シシトウの種が発芽しない主な原因は「種まき適温から外れている」「種をまく深さ」「用土が合っていない」「多湿や多乾燥」「種の休眠状態」「種の寿命」など、種まき方法とその後の管理によるものです。
シシトウの発芽率を上げるには?シシトウの芽が出ない時の対処法は?シシトウが発芽しない原因と対策を野菜栽培士が分かりやすく解説します。
シシトウは環境にもよりますが、種まきから約1週間で発芽が始まります。シシトウが発芽しない・シシトウの芽が出ないときのチェックポイントをご紹介します。
発芽適温から外れていると芽が出ない
シシトウは2月下旬以降から種まきをはじめますが、25~30℃が発芽に適した温度です。20℃以下や35℃以上だと発芽しない・発芽日数が遅れる原因になります。
シシトウは寒い時期に種まきをするので、温度管理が発芽させる上でポイントになります。
種まき時期の気温が発芽適温内でも、発芽してからの気温が適正温度(生育適温は25~30℃)から外れていると発芽後の苗の生育が悪くなります。
ビニルハウスや保温棚・ビニルのトンネル掛けなどで保温して発芽させ、植え付けできる大きさになるまで育苗しましょう。
乾燥が続くと芽が出ない
シシトウは種まきから発芽までの期間はこまめに水やりを行いましょう。長く乾燥状態が続くと発芽率が低下します。
水やりのタイミングですが、低温期は気温が上がり始める時間帯に行い、夕方には表面がやや乾いている程度がベストです。用土の表面がカラカラに乾かないようにしましょう。
発芽するまで新聞紙や不織布・もみ殻などを被せておくと乾燥対策になります。こまめな水やりができない方におすすめの方法です。
種を浅まきすると芽が出ない
シシトウは嫌光性種子といって光が強いと発芽が抑制される野菜です。そのため、シシトウの種は浅まきすると発芽率が悪くなる原因になります。
種は5~10mmの深さにまくことのがうまく発芽させるポイントです。
種の周辺の土の間に隙間があると芽が出ない
シシトウの種をまいたら種と用土をしっかりと密着させておくことが発芽を早めるポイントです。
種と周辺の土の間に隙間が多いと、種が吸水するのに時間が掛かって発芽率が悪くなります。種まき後は用土を上から軽く押さえて種と用土を密着させておきましょう。
種球の寿命がきていると芽が出ない
シシトウの種は保存状態が悪いと腐ったり傷んだりして発芽率が悪くなります。
シシトウの種は湿度の低い冷暗所で保存しておけば2~3年は持ちますが、保存状態が悪いと1年持ちません。
シシトウは種まきに適した用土に種をまくことが大切です。痩せた土地(何度も繰り返して使っている用土)での種まきは発芽しない原因のひとつです。
用土は繰り返して使っていると、古い根が残ってしまったり、大きなダマができたり、固く締まって密度が高くなってしまいます。
通気性や通水性が悪い用土は小さな根が張りにくい状態です。プランター栽培では用土を定期的に新しくする、露地栽培では用土丁寧に耕すなどしましょう。
シシトウの種が発芽しないときや芽が出ないときは、芽出しをしてから植え付ける方法がおすすめです。
シシトウがうまく発芽しないときは芽出しをしてみましょう。芽出しを行ってから種をまくと失敗が少なくなります。
やり方は簡単です。種を半日~1日ほど水を入れた容器に浸けておきます。(長時間の浸水は表皮がふやけて破れやすくなるので、種まき時に傷をつけないように注意しましょう。)
トレーに濡れたティッシュペーパーやガーゼなどを敷いて種をその上に種を置きます。3~5日すると発芽が始まります。
シシトウは暗発芽種子といって光が強いと発芽しにくい性質をしているので、反日蔭になる場所に置いておくのが上手く発芽させるポイントです。
もっとも発芽しやすい温度は日中で30℃、夜間で20℃以上です。寒さが厳しい時期は暖かな部屋の中などで芽出しをするといいでしょう。
根は少しでも出ていればオッケーです。根の伸ばし過ぎに注意しましょう。
発根したら用土に種をまいて温かな場所で育苗します。
苗が小さなうちは冷気に当たると萎れや枯れの原因になるので、保温しながら温かな場所で育苗するようにしましょう。
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