ニガウリ栽培で収穫までたどり着くには育て方のコツを知ることが成功への第一歩。初心者にも分かるように植え方から収穫までニガウリの育て方を丁寧にレクチャー。ニガウリの作り方はプランターでも露地でも簡単!家庭菜園で立派なニガウリを育てましょう!
Contents Menu
・植え付け時期
・育て方のポイント
・種から育てる
・苗の植え付け方
・支柱の立て方
・水やりと追肥のタイミング
・収穫時期
・病害虫対策
ニガウリ栽培
難易度★☆☆☆☆
ニガウリは沖縄の郷土料理の食材としても有名でキュウリやマクワウリと同じウリ科の植物です。原産地はアジアの熱帯地方。
乾燥に強く病害虫もほとんど発生しないため、手間いらずで簡単に育てられる家庭菜園初心者に超おすすめの野菜。別名「ツルレイシ」「ゴーヤ」とも呼ばれています。
夏の暑さ対策として「ニガウリのグリーンカーテン」はとても人気があり、ネットを張って日よけとしての栽培も人気。
ニガウリにはカロチン(ビタミンA)・ビタミンC・カリウムなどの栄養素が豊富に含まれています。ニガウリは炒め物にしたりサラダにしたりと様々なお料理に使えて便利な夏野菜。
ニガウリはとにかく夏の暑さには強いのが特徴です。夏場の高温期に弱い野菜が多い中で、このニガウリは暑くなればなるほどグングン伸びて葉が生い茂り成長が盛んになる少し変わった野菜。
初心者でも失敗が少ないので人気があります。
ニガウリの種まきは3月から。苗の植え付けは春植え(4月植え・5月植え)が可能です。収穫期間は種まきから約3か月(7月~10月頃まで)
ニガウリは4月上旬から種を植えられますが、畑への植え付けは気温が十分に上がってからにしましょう。マルチなどで地温を上げてやれば(25℃以上)早蒔きも十分に可能です。
ニガウリは根を広く張る為、栽培に適したプランターサイズは大型サイズ(60㎝~)または、大型の深底(30㎝以上)タイプを利用します。
ニガウリの株間は40㎝程度なので、大型サイズのプランターなら2株を植えることが可能です。
ニガウリ栽培に適した用土は市販の野菜の土など利用すると直ぐに植え付けが可能でお手軽です。
自分で作る時は赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1を混ぜ合わせた物を使います。
それに石灰を用土10ℓ当たり10gと化成肥料を用土10ℓ当たり10~30g混ぜ合わせたものを使いましょう。
菜園でニガウリを育てる時は、1㎡あたり、苦土石灰を100g、堆肥を3kg、化成肥料(15:15:15)を100g、ヨウリン30を施します。
畝は幅120cm、高さ15cmとします。
植え付け前の準備として、市販のプランターに2~3㎝ほどウォータースペースを残して培養土を入れておくようにします。
植え付ける1か月前までに土作りを済ませておき、植え付けの2週間前に元肥を施しておくようにしましょう。
楽天で人気のニガウリの種はこちら(クリック)
アマゾンで人気のニガウリの種はこちら(クリック)
ニガウリの種は一昼夜水に浸けておくと発芽が揃います。
水を入れた種コップに入れると良い種は下に沈むので、沈んだ種を選んで植え付けましょう。この方法で未発芽種を見極めることが出来ます。
ニガウリは発芽適温が25~30℃と高いので4月上旬以降で気温が上がった頃に播種します。種の尖った方(突起がある面)を下に向けて植えるのが上手く発芽させるポイント。
ニガウリの種をポット播きをする時は、9㎝のポットに種を3~4粒ほど点まきしましょう。
気温が低い時に種を蒔く時は用土の表面にビニールなどを被せて保温し発芽したら取り外します。
芽が出たら本葉が1枚の頃に間引いて1本立てにし、本葉が5~6枚になるまでポットで育てましょう。
畑に直播きする時は株間を40~50㎝ほどあけて、1か所あたりに種を3~4粒点まきして下さい。
ニガウリの種は数年は保存が可能です。余った種は冷暗所(温度と湿度が安定した場所)に保管しておけば翌年以降も利用することが出来ます。
種を蒔いたあと発芽するまでは用土が乾かないようにしっかり水やりを行うのが上手く発芽させるポイント。
ニガウリは1株からたくさんの実がなります。
種から植えると株数が多くなるので、少ない株数で良いという方やニガウリ栽培が初めてという方は苗から購入して育てると良いでしょう。
ニガウリの良い苗は本葉が5~6枚程度で、葉や茎の緑色が濃く節間の詰まった茎の太いものを選ぶようにしましょう。
ニガウリの植え方ですが、苗は気温が上がり本葉が5~6枚になった頃が植え付け適期。植え付け前にポットごと水に浸けて吸水させ水切りをしておきます。
ポットより一回り大きめの植え穴を掘って、中央部に根鉢を壊さないようにそっと入れ、周囲の土を根元に被せてやりましょう。
株間は1m程度、苗を植える深さは根鉢の表面と周囲の用土の高さが揃う程度にするのがポイント。
参考:苗の植え付け方の基本
苗を植え付けた後はたっぷりと水やりして根の活着を良くします。
ニガウリは乾燥に強く多湿に弱い性質なので、苗が根付いた後は土の乾燥がひどい時以外は極力水やりを控えるようにします。
幼苗期は害虫の予防に防虫ネット(参考amazon)
を掛けておきましょう。幼苗期と発生時期が重なる「ウリノメイガの幼虫」に食害を受けるとニガウリの苗が全滅してしまうことがあります。
ニガウリの追肥は最初の果実が膨らみ始めたら定期的に施します。プランター栽培の場合は化成肥料10gを縁に沿って2週間に一度のペースで与えましょう。液肥の場合は週に1回水やりを兼ねて与えて下さい。
畑で栽培する時の追肥は収穫が始まった時と8月中旬頃の2回、化成肥料を20g/㎡を株の周囲に施してやります。
ニガウリの栽培期間は長いので途中で肥料切れを起こさないのがポイント。基本は元肥に緩効性肥料を施し、株の成長を見ながら追肥を行います。
参考:肥料(追肥)の基本知識
ニガウリを畑(菜園)で育てる時は、弦の誘因のため1株あたりに1本の支柱を苗を植えた後早いうちに立ててやりましょう。
支柱をしっかりと立てておかないと、台風時の強風や実の数が多くなった重みで倒れてしまうことがあるので注意が必要です。
参考:野菜の台風対策
弦を誘引する時は真上から見た時に8の字を描くように紐を交差させて弦と紐の間に空間を作って支柱に固定するようにします。
ニガウリをグリーンカーテンとして育てる時は支柱の代わりにネットを張ります。弦が伸び始めたらネットを張って次々と出てくる子弦と孫弦を誘引してやります。
子弦はネットに絡ませておくと後は勝手に自分から絡んでいきます。弦はV字に伸ばしてやると管理がしやすく限られたスペースを有効に利用出来て、より多くの実を収穫することが出来ます。
ニガウリは基本的に放置でも十分に育ちますが、より多くの果実をつけさせるために摘心を行いましょう。
ニガウリは親弦よりも子弦と孫弦に果実を多くつけますので、親弦の本葉が5~6枚になった頃に先端を手で摘み取ってしまいます。
ニガウリの成長は早く開花してからあっという間に実が大きくなります。熟し過ぎると実が黄色くなり果実が裂けてしまうので収穫適期を逃さないようにしましょう。
ニガウリは着花してから約15~20日経った頃の緑色をした完全に熟す前の果実を収穫する野菜です。
収穫適期を過ぎた果実を残してしまうとみるみる株が弱まってしまいます。草勢が弱いままだと実なりが悪くなりいずれ枯れてしまうので注意しましょう。
ニガウリの草勢が弱まった時は、実を早取りして株を回復させれば大きな実を再び着けてくれます。
ニガウリは病害に強い野菜なのでさほど心配はいりませんが、青枯れ病・うどん粉病・苗立枯病・モザイク病の病害に掛かることがあります。
病害になる原因は、密植して植えすぎている、灌水量が多過ぎる、肥料が適切な量でない、枝葉が込み合って日光・通風不足なっている、土壌の排水が悪いなどです。
病害にならない畑作りに心掛けることはもちろんですが、万が一病害にかかった時は早急に対応することが大切です。
病害の詳しい予防対策はこちら
ニガウリを栽培する時に発生しやすい害虫は、ウリノメイガ・オオタバコガ・タバココナジラミ・トマトハモグリバエ・ウリキンウワバ・ハダニ類・ハムシ・センチュウ類・ハンスモンヨトウなどです。
害虫の対策ですが、吸汁する害虫には定植時に防除粒剤を施したり発生初期に薬剤を散布したりなどして駆除出来ます。薬剤を使う事に抵抗がある方はシルバーマルチやシルバーテープなどを設置して飛来を防ぐのも有効です。