ミニトマトの種が発芽しない主な原因は「種まき適温から外れている」「種をまく深さ」「用土が合っていない」「多湿や多乾燥」「種の休眠状態」「種の寿命」など、種まき方法とその後の管理によるものです。
ミニトマトの発芽率を上げるには?ミニトマトの芽が出ない時の対処法は?ミニトマトが発芽しない原因と対策を野菜栽培士が分かりやすく解説します。
ミニトマトの種がうまく発芽しない(芽が出ない)原因を詳しく解説します。
発芽適温外だと芽が出ない
ミニトマトは南米ペルーの高原地帯が原産の野菜で25~30℃が発芽に適した温度です。
温度が10℃以下になると発芽日数が遅れたり発芽しなかったりします。5℃以下や35℃以上では発芽しません。
乾燥しすぎだと芽が出ない
ミニトマトは種まきから発芽するまでの間は用土が乾燥しないように水やりをしましょう。長期間の乾燥が続くと発芽率が低下します。
水の与え方ですが、低温期(2月~3月)は気温が上がり始める午前中に行い、夕方には表面がやや乾いている程度がベストです。
用土の表面がカラカラに乾かないように管理しましょう。
種は浅まきすると芽が出ない
ミニトマトは嫌光性種子で光が強いと発芽が抑制される性質をしています。そのため、種を浅まきすると発芽率が悪くなってしまいます。
種は5~10mmの深さにまくことのがうまく発芽させるポイントです。
用土が合っていないと芽が出ない
種まきや育苗に使用する用土は排水性の良い専用土(園芸店で販売されているものや肥料及び退避を混ぜて1年以上寝かせたもの)を使用しましょう。
使い古した用土や軟弱な用土、排水性の悪い用土を使うと発芽率が悪くなってしまいます。
種と用土の間に隙間ができると芽が出ない
ミニトマトは種と用土の間に隙間ができないようにしておくことが発芽を早めるポイントです。
種と周辺の土の間に隙間が多いと、種が吸水するのに時間が掛かって発芽率が悪くなるからです。
種まき後は用土を上から軽く押さえて種と用土を密着させておきましょう。
種の寿命がきていると芽が出ない
ミニトマトの種は保存状態が悪いと腐ったり傷んだりして発芽率が悪くなります。
ミニトマトの種は湿度の低い冷暗所で保存しておけば2~3年は持ちますが、保存状態が悪いと1年持ちません。
ミニトマトは種まきに適した用土に種をまくことが大切です。痩せた土地(何度も繰り返して使っている用土)での種まきは上手く発芽しない原因になります。
用土は繰り返して使っているとダマができたり、固く締まって密度が高くなり、通気性や通水性が悪いだけでなく根が張りにくい状態になってしまいます。
プランター栽培では用土を定期的に新しくする、露地栽培では土作りを丁寧に行うなどしましょう。
ミニトマトの種は発芽率が低め。要点をまとめると、「水の量」「温度の管理」「日照量の管理」です。
発芽までは水やりをこまめに行い、適正内の気温になるよう日当たりを調整することが上手に発芽させるポイントです。
日本でのミニトマト栽培は種まきには適さない寒い時期に(2月中旬から)種をまくので、温床育苗が基本になります。
また、種まき時期の気温が発芽適温内でも、発芽してからの気温が適正温度(生育適温は25~30℃)から外れていると発芽後の苗の生育も悪くなります。
ビニルハウスや保温棚・トンネル掛けなど保温できる場所で種をまいて、植え付けできる大きさになるまで育てましょう。
発芽するまでの間は新聞紙や不織布を被せたり、もみ殻などをかけておくと乾燥対策になります。こまめな水やりができないときはぜひ試してみてください。
発芽までは用土の表面が乾燥しないように新聞紙や不織布を被せますが、発芽後は早めに取り除いて、なるべく光を当てるようにしてください。
ミニトマトがうまく発芽しないときは芽出しをしてから種をまく方法がおすすめです。芽出しを行ってから種をまくと失敗が少なくなります。
エアコンの効いた室内など暖かな場所で芽出しは行います。ただし、窓際など太陽光が当たる場所は避けてください。
芽出しのやり方ですが、種を半日~1日ほど水を入れた容器に浸けておきます。
トレーに濡れたティッシュペーパーやガーゼなどを敷いて種をその上に種を置きます。3~5日すると発芽が始まります。
根は少しでも出ていればオッケーです。根の伸ばし過ぎに注意しましょう。
ミニトマトは暗発芽種子といって光が強いと発芽しにくい性質をしているので、反日蔭になる場所に置いておくのが上手く発芽させるポイントです。
浸水することで表皮がふやけて破れやすくなっています。種を取り出すときはピンセットなどを使って丁寧に取り出して下さい。
発芽するまでは日中も夜間も25~30℃を保つと発芽日数が早まります。発芽は遅れますが10℃以下にならなければ大丈夫です。
根が出たら用土の上に種を置いて5㎜ほど用土を被せます。種をまいた後もハウス内や室内などの暖かな場所でしばらく育苗します。
発芽後の苗が小さなうちは冷気に当たると萎れや枯れの原因になるので注意しましょう。
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