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落花生が発芽しない

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落花生の種が発芽しない主な原因は「種まき適温から外れている」「種をまく深さ」「用土が合っていない」「多湿や多乾燥」「種の休眠状態」「種の寿命」など、種まき方法とその後の管理によるものです。

落花生が発芽しない


落花生が発芽しない原因と対策

落花生の種は固い殻に包まれていて発芽しにくい野菜です。落花生発芽しない原因と対策を野菜栽培士が分かりやすく解説します。

  1. 落花生が発芽しない原因
  2. 種が発芽しないときの対策
  3. 種を水に浸けると発芽率が上がるの?
  4. 芽出しまき

落花生が発芽しない原因

落花生の発芽率を上げるには?落花生の芽が出ない時の対処法は?

落花生が発芽しない原因と対策


発芽しない原因その1

種まきの時期が間違っている

落花生の種まきは春~初夏にかけてで、気温が20~30℃の範囲が発芽と生育に適した温度です。発芽適温内なら7日~14日かかります。

種をまく時期の気温が適正でも発芽してから収穫までの気温が低すぎたり高すぎると発芽しないことがあります。15℃を下回ると生育が悪くなります。

温度の適応性は強いのですが、気温が15℃を下回るときや30℃を超えるときは発芽率が悪くなります。

発芽しない原因その2

用土が湿りすぎている

落花生の種は土壌水分が多すぎると発芽しにくくなります。落花生は覆土を多くするため毎日の水やりをする必要はありません。

基本的には種まき直後に水やりをしておけば、あとは土壌中にある水分だけで十分に発芽できます。

落花生の発芽率を上げる方法


落花生が発芽するための土壌水分量は40~60%とされています。落花生は地温が上がってから種をまくため多湿環境では土中で種が腐ってしまいます。

露地栽培では自然に降る雨で十分です。また、プランター栽培では用土の表面が乾いたタイミングで少し水やりをする程度でかまいません。

発芽しない原因その3

鳥に食べられている

落花生はハトやカラスなど野鳥の大好物です。種まきをするときに野鳥が見ていないか注意しましょう。野鳥からの被害を防ぐために、寒冷紗などをべた掛けする方法もおすすめです。

落花生の芽が出ない


発芽しない原因その4

日照量が少ない

落花生は発芽に強い光は必要ではありません。必要なのは太陽光による地熱です。

土中の温度が低いと発芽までの日数が長くなってしまいます。春先の気温が低い時期は、マルチングなどで保温すると発芽が早まります。

種が発芽しない原因その5

種が死んでいる(寿命)

落花生の種の寿命は2~3年と短命です。直射日光や高温下では寿命が短くなります。

落花生の種をまいても芽が出ない


種が発芽しない原因その6

土壌酸度が適正でない

落花生に適した土壌酸度になっていますか。

酸性やアルカリ性に偏った土壌に弱いので、pHが6.0未満であったり7.0を超えると発芽率が悪くなります。発芽しても萎れるときも同様です。

土壌のpHが6.0~6.5の範囲になっているかを確認してから種をまきましょう。

種が発芽しない原因その7

温度(気温)が適正でない

落花生は発芽できる温度(20~25℃)でないとうまく種が発芽しません。発芽適温内になるよう温度管理をしっかりと行いましょう。

春まきの場合は保温して温度を上げる工夫、夏まきでは温度を下げる工夫が必要です。

気温が低い時期はビニルハウスやトンネル掛けで保温を行う、気温が高い時期は反日蔭で発芽させたり、育苗箱を高床にして風通しをよくしたりすると温度を下げることができます。

種が発芽しない原因その8

古い用土を使っている

落花生は種まきに適した用土に種をまくことが大切です。痩せた土地(何度も繰り返して使っている用土)での種まきは発芽しない原因のひとつです。

用土は繰り返して使っていると、古い根が残ってしまったり、大きなダマができたり、固く締まって密度が高くなってしまいます。

通気性や通水性が悪い用土は小さな根が張りにくい状態です。プランター栽培では用土を定期的に新しくする、露地栽培では用土丁寧に耕すなどしましょう。


種が発芽しないときの対策

落花生が発芽しない理由のキーワードは「温度」と「水」。この2つの要因で発芽率が悪くなってしまいます。

落花生が発芽しない

種を水に浸けると発芽率が上がるの?

発芽率を上げるために、種をまく前に一昼夜水に浸けておき水やりの量を減らすやり方があります。

落花生の発芽率を上げるために水に浸けるか浸けないか、実は人によって意見が分かれていますが、私自身は落花生の種をまく前に一晩水に浸けておくと発芽が揃いやすくなると感じています。

落花生の種は他の野菜に比べると発芽率が極端に悪い(75%以下)です。私も実際に育てましたが、そのまま植えた時の発芽率は50%以下でした。

浸水させた時の発芽率は浸水しない時と比べて極端に良くなるというわけではありませんが、経験上は若干良くなることを実感しています。

種を浸水させることは、発芽率を大幅に上げるというより発芽を早めるという考えで行っています。発芽が難しいゆえに発芽を早めることで対策が練りやすくもなります。

浸水するかどうかは種まきの時期にもよります。例えば気温が高く雨が多い時期(5月後半以降)だとまいた種が腐って発芽しないことがあり、逆に気温が低く乾燥しやすい時期(4月~5月頃)だと浸水しないと発芽しないことがあります。

参考までに全国有機農業推進協議会の理事長の金子美登氏は浸水させると発芽率が上がると著書に書いておられます。


芽出しまき

落花生の種は少し手間が掛かりますが「芽出しまき」という方法が発芽が揃いやすくおすすめです。

落花生の芽出しまき


芽出しまきのやり方

落花生の種をまく前に水に浸けて芽出ししてから植えると失敗が少なくなります。やり方を説明します。

  1. 夕方にコップやトレーなどに種を入れて水を張っておき、常温で一昼夜おいておきます。
  2. ポリポットなど容器に用土を7分目まで入れ、用土の上に種を置きます。
  3. 太陽光の当たらない反日蔭で数日間置いておきます。この間の水やりは極度に乾燥した時以外は与える必要はありません。
  4. 根が出た種から順番に新しいポリポットに植え替え、そのまま反日蔭で芽が出るのを待ちます。種を埋める深さは1~2cmです。

落花生の発芽率を上げるコツ


発芽したら植え付け

発芽したら本葉が2~3枚になったら定植しましょう。


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