トウモロコシの種が発芽しない主な原因は「発芽適温から外れている」「種をまく深さ」「用土が合っていない」「多湿や多乾燥」「種の休眠状態」「種の寿命」など、種まき方法やその後の管理によるものです。
トウモロコシの発芽率を上げるには?トウモロコシの芽が出ない時の対処法は?トウモロコシが発芽しない原因と対策を野菜栽培士が分かりやすく解説します。
トウモロコシは環境が整っていれば、種をまいてから3日~5日で発芽します。
トウモロコシは発芽適温から大きく外れてしまうと発芽率が下がります。これは発芽に適さない温度で種をまくと、土の中で種が腐ってしまうからです。
気温が低い時期や寒冷地では、保温カバーを掛けたり、トンネル掛けをしたり、べた掛けなどで保温をすると発芽を揃えやすくなります。
芽出しをしてから種をまく方法もあります。(芽出しのやり方については最後にご紹介してあります。)
植え付けの時期が間違っていると芽が出ない
トウモロコシは春(4月~7月)に種をまく野菜で寒さに弱い性質をしています。
トウモロコシの原産地は中南米一帯で、発芽には一定の温度(25℃~30℃)が必要ですが、生育期間中は15℃~30℃と温度に適性がある野菜です。
極度の乾燥状態では芽が出ない
トウモロコシは種まきから発芽するまでの間は、用土が極度に乾燥しないように水やりを行うのが上手に発芽させるポイントになります。
長期間乾燥した状態が続くと種が土中で死んでしまいます。発芽するまでは用土の表面が乾いたタイミングで、こまめに水やりをしましょう。
低温期の多湿状態は種が腐りやすい
トウモロコシは用土が極度に乾燥してもいけませんが、多湿になり過ぎるのもよくありません。多湿状態が続くと種が土中で腐るからです。
気温が20℃以下の多湿は土中で種が腐りやすい環境です。気温が低い発芽に時間がかかる時期の水やりは少なめにしましょう。
高温多湿になると芽が出ない
トウモロコシは気温が高い時期の多湿にも注意が必要です。土壌中の水分量が多すぎると、種が土の中で腐って芽が出ないことがあるので注意しましょう。
高温時期の種まきでは、回数を多めに1回あたりの量を少なめにするのがポイントです。
温度の高すぎや低すぎは芽が出ない
トウモロコシは日中の気温が20℃を超える頃が種まきに適した温度です。15℃以下や35℃以上では発芽率が下がります。
種まき時期の気温が適正範囲内でも、発芽してから収穫までの気温が適正温度(生育適温は20~25℃)から大きく外れていると発芽してからの生育も悪くなります。
種を浅くまくと芽が出ない
トウモロコシの種は浅まきすると発芽が揃いにくくなります。種は2cmほど用土に隠す程度にまきましょう。
種を浅まきしすぎて種が乾燥してしまうと、発芽しない原因になります。
連作すると芽が出ない
トウモロコシは連作障害は少ない野菜ですが、同じ場所に植えるときは1~2年は間隔を空けましょう。収穫後にすぐに種をまくのはおすすめしません。
トウモロコシは種まきに適した用土に種をまくことが大切です。痩せた土地(何度も繰り返して使っている用土)での種まきは発芽しない原因のひとつです。
用土は繰り返して使っていると、古い根が残ってしまったり、大きなダマができたり、固く締まって密度が高くなってしまいます。
通気性や通水性が悪い用土は小さな根が張りにくい状態です。プランター栽培では用土を定期的に新しくする、露地栽培では用土丁寧に耕すなどしましょう。
トウモロコシが発芽しないときや芽が出ないときは、芽出しをしてから植え付ける方法がおすすめです。
トウモロコシがうまく発芽しないときは催芽処理(芽出し)をしてみましょう。芽出しを行ってから種をまくと失敗が少なくなります。
やり方は簡単です。種を2~3時間ほど水に浸けます。(長時間の浸水は腐敗しやすくなるので注意しましょう。)ちなみに沈んだ種が良質で発芽しやすいものです。
種を冷蔵庫から取り出して、トレーに濡れたティッシュペーパーやガーゼなどを敷いてその上に種を置きます。5~7日すると発芽が始まります。
根が出た種だけを選んでまけば確実です。根の伸ばし過ぎは後の生長に影響が出るので、根が出たら早めにまきましょう。
芽出しの際の注意点
長時間の浸水は、種まき後に腐りやすくなったり、表皮がふやけて破れやすくなったりするので注意しましょう。
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