくと発芽が揃いやすくなります。これは種皮に含まれる休眠物質が水ではがれるため。
うまく発芽しないときは「芽出しまき」というやり方を試してみましょう。
種を2~3時間ほど吸水させから水気をよく切ってビニール袋に種を入れ、日の当たらない場所または冷蔵庫の野菜室で1~3日置くと芽を出てきます。
根の長さが1~2mmになったら種をまきましょう。
秋まきの場合は催芽処理(あらかじめ発芽させておく処理)は必要ありません。
ホウレンソウは種をまいた後に乾燥状態が続くと種が死んでしまいます。発芽するまではこまめに水やりをしましょう。
日中が留守がちでこまめな水やりが出来ないときは、濡れた不織布や新聞紙・キッチンペーパーなどをかけておく方法もおすすめです。
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