ミニトマトは春が植え付け適期です。日当たりと水はけの良い場所に種を深さ1cmでまいて、本葉が2~3枚の頃に苗を1本に間引きます。主な作業は、支柱立て・摘果・脇芽取り・水やり・追肥などです。約3か月で収穫できます。
ミニトマトの育て方を野菜栽培士が詳しく解説します。
種まき適期や苗の植え付け適期・収穫適期など栽培時期と土作り・種まき・苗作り・肥料の与え方・水やり方法・収穫までの栽培管理、病害虫対策など、画像と動画を使って丁寧に解説しています
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YouTubeでもミニトマトの上手な育て方を解説しています。動画を見ながらテキストを読むと、より理解が深まるのでおすすめです。
栽培難易度 ★★★☆☆
ミニトマトは果実の収穫量が多く、品種によっては放任でも育てられるので大玉トマトに比べて栽培は容易です。風通しを良くして、太陽光のよく当たる場所で育てましょう。
ミニトマトの種をまく時期は4月~5月まで、収穫までは種をまいてから約2か月です。苗から植えたら約1ヶ月ほどで収穫時期になります。
ミニトマトは大玉トマトと区別するための呼び方で、果実が20g以下の小さなトマトの総称です。大玉トマトに比べて糖度が高く食味がよいのが特徴です。
ミニトマトは原産地はアンデス高地で、「プチトマト]とも呼ばれる人気の野菜です。 原産地の中南米は、山岳地帯で雨量が少なく日照時間が長いカラッとした気候をしています。
野菜の中でも栽培が難しいとされるミニトマトですが、果実がなり始めたら水やりは少なめにしましょう。
風通しを良くして、太陽光のよく当たる場所で育てると、たくさんの実が着くようになります。 (参考:トマトに起こりやすいトラブルと対策)
トマトは健康にもおすすめの野菜です。ビタミンCとカロテンも豊富に含み生食から加熱調理まで幅広い料理に使えます。
熱を加えると、旨み成分のグルタミン酸が増え、リコピンの吸収率がぐんとアップします。
ミニトマトは種から育てる方法と苗から育てる方法があります。種からは温床の準備など手間が掛かかりますが、苗からなら収穫まで辿り着きやすく初心者の方にはおすすめです。
科名 | ナス科 |
別名 | プチトマト・小玉トマト・チェリートマトなど |
草丈 | 150~200cm |
連作障害 | あり(4~5年) |
適した場所 | 日がよく当たる風通しの良い場所 |
日当たり | 🌞 |
土壌酸度 | pH6.0~6.5 |
株間 | 50cm以上 |
畝幅 | 40~80cm |
畝高 | 20~30cm(高畝) |
発芽適温 | 25~30℃ |
生育適温 | 25~28℃ |
種まき時期 | 2月~5月 |
発芽日数 | 3日~5日 |
苗植え付け時期 | 4月~6月 |
収穫時期 | 種まきから約3.5か月 |
ミニトマトは春に植える野菜です。ミニトマトの種まき時期は2月~5月、苗の植え付けは4月~6月です。収穫時期は種まきから3.5か月(6月中旬~10月上旬)
ミニトマトは各育苗メーカーが品種改良を行っていて、小玉種、中玉種、赤色や黄色、オレンジ色など、さまざまな形や色をした珍しい品種があります。
ミニトマトのおすすめの品種は、赤色系の「ぺぺ」「ミニキャロル」「サンチェリー」、βカロチンの多いオレンジ系の「チェリーゴールド」「オレンジキャロル」などがあります。
栽培方法は品種によって少し違いがありますが、基本的にはどれも同じです。忙しくて手間をかけたくないという方は、放任栽培でも実がたくさん着く品種がおすすめ。
苗から育てるときは、病害虫に強い「接ぎ木苗]を選ぶと失敗が少なくなります。
ミニトマトはプランター栽培と露地栽培が可能で、種からと苗からのどちらからでも栽培が始められます。ここからはミニトマトの育て方を解説します。
ミニトマトの栽培を始める前にしておくことは、「道具と栽培用土の準備」栽培地の「土作り」「畝作り」などです。
ミニトマト栽培で使うプランターサイズは、中型~大型で深型のものがおすすめです。ミニトマトの根は、地中深くまで張って横へも拡がるため、なるべく広めで深型のものを用意しましょう。
ミニトマトは株と株の間隔は50cmほど必要になります。1つのプランターにつき1株が限界です。(密植させても収穫は出来ますが、実が小さくなり収穫量も減ってしまいます。)
ミニトマト栽培では、水持ちがよく排水性もある用土を使うのがポイントです。
自分で用土を配合して用意する場合は、赤玉土6.5:腐葉土:2.5:バーミキュライト1を混ぜ合わせたものを使いましょう。
そこに石灰(用土10ℓに対して10g)混ぜておきます。元肥は植え付けの1週間前に(化学肥料を用土10ℓに対して10~30g)を入れます。
プランター栽培では市販の培養土を利用すると便利です。あらかじめ肥料を含み、袋を開けてすぐに植え付けができる「実野菜用の用土」がおすすめです。
ミニトマトの露地栽培では、種まき(苗の植え付け)の2週間前までに土作りを終わらせておき、1週間前には元肥を入れて畝を作っておきましょう。
ミニトマトを露地栽培で育てるときの土作りについて説明します。
ミニトマト栽培では、堆肥や肥料を土作りの段階で入れる必要はなく、酸度調整のみ行います。適正なpHは6.0~6.5です。
用土はしっかりと耕しておき、通気性と排水性のよい土壌を作ることを心掛けましょう。
ミニトマトは高畝で栽培します。高畝にする理由は、排水をよくする目的もありますが、根を深く張らせることが一番の目的です。(参考:畝作りの基本)
ミニトマトに実をたくさんつけるためには地中の根を深く張るスペースを作ってやることが大事なポイントです。自然界では根の深さが80cm以上になります。
畝を作る場所に深さ40cm以上の穴を掘って、そこに堆肥を2kg/1㎡と化成肥料50g/1㎡埋めておきます。これは収穫期になる頃に根が養分に辿り着くようにしておくためです。
畝は高畝で、畝の高さは20~30cm、畝の幅は1条植えのときは60cm以上、2条植えのときは80cm以上とします。
ミニトマトは、畑に直接種をまく「直まき」とポリポットに種をまく「ポットまき」ができます。
気温が高い時期は直まきし、気温が低い時期はポットまきがおすすめです。
ミニトマトは温度や水やりなど発芽までの管理が難しいので、慣れないうちはポットまきからチャレンジしてもいいでしょう。
ミニトマトの種まき時期は2月中旬から5月下旬頃まで。ミニトマトの発芽適温は25℃~30℃です。
直まきでは、日中の温度が20℃超えるようになってから種をまくのが上手く発芽させるポイントです。
寒冷地や気温が低い時期に種をまくときは、トンネル掛けやマルチングをして温度を上げておきましょう。
気温が20℃以下で発芽適温に満たない時期は、ポリポットに種をまいてハウスで20℃以上(理想は25℃~28℃)になるように温度管理をして発芽させましょう。
ミニトマトは種をまいてから約3日~5日で発芽します。気温が低すぎると発芽が遅れたり発芽しなかったりします。気温が低いと発芽するまでに10日以上かかることもあります。
ミニトマトのポットまきは、ポリポットに種を2~3粒まきます。
種を埋める深さは5~10mm、淵から用土を足す分だけ少なめに入れて種を置いたら上から細かな用土を被せましょう。
ミニトマトの種は光を嫌う「嫌光性種子」で、種の長さの2~3倍が目安です。あまり深くまきすぎても発芽不良の原因になります。
畑に直まきする時は50cmの間隔をあけて点まきします。1箇所あたり3~4粒ずつ、5~10mmの深さに種をまきましょう。瓶の底などを地面に押し当てて埋穴を作ると簡単です。
種をまいたあとは、しっかりと密着するように手で軽く押さえておきましょう。
種をまいてから発芽するまでの間は、用土の表面が乾いたらこまめに水やりをしましょう。
ただし、気温が高い時期に種をまいたときは、日中の気温が高くなり始める時間帯に水をやると種が腐ってしまうので、気温の低い早朝か夕方にたっぷりと与えます。
・ミニトマトは種をまいたあとは、直射日光の当たらない場所で気温を25℃以上に維持して発芽を待ちましょう。(気温が低い時期のポットまきの場合)
・発芽したあとも温度を20~25℃に維持しておきます。(参考:ミニトマトが発芽しない原因と対策 )
・種まき後は水切れを起こさないことがポイントです。乾燥しすぎると種が死んでしまいます。
・直まきは用土が乾燥しやすいので、濡れた新聞紙や不織布などをべた掛けしておくと発芽が安定します。発芽したあとは早めに取り除いて下さい。
ミニトマトは本葉が1~2枚になった頃が間引きのタイミングです。(直まきでは本葉が2~3枚の頃)緑が濃く元気のよい苗を1本だけ残して、残りの苗はすべて間引いてしまいましょう。
あまり早い段階で苗を間引いてしまうと、残った苗が枯れたり害虫の被害に遭ったりしたときに困ることになります。
ミニトマトを種から育てるのが難しいときは園芸店などで売られている苗から育ててみましょう。苗からだと収穫まで簡単に辿り着けます。
ミニトマトに限らず収穫まで無事に辿り着くには丈夫な苗を選ぶことが大切です。
病害に掛かっていたり、害虫の被害に遭ったりしている弱々しい苗を選んでしまうと、収穫まで辿り着くのが難しくなります。
苗は節の間隔が短く太い濃い緑色で厚みがあり葉のつやが良いものを選びましょう。葉が縮れている苗や黄色くなっている苗は避けて下さい。一番花房の花が咲きかけているくらいのものが植え付け適期の苗です。
ミニトマトはナス科の野菜です。前年にナス科の野菜を植えた場所に植えると連作障害が起きて、途中で枯れてしまうことになります。青枯病などの病害が伝染するからです。
ミニトマトの連作は避けるべきですが、「接ぎ木苗」を利用すると病害の発生を抑制できます。
値段はそこそこしますが、病害に抵抗性のある接ぎ木苗は丈夫なので、初心者の方にもおすすめです。
ミニトマトの植え付け適期は4月~6月です。生育適温は25℃~28℃なので、日中の気温が20℃を超えるようになったら苗を植え付けましょう。
植え付ける苗の大きさは、本葉が8~9枚になった頃(中玉種は第1花房が開花し始めた頃)になります。
苗の植え付け時期が早すぎると、茎葉の生長が旺盛になって異常茎が発生しやすくなるので注意しましょう。
ミニトマトの苗を植えるときは、暖かな風のない日を選ぶようにしましょう。苗を植える間隔は40~50cmです。
根鉢を壊さないようにやさしくポットから取り出し、あらかじめあけておいた植穴に丁寧に置きます。
周辺の土を株元に寄せて子葉の近くまで土に埋めるようにします。手で軽く根元を押さえて根と土を密着させておきましょう。
ミニトマトを露地栽培で2条植えするときやプランターで複数株を植えるときは、花房を外側(通路側)に向けて植え付けましょう。
ミニトマトの花房は主茎に対して一定の方向に出る習性があるからです。花芽を向かい合わないようにすると管理作業や収穫がとても楽になります。
ミニトマトと混植できる野菜があります。プランター栽培など場所が限られているときは試してみましょう。(参考:ミニトマトと相性の良いコンパニオンプランツ)
ミニトマトは株が大きくなって実がたくさんつくと、風や雨で苗が倒れて茎が折れてしまいます。支柱は株が大きくなってからだと根を傷めてしまうので、苗を植え付けたらすぐに行いましょう。
ミニトマトは苗を植えてから2~3週間ほどすると、主枝(苗の中央の枝)が急激に伸び始めます。
風や雨などで強く揺さぶられるとストレスを受けると生育が悪くなったり主茎が折れたりする原因になります。太めの支柱を立てて株が倒れないようにしておきましょう。
支柱を立てるタイミングは最初の花房がついたときです。(苗を植え付けた直後)
ミニトマトの花房は同じ方向に出る習性があるので、ここで支柱を立てる位置が決まります。
苗が大きくなってから支柱を立てると、地中の根を傷めることがあります。
ミニトマトは一定の方向に実が着く習性があります。そのため支柱は果房が着く反対側に立てると収穫がしやすくなります。ミニトマトの草丈は1m以上になるため、支柱は最初から長めのものを使いましょう。
支柱は花房がつく反対側に立てるのがポイントです。花房がつく側に支柱を立てると収穫のときに邪魔になります。
主枝の生長に合わせて、紐を使って支柱を結んでいきましょう。最初の花房が出た後は、本葉が3枚ついたあとに次の花房が出ます。
放任栽培や2本立て栽培をするときは支柱の数を増やすと株が安定します。
ミニトマトは筆や綿棒などで花の中心をこすって授粉させます。最初の花房(一番花)を確実に授粉させて結実させることが収穫量を増やすポイントです。授粉に失敗すると節間が長くなって弱々しい株に育ってしまいます。
一番果を着けさせると栄養と水分が果実の方に回るようになります。上部の茎の無駄な徒長を抑えることができ、節間の詰まった充実した株に仕上がります。
気温が低い時期の栽培やマンションの高層階では昆虫の飛来が少なく自然授粉に失敗することがあります。人工授粉を行って確実に着果させましょう。
受粉方法ですが、細めの柔らかい筆や先を解いた綿棒などで、花の中心を花が落ちないように優しくこすって授粉させる方法が簡単です。
市販のホルモン剤を利用するとより確実に実を付けさせることができます。
花粉は風などですぐに飛んでしまうので花が咲いた日の午前中に行うのがコツです。
一番花房の授粉が成功したら、二番花房以降の人工授粉をする必要はありません。
ミニトマトの脇芽は10cm以下のうちに、手で前後に動かして摘み取るかハサミで根元から切り取ります。芽が大きくなってからだと株にストレスを与える原因になります。タイミングよく脇芽取りを行いましょう。
ミニトマトのわき芽取りをするかしないかは品種によります。主枝に実がなる品種は脇芽取りを行いますが、放任で栽培できる品種は、脇芽取りはしなくても大丈夫です。
わき芽取りは、切り口が乾きやすい晴天の午前中に行うのがポイントです。
雨の日の脇芽取りは厳禁です。病害に感染している株から病原菌が侵入するリスクが高くなります。
タバコを吸った手で脇芽取りをするとタバコウイルスが伝染することがあるので、手を洗ってから作業しましょう。
もっと詳しく:トマト(ミニトマト)の正しいわき芽取り(整枝)
整枝とは枯れた葉や傷んだ葉など不要な葉を摘み取る作業のことで摘葉ともいいます。枯れた葉や傷んだ葉を中心に切り取りましょう。
ミニトマトは整枝を行うことで日当たりがよくなり、果実の収穫量が増えて風味や食味が良くなります。風通しがよくなると害虫の被害も軽減できます。
ミニトマトの整枝のタイミングは株元の葉が込み合ってきたとき(生育が旺盛すぎる)や、果実の実着き(着果)が悪くなってきたときに行います。
果実が見えないほど茎葉が茂っているときも、整枝のタイミングです。
特に株元の茎葉が茂り過ぎると、風通しが悪くなって多湿環境になりがちです。ミニトマトが病害になったり害虫の住処になったりするので注意しましょう。
枝葉の先端を切り取ることで、落花がなくなり果実の色も各段によくなります。
株下の古い茎葉を中心に摘葉を行いましょう。手で摘み取るかハサミやナイフで主枝に近い茎葉の付け根を切り取ります。
本葉が大きくなってカールしてきたら、カールしている枝葉の半分から先を切り落とします。
花房から先から枝が伸びるときも生育が旺盛すぎます。果実に栄養を送るため花房から先の枝も切り落としましょう。
放任でわき芽を伸ばすと茎葉がジャングルのように多い茂ってしまいます。脇芽を早めに摘むと整枝の手間も軽減できます。
ミニトマトは果実に太陽光をたくさん当てるのが大きな果実を収穫するコツです。
もっと詳しく:トマト(ミニトマト)の正しいわき芽取り(整枝)
摘心とは株の先端の芽(生長点)を摘み取ることです。ミニトマトは摘心を行うことで新しい側枝が伸びて収穫量を増やすことができます。これ以上伸ばしたくない高さになったら先端部分の芽を手で摘み取りましょう。
ミニトマトの摘心は品種によって変わるので注意しましょう。主枝に実がたくさんなる品種と側枝にも実がたくさんなる品種(放任)があります。
側枝に実がたくさんなるミニトマトは、基本的には放任栽培で良いのですが、だんだん実が小さくなっていきます。
小さい果実しか着かなくなった主枝や側枝の先端を摘心すると、新しい側枝が伸びてそこに実が着きます。
1本立てしている(脇芽をすべて取る場合)は、主枝は摘心せずにそのまま栽培を続けましょう。
ミニトマトの上部の実ほど小さくなる原因は、途中の茎葉に養分や水分が使われてしまうからです。
主枝に実がなる品種も実が小さくなってきたら、摘葉や摘心を行って根元に近い側枝を伸ばして実をつけさせましょう。
中型サイズのミニトマトは支柱の高さを超えるくらいで主枝を最後の花房の上の葉を2枚残して摘み取った方が後々の実成りは良くなります。
ミニトマトの実が赤くならない方や実成りが悪い方は「ミニトマトの実がならない・実が小さい・実の数が少ない原因と対策」をご覧ください。
ミニトマトは水分を控えることで根が水分を求めて地中深くまで張り出します。用土の表面が乾いたら水やりのタイミングです。実がなるまでは朝または夕方に与え、花が咲き始めたら回数を減らし1回あたりの水量を増やします。
ミニトマトの水やりは果実が大きくなり始めるまでの間は、用土の表面が乾いたら鉢底から水が沁み出るまでたっぷりと与えましょう。
露地栽培では敷き藁を敷いて、晴天が何日も続いたときにだけ水やりをします。枯れる心配があるほど乾燥するまでは、自然の雨だけで十分です。
果実が大きくなり始めてからは、用土の表面が乾いたときにたっぷりと与えます。
プランター栽培では、露地栽培に比べて水分が不足気味になります。茎葉の状態を見ながらしっかりと与えましょう。(もっと詳しく:ミニトマトの正しい水やり方法)
ミニトマトは栄養のバランスが多収穫のポイントです。追肥の時期が早いと花が落ちやすく着果しにくくなります。追肥時期の目安は開花直後です。その後は2週間おきを目安に追肥をしましょう。
ミニトマトの1回目の追肥のタイミングは、5月下旬~7月上旬で第1果房が膨らみ始めたときです。
その後は生育の様子を見ながら、2~3週間に1回のタイミングで追肥を繰り返します。
ミニトマトのプランター栽培では、化成肥料を1株あたり約10gをパラパラとまいて、土と軽く混ぜ合わせておきます。
露地栽培では、化成肥料を20~30g/1㎡を畝の肩にまいて用土と混ぜ合わせておきます。
ミニトマトの根は広く張り出すため、株元ではなく株元から少し離れた位置に肥料をまくようにするのがポイントです。
2回目以降の追肥の量は1回目と同程度です。
ミニトマトは果実がなるまでは追肥を控えることで根を深く張らせることができます。養分を求めて根が地中深くまで伸びるからです。
雨が多い時期は樹勢が旺盛になるので、1回あたりの追肥量を控えめにしましょう。土壌の水分量が多いと肥料の吸肥量が増えるためです。
ミニトマトはすべての実が赤くなるのを待っていると先に熟した実が割れてしまいます。タイミングよく収穫しましょう。
ミニトマトは開花から40~45日で収穫適期を迎えます。へたの近くまで赤く色付いたものが食べごろです。
ミニトマトは収穫時期が遅れると、裂果したり(皮が破れたり)、実が落ちたりします。
ミニトマトを収穫する時間帯は朝方がおすすめ。野菜は朝から夕方にかけて光合成を行って糖分(甘み)を作りだし、夕方から夜間にかけて養分を果実に送るからです。
気温が上がってからではみずみずしさが失くなってしまいます。また気温が高くなってから収穫したものは傷みも早くなります。
収穫は果実温が上がらない午前中に行いましょう。朝の涼しいうちに収穫するのが果実の鮮度を保つポイントです。
ミニトマトは赤く色付いたものから順番に1粒ずつヘタの部分をハサミで切って収穫し、房全体が同時に色付いたときは房ごと収穫しましょう。
ゆっくりと時間をかけて色付いた果実ほど甘みが強く水に入れると沈みます。
収穫適期より早取りした赤みの薄いミニトマトは常温で保存して色付くのを待ちます。完全に熟した果実は、冷蔵庫の中で保存すると日持ちします。
おいしいミニトマトを育てるコツは水はけをよくして、土を乾燥気味にしておく事です。水やりの回数を抑えるために、敷き藁をして用土の乾燥を防ぎましょう。
果実に含まれる水分が多くなり甘みが薄まってしまいます。トマトは乾燥気味で育てた方が果実の糖分が多くなり味が濃くなるのですね。
極度の乾燥状態が続いたあと、水を一気に与えると果肉が急激に水を吸収するため、果実がふくらみに皮がついていけず破けてしまいます。乾燥状態のあとは、少量ずつ何度かに分けて水やりをしましょう。
野菜の中では栽培難易度が高めのミニトマトですが、トラブル時の対策を知っていれば上手に育てることができます。(もっと詳しく:ミニトマトの実がならない・実が小さい・実の数が少ない原因と対策)
ミニトマト栽培では病害の発生を防ぐために、高温多湿を避け、風通しや採光をよくするとともに早期発見と防除に努めるようにしましょう。
ミニトマトに多い病害には立枯病やうどんこ病、褐斑病があります。これらの病害は同じ場所での連作や長雨や水のやりすぎによる高温多湿の環境が主な原因です。
ミニトマトを育てる時は連作を避けるか接ぎ木苗を利用する、過湿を避け勢を低下させないよう水やりと追肥を適宜行うのがポイントになります。
ナスの害虫対策は早期発見と早期駆除が最大のポイントです。ナスに集まる害虫の種類と対策について解説します。
ミニトマトに発生しやすい害虫は、アブラムシ類、ハモグリバエ類・コナジラミ・テントウムシダマシなどです。同じナス科の野菜と混植していると発生を助長します。
一番の害虫対策は害虫の飛来を防止することです。
有効なのは、シルバーポリフィルムなどの銀白色のマルチ資材を利用する方法で、成虫の飛来防止に効果を発揮します。
周辺の雑草が発生源となることから、除草をしっかりと行うのことも害虫の防止に繋がります。
害虫の数が少ないうちに駆除して、数が増えて手に負えないときは捕獲シートや駆除剤などを利用しましょう。
▷家庭菜園で簡単野菜作りVegetablesBeginnersGuide!
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