ワケギが発芽しない主な原因は「発芽適温から外れている」「種球を埋める深さ」「用土が合っていない」「用土の乾燥」「連作障害」「種球の寿命」など、植え付け方法やその後の管理によるものです。
ワケギの発芽率を上げるには?ワケギの芽が出ない時の対処法は?ワケギが発芽しない原因と対策を野菜栽培士が分かりやすく解説します。
ワケギはユリ科の葉野菜で、ネギとタマネギ(シャロット)の交雑種です。
条件が整っていれば、種球を植えてからすぐに発芽が始まりますが、時期がずれていると数週間以上かかることもあります。
ワケギは温度が適正範囲内でないと発芽が始まりません。早く植えても意味がないので植え付け時期を守りましょう。
温暖地や気温が高すぎると、発芽が遅れる傾向があるので、温度管理をしっかりと行いうことが大切です。
植え付けの時期が間違っていると芽が出ない
ワケギは夏(7月~9月)に植え付ける野菜です。植え付け時期が早かったり遅かったりすると、発芽しなかったり、発芽しても苗が育たなったりします。
極度の乾燥状態では芽が出ない
ワケギは植え付けから発芽するまでの間は、用土が極度に乾燥しないように水やりを行うのが上手に発芽させるポイントになります。
長期間乾燥した状態が続くと種球がだめになってしまいます。発芽するまでは用土の表面が乾いたタイミングで、こまめに水やりをしましょう。
温度が高すぎると芽が出ない
ワケギの発芽適温は15~20℃でやや低温を好みます。30℃以上だと発芽が揃いにくくなります。
植え付け時期の気温が適正範囲内でも、発芽してから収穫までの気温が適正温度(生育適温は15~25℃)から外れていると発芽してから苗の生育が悪くなります。
温度が低すぎると芽が出ない
ワケギは夏に植え付けますが、9月後半になると地域によっては発芽適温に満たない場合があります。温度が低すぎると発芽が遅れてしまいます。
温度が低い時期に植え付けするときは、後ほどご紹介する「芽出し」を行ってみましょう。
種球を深く植えると芽が出ない
種球を深く植えていませんか。
種球を深植えすると、土中で腐ったり、土壌病害にかかったりしてうまく発芽しないことがあります。
ワケギの種球は球先が1cmほど出る深さで植え付けましょう。
連作すると芽が出ない
ワケギは連作には向きません。同じ場所に植えるときは、最低でも2~3年は間隔を空けましょう。
ワケギは植え付けに適した用土に植え付けることが大切です。痩せた土地(何度も繰り返して使っている用土)での植え付けは上手く発芽しない原因になります。
用土は繰り返して使っているとダマができたり、固く締まって密度が高くなり、通気性や通水性が悪いだけでなく根が張りにくい状態になってしまいます。
一番の問題は病原性の土壌細菌が増えることです。用土に病原性の細菌が多いと病害にかかるリスクが高くなります。
プランター栽培では用土を定期的に新しくする、露地栽培では土作りを丁寧に行うなどしましょう。
ワケギがうまく発芽しないときや芽が出ても萎れてしまうときは「芽出し」がおすすめです。
ワケギがうまく発芽しない原因でもっとも多いのは、温度が低いことです。発芽時期が来ていないことです。
ワケギの種球は浅い容器に並べて、日の当たらない風通しのよい場所に置いておけば、植え付けの適期(7月頃)になると自然に萌芽します。
ワケギは芽出し前に植えても芽出ししてから植えても発芽時期はとほとんど変わりません。
芽出しを行うことで、育ちの良い種球を植え付けることができ、発芽不良球を事前に取り除くこともできます。
発芽後のワケギは乾燥には弱い面がありながらも、多湿を嫌う一面もあるので、発芽後の生育をよくするには、水の管理がポイントになります。
そこでおすすめなのは、植え付け後にもみ殻などを被せて湿度管理をする方法です。もみ殻がない方は、敷き藁を細かく砕いたものでも同様の効果があります。
日中の水やりができない方におすすめの方法なのでぜひ試してみましょう。
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