カボチャの種が発芽しない主な原因は「発芽適温から外れている」「種をまく深さ」「用土が合っていない」「多湿や多乾燥」「種の休眠状態」「種の寿命」など、種まき方法やその後の管理によるものです。
カボチャの発芽率を上げるには?カボチャの芽が出ない時の対処法は?野菜栽培士がカボチャが発芽しない原因と対策を分かりやすく解説します。
カボチャは環境にもよりますが、種まきから2~3日で発芽が始まります。ここからは、カボチャが発芽しない(芽が出ない)原因を詳しく解説します。
発芽適温外だと芽が出ない
カボチャはメキシコを中心とした中南米が原産地で、25~30℃が発芽に適した温度です。
13℃以下や35℃以上だと発芽不良や発芽日数が遅れる原因になります。7℃以下では発芽しません。
平均発芽日数は19~20℃で約7日、22~24℃で約6日、25~26℃約5日です。
また、種まき時期が発芽適温内でも、発芽後の温度が適正温度(生育適温は20~28℃)から外れていると発芽後の苗の生育が遅れてしまいます。
種が乾燥しすぎると芽が出ない
カボチャの種は乾燥が長く続くと発芽率が低下します。
水の与え方ですが、低温期(3月中旬)は気温が上がり始める午前中に行い、夕方には表面がやや乾いている状態にしておきます。
気温が上がる時期は太陽光で用土の表面が乾燥しすぎないよう注意しましょう。
発芽するまでの間は用土の上にもみ殻などを乗せておくと乾燥対策になります。こまめな水やりができないときはぜひ試してみてください。
種は浅まきすると芽が出ない
カボチャは嫌光性種子で光が強いと発芽が抑制される性質をしています。そのため、種を浅まきすると発芽率が悪くなってしまいます。(2倍以上日数がかかります。)
種は5~10mmの深さにまくことのがうまく発芽させるポイントです。
用土が合っていないと芽が出ない
種まきや育苗に使用する用土は排水性の良い専用土(園芸店で販売されているものや肥料及び退避を混ぜて1年以上寝かせたもの)を使用しましょう。
使い古した用土や軟弱な用土、排水性の悪い用土を使うと発芽率が悪くなってしまいます。
種と用土の間に隙間ができると芽が出ない
カボチャは種と用土の間に隙間をなくしておくことが発芽を早めるポイントです。
種と周辺の土の間に隙間が多いと、種が吸水するのに時間が掛かって発芽率が悪くなるからです。
種まき後は用土を上から軽く押さえて種と用土を密着させておきましょう。
種の寿命がきていると芽が出ない
カボチャの種は保存状態が悪いと腐ったり傷んだりして発芽率が悪くなります。
カボチャの種は湿度の低い冷暗所で保存しておけば2~3年は持ちますが、保存状態が悪いと1年持ちません。
カボチャは種まきに適した用土に種をまくことが大切です。痩せた土地(何度も繰り返して使っている用土)での種まきは上手く発芽しない原因になります。
用土は繰り返して使っているとダマができたり、固く締まって密度が高くなり、通気性や通水性が悪いだけでなく根が張りにくい状態になってしまいます。
プランター栽培では用土を定期的に新しくする、露地栽培では土作りを丁寧に行うなどしましょう。
カボチャの種がうまく発芽しない原因は、「水の管理」「温度の管理」「日照量の管理」です。
発芽までは水やりをこまめに行い、適正内の気温になるよう日当たりを調整することが上手に発芽させるポイントです。
カボチャの苗は、種まきから植え付けできる大きさになるまで25~30日ほどかかります。4月上旬に植え付けする場合は3月上旬に種をまくことになります。
3月は気温が低く寒い時期なので、普通に種をまいても発芽が揃わないことから、この時期は直まきではなく温床育苗が基本です。
発芽するまでは日中も夜間も25℃前後を保つと発芽日数が短くなります。10℃以下にならなければ、日数は遅れますが発芽はします。
カボチャの種が発芽しないときや芽が出ないときは、芽出しをしてから植え付ける方法がおすすめです。
カボチャの芽出しはエアコンの効いた室内など暖かな場所で行いましょう。ただし、窓際など太陽光が当たる場所は避けてください。
カボチャは暗発芽種子といって光が当たると発芽しにくい性質をしているので、反日蔭になる場所に置いておくのが上手く発芽させるコツです。
芽出しのやり方ですが、種を半日~1日ほど水を入れたコップなどの容器に浸けておきます。
トレーに濡れたティッシュペーパーやガーゼなどを敷いて種をその上に種を置きます。3~5日すると発芽が始まります。
根は少しでも出ていればオッケーです。根の伸ばし過ぎに注意しましょう。
浸水することで表皮がふやけて破れやすくなっています。種を取り出すときはピンセットなどを使って丁寧に取り出して下さい。
根が出たら用土の上に種を置いて5㎜ほど用土を被せます。種をまいた後もハウス内や室内など暖かい場所で、植え付けに適した気温になるまで育苗します。
発芽後の苗が小さなうちは冷気に当たると萎れや枯れの原因になるので注意しましょう。
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