本文へスキップ

シシトウの実がならない原因は?

 はてなブックマークに追加


シシトウの実がならない、シシトウの実が大きくならない(シシトウの実が小さい)、このような悩みを抱えていませんか。

これらが起こる原因とそれぞれの解決方法について、丁寧にご説明します。

シシトウの実がならない


実がならないときのCheckPoint1

シシトウは肥料の与え方を間違えると実がならない

シシトウの実がならないときは、与えている肥料の種類と与える量・与える時期が間違っていないかをCheckしてみましょう。

シシトウの実が小さい原因


まず、シシトウの実を大きくするためには、成長期(苗を植えてから実がなるまで)と収穫期で与える肥料を使い分けることがポイントです。

成長期では苗を大きくする成分が入った肥料を使い、実がなり始めたら果実を大きくする成分が入った肥料を使いましょう。

シシトウの実を大きくする肥料


与える肥料の量も果実の大きさや果実の収穫量に大きく影響します。

実は肥料をたくさん与えたからといって実の数が増えるわけではありません。肥料を与えすぎも実がならない原因になります。(濃度障害と言います。)

特に水に溶けやすい即効性の肥料を与えるときは注意しましょう。根の周りの肥料濃度が急激に高くなり、根から水分が奪われ、根を傷めて生育が悪くなります。


肥料が原因で実がならないときの対策

肥料が原因で実がならないときの対策ですが、成長期ではチッソの比率の高いものを使い、収穫期ではリン酸の比率の高いものを使うようにするのがポイントです。

シシトウの実がならない


実がならない(花が落花する)ときはリン酸が不足していて、黄色い葉が増えるときはチッソ分が不足しているサインです。

チッソは主に茎葉を育てる成分で、リン酸は糖質やたんぱく質を合成する働きがあり、花のつきを良くして果実を形成する成分になります。

シシトウの実が少ない


茎葉ばかりが生い茂って実がならない時は、チッソ分を減らしてリン酸の比率の高いものに切りかえてみましょう。

肥料を与える量やタイミングは果実の状態を見ながら適切に判断して、生理障害の原因になるため、根から少し離れた位置に与えることもポイントです。

成分や比率が難しいと感じる方は園芸店に行ってみましょう。果実野菜専用の肥料が売られているので、そちらを利用するのがおすすめです。



実がならないときのCheckPoint2

シシトウは日照不足になると実がならない

シシトウの実がならないときは、栽培している場所の日当たりが悪くなっていないかをCheckしてみましょう。

シシトウの実がならない理由


シシトウは日光を好む野菜です。大きな果実を実らせるためには光合成が必要です。

光合成とは、根から吸収した水と空気中の二酸化炭素をもとに光エネルギーを使って茎葉が炭水化物を作る作用のことです。ちなみにシシトウに必要な光量は40,000lux以上です。


日照不足が原因で実がならないときの対策

シシトウは日当たりのよい場所で植えるのがポイントです。シシトウが最も光合成を行い果実に栄養を届けるのは、主に昼間から夕方から数時間とされています。

シシトウの実が小さい


シシトウの果実を大きくするためには、直射日光が1日に5時間程度当たる場所で育てるのが理想です。マンションのベランダなどで栽培している時は日の当たり方をよく見て、長く日が当たる場所にプランターを移動させてみましょう。

また、収穫が始まって実が大きくなる頃は茎葉がもっとも生い茂る時期になります。株の仲間で太陽光が当たるように、傷んだ葉や古い葉(黄色い葉)は早めに取り除きましょう。


実がならないときのCheckPoint3

シシトウは水やり方法を間違えると実がならない

シシトウの実がならないときは、水を与える量・水の与え方が間違っていないかをCheckしてみましょう。

実が小さい理由と実を大きくするコツ


シシトウの実が大きくなるのは夜間から早朝にかけての時間帯です。この間に水分が不足していませんか。

水分が不足すると、実が大きくならないだけでなく落花の原因にも繋がります。


水やりが原因で実がならないときの対策

シシトウは実がなりだしたら水切れを起こさないようにするのがポイントです。特に夏場の高温期は注意が必要です。敷き藁などをして急激な乾燥を防ぐことも有効な手段です。

シシトウは乾燥しすぎは果実が大きくならない


水を与える時間にも注意しましょう。夏場は日光が強いため、気温が上がってからの水やりは禁物です。水滴がレンズのようになり茎葉を傷め生育不良の原因になるためです。

夕方から夜間にかけての水やりも病害の原因になるので避けましょう。実を大きくするためには気温が下がり始めてから2~3時間過ぎた頃がベストです。


実がならないときのCheckPoint4

シシトウの実がならないのは気温が原因

シシトウの実がならないときは、生育に適した気温から外れていないかをCheckしてみましょう。

シシトウの花が落ちる


シシトウの生育適温(最も実がなる気温)は、22℃~28℃です。気温が合っていないと花が落ちて実がならないことが多くなります。

苗の植え付け時期が早すぎて気温が低い時期に咲いた花は、実をつけずに落花することが多くなります。

また夜間の高温もシシトウの実が大きくならない原因となります。夜間の気温が高いと、昼間の光合成で作られた栄養分が果実に回らなくなってしまうためです。


気温が原因で実がならないときの対策

温度は難しいのですが、日照量を確保しつつ気温を適正な範囲に管理する方法をいくつかご紹介します。

シシトウにたくさん実がなるために、ぜひチャレンジしてみましょう。

シシトウの実がならない対策


夏以降を見据えて風通しの良い場所に苗を植えましょう。風が通れば気温は自然と下がります。不要な葉をこまめに間引くことでも風通しがよくなります。

シシトウの実がならない原因


敷き藁などをすると地温を下げることができます。地面に当たる太陽光を抑えることで温度を下げることができます。

最後は遮光です。支柱を立てて黒色の網目状の寒冷紗で簡易な屋根を作ります。直射日光を避ければ気温を下げることができます。


実がならないときのCheckPoint5

シシトウの実がならないその他の原因

シシトウの実がならない原因は他にもいくつかあるのでCheckしましょう。

シシトウの実の数が少ない原因


収穫期を逃していませんか。収穫が遅れてしまうと必要以上に実が大きくなってしまいます。

実をたくさんつけたり実を大きくし過ぎると、株が弱ってしまう原因になります。実がなったら適期に収穫して株疲れを予防しましょう。

茎や葉が茂り過ぎていませんか。株が必要以上に込み合ってしまうと養分が果実に回らなくなります。実が小さくなり実の数が減ってしまいます。

シシトウの花が咲かない・花が落ちる


狭いスペースにたくさんの株を植えすぎていませんか。

地上部分は込み合っていなくても、地中の根が干渉していると、お互いの株の養分や水分を奪い合ってしまいます。

害虫に茎葉や花を食べられていませんか。食害に合って葉に穴があいたりちぎれたりすると、光合成をうまく行えず実がならなかったり大きくならなかったりの原因になります。

病害になっていませんか。病害になると株の生長が悪くなって花が咲かなかったり実がならなかったりする原因になります。



シシトウの実をたくさん収穫するためには?

シシトウの収穫量を増やすためには苗を大きく丈夫に育てることが最大のポイントになります。

シシトウの実が少ない


幼苗の時期に水分や養分が不足して小さな苗になってしまうと、収穫期に入ってからいくら対策をしても収穫量は増えません。

人間でも大人になると成長が止まってしまいます。シシトウも同じです。生長が活発な時期に実がたくさんなる様に手入れをしっかりと行いましょう。

特に大切なのは、一番花が咲いた頃から追肥をしっかりと与えて肥料切れにならないようにします。茎葉の様子を見ながら、2週間に1回のタイミングで与えましょう。



ひとつ前のページに戻る

シシトウの育て方

果菜類(実野菜)の育て方一覧

家庭菜園で簡単野菜作りVegetableBeginnersGuide


動画でも野菜作りを学べます!


YouTubeでも野菜の育て方や野菜作りのコツなどを分かりやすくご紹介しています。チャンネル登録おすすめです。