ゴボウ栽培で収穫までたどり着くには育て方のコツを知ることが成功への第一歩。初心者にも分かるように植え方から収穫までゴボウの育て方を丁寧にレクチャー。ゴボウの作り方はプランター栽培でも露地栽培でも簡単!家庭菜園で立派なゴボウを育てましょう!
Contents Menu
・ゴボウ栽培カレンダー
・ゴボウ栽培成功のポイント
・ゴボウを種から育てる(種のまき方)
・ゴボウの水やり
・ゴボウの追肥の与え方
・間引きと土寄せのタイミング
・ゴボウの収穫
・ゴボウの育て方まとめ
・ゴボウの害虫対策
・ゴボウの病害対策
ゴボウ栽培
難易度★★★☆☆
牛蒡と書いてゴボウと読むキク科の野菜で、春と秋に種から蒔いて栽培する野菜です。春蒔きの方が育てやすく初心者にはおすすめの季節。ゴボウの作り方はコツさえ分かれば簡単です!
ゴボウは根を地中に50~100㎝伸ばす大型の根野菜ですが、短根品種(ミニごぼう)と言われる30~50㎝ほどの品種を選べばプランターでも育てることが出来ます。
ゴボウは根が40㎝以下のサラダゴボウや若い葉と根を食べる葉ゴボウが家庭菜園では人気があります。
プランターや深型の植木鉢での栽培に向いていてオススメの品種。土のう袋などを使えば省スペースでゴボウ栽培が楽しめます。
地中深くまで根を張るゴボウは次の野菜の作付けのために良い土を作ってくれます。輪作におすすめの野菜。
ミニごぼうには、カリウム・カルシウムなどのミネラルをはじめ、ポリフェノール、不溶性の食物繊維が豊富に含まれる栄養満点の根野菜です。
ゴボウは春植え(3月植え・4月植え・5月植え・6月植え)と夏植え(9月植え・10月植え)が可能。収穫までは種まきから約3.5か月です。
ゴボウを育てる時は露地は「太浦田」「大作牛蒡」「魁白肌」密植が出来る「柳川理想」などが人気。
プランター栽培の場合は短根種を選ぶようにしましょう。ホームセンターやネットでは、品種改良された育てやすい様々なミニ品種の種が販売されています。
ベランダ菜園で育てやすいミニゴボウの品種は「サラダむすめ」「ダイエット」「百日一尺」など。
春植え品種と秋植え品種があるので、植える時期にあった品種を選ぶことが上手に育てるポイントです。
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ゴボウ栽培に適したプランターサイズは、深型サイズ(50㎝以上)ですが、園芸店ではここまで深いものはめったに販売していません。
ベランダ菜園でゴボウを育てる大きさがない時は、大型の土嚢袋などを代用して栽培することが出来ます。ミニ種の場合は、深さ30㎝以上のプランターや植木鉢なら栽培が可能です。
ゴボウの栽培に適した用土は市販の培養土を利用すると便利です。
自分で用土を作る時は赤玉土6:砂1.5:バーミキュライト2.5、それに石灰を用土10ℓ当たり10gと化学肥料を用土10ℓ当たり10g混ぜ合わせて作りましょう。
土作りは2週間前には済ませておきます。
ゴボウを露地で育てる時は、種蒔きの2週間前に各1㎡あたり苦土石灰を150~200g施してよく耕しておきます。
植え付けの1週間前に堆肥を2kg・化成肥料(15:15:15)100gを散布して50㎝以上までしっかりと耕しておくようにします。
畝は幅60~70cmの平畝が基本ですが、用土が固い畑の場合は収穫のことも考えて30㎝の高畝で栽培するとよいでしょう。
露地栽培は種蒔きの1週間前までには全ての土作りを完了させておきます。
ゴボウは種のまき方ですが、直播きが基本です。ポット植えからの移植は出来ないので、畑に直接種をまくようにしましょう。
ゴボウを露地栽培で育てるときの種のまき方ですが、畝の中央に株間を10~15㎝取って蒔き穴を掘って、1か所に3~4粒の種を点蒔きします。
ゴボウの根はまっすぐに伸びますが、葉の直径は25~40㎝ほどになります。株間を十分に確保して種を蒔きましょう。
ゴボウをプランターで育てるときの種のまき方ですが、直径が1㎝ほどの細い棒などを使って深さ1㎝の蒔き溝を作り種を1㎝間隔に条まきします。
大型のプランターで多数株を育てる時は、条間を20~30㎝以上確保して2列に種を蒔きます。
小型種でも葉の直径が20~25㎝ほどに生長するので密植にならないように気を付けましょう。
ゴボウは発芽の初期に立ち枯れ病(苗立ち枯れ病)が発生することがあります。
病害の発生を防ぐ殺菌済の種が園芸店などで販売されているのでなるべくそちらを利用しましょう。
ゴボウの種を植える時に気を付けることは深く種を蒔かないことです。
ゴボウの種は発芽するためにある程度の日光が必要な好光性種子なので、用土が被せすぎにならないように均一に覆土しましょう。
フルイなどを使えば上手に覆土することができます。
種をまいた後は濡らした新聞紙や不織布などを上に被せておくと発芽までの育苗管理がしやすくなります。
水やりの時に種が流れ出たり乾燥したりを予防できるほか、風で種が飛ばされることや野鳥の被害を受けることも防げます。
発芽を確認したら、被せた新聞紙や不織布はすぐに取り除くようにしましょう。
ゴボウの種が発芽しない理由のキーワードは「光」と「水」。この2つの要因で発芽率が悪くなってしまいます。
発芽しない1つ目の原因の「光」。先ほどの種まき編でも書いたように、ゴボウは好光性種子のため、発芽にはある程度の光量が必要です。
用土は深く被せていませんか?覆土は1㎝または深くても2㎝までにすることが発芽率を上げるポイントです。
また覆土が薄い時は水やりの時に種が表面に出る原因になってしまいます。種が表面に出て乾燥してしまうと発芽しません。覆土した後は被せた用土の上を軽く手で押さえてしっかり密着させましょう。
ゴボウの種は固い殻に包まれているため、もともと吸水性が悪いのが特徴。種を一晩水に浸けてから蒔くと発芽率が上がります。
ゴボウの種を蒔いた後は発芽するまでの間(1~2週間)、用土が乾かないよう十分に水やりをしましょう。
水やりは高い位置から激しく与えると、水の勢いで種や幼苗が表面に流れ出てしまいます。ハス口を上向きにして低い位置から水を与えるようにしましょう。
ある程度苗が大きくなったら、水やりは用土の表面が乾いたときのみに行います。プランターの場合は週に1~2回与える頻度でかまいません。
ゴボウのプランター栽培の追肥は間引きと同じタイミングで与えるのが基本になります。
1回目は双葉が2枚出て1回目の間引きを行った頃。
1回あたりに与える肥料の量は、化成肥料を1株あたり10gほどです。株周辺に肥料をパラパラと撒いて周辺の土と混ぜて株元に寄せてやりましょう。
ミニごぼうの2回目の追肥は、2回目の間引きと同じタイミング(本葉が2~3枚になった頃)に与えましょう。追肥の量は1回目同様に化成肥料を1株あたり10gほど与えます。
2回目の間引きの時にも、根の色が青くなることを防ぐためと株が倒れるのを防ぐために、周辺の土を株もとに寄せておきましょう。
2回目の追肥は、2回目の間引きのタイミング(本葉が2~3枚になった頃)に与えましょう。追肥の量は1回目同様に化成肥料を1株あたり10gほど与えます。
2回目の間引きの時にも、根の色が青くなることを防ぐためと株が倒れるのを防ぐために、周辺の土を株もとに寄せておきましょう。
ゴボウを露地栽培するときの追肥時期は、本葉の茂りが活発になる頃(種まきから約2か月後)です。
2週間に1回程度の頻度で、畝の脇に20~30g/1㎡を施し周辺の土と混ぜて株元に寄せてやりましょう。
ゴボウは与える肥料の量が多くすぐに雑草が生えて放置しておくと苗の成長が阻害されてしまいます。雑草は早めに引き抜きましょう。
ゴボウの間引きは点蒔きでは1~2回、筋蒔きでは2回行います。葉がきれいに整った生育の良い株を残すのが間引きのポイント。
1回目は双葉が出た頃に間引きを行って、2回目は葉が触れ合うようになった時に間引きます。
最終的に株間が7~8㎝になるように成長を見て順次間引きましょう。間引いたついでに、株もとがぐらつかないよう土寄せを必ず行っておきます。
ゴボウは苗を引き抜く時に、隣り合う株の根同士が絡まっていて、残したい株が一緒に抜けてしまうことがあります。
ゴボウの苗を間引きする時は、株の根元をしっかりと押さえて間引くか、ハサミやナイフを使って根元から切り取るようにしましょう。根は土中に残しても問題ありません。
ゴボウの収穫のタイミングは品種によりますが、種を蒔いてから100~130日、短根種で70~100日が目安です。
直径が2㎝を超えるとス入りになるので早めに収穫しましょう。ミニごぼうは直径が1~1.5㎝で収穫するのがベスト。収穫時期を逃さないように注意。
早めに収穫する若いゴボウは生でも食べられるほど柔らかく上品な香りと風味でサラダや和え物・かき揚げにぴったり。
ゴボウの収穫方法ですが、プランターの場合は葉柄を掴んで引き抜きます。
露地栽培の場合は、葉を先に切り落としてから根に沿って穴を手前掘り進め穴に倒しながら途中で折れないように丁寧に引き抜きましょう。
ゴボウは収穫したものを土に埋めておけばしばらくの間は保存が効きます。また厳寒期は根の成長が止まり葉や茎が枯れますが、畑にそのまま放置して保存することが出来ます。
ゴボウは気温が30℃を超えても耐えることが出来ます。厳寒期も葉や茎は枯れてしまいますが、根が枯れることはありません。とても強い野菜です。
ゴボウを育てるコツは、種まきから発芽までの間にこまめに水やりを行い用土を乾燥させないこと。根が深く育つので用土の排水性と通気性を良くすることが上手に育てるポイント。
ゴボウ病害虫に強い野菜ですが、連作では土壌病害が必ず発生するので連作は避けましょう。
ゴボウに発生する害虫はアブラムシと根コブセンチュウです。
特にゴボウヒゲナガアブラムシが、雨の少ない年や土壌中の窒素分が多い条件下で発生する傾向があります。
発芽した後の害虫の飛来を防ぐために、寒冷紗掛けや防虫ネットを張っておくと効果的です。
また300~500倍に薄めた木酢液を散布すると害虫予防に効果があり、100倍に薄めた牛乳をかけるとアブラムシを防除出来ます。
根コブセンチュウは連作を避けて落花性やトウモロコシを輪作すると被害を軽減出来ます。
ゴボウが掛かる病害は、うどんこ病・黒斑細菌病です。うどんこ病は土壌の乾燥が続いた時や窒素分が多い時、黒斑病は連作や密植、肥料不足で発生しやすくなります。
病害の発生を防ぐには連作を避ける・肥料は適量を与える・密植を避ける・茂りすぎた葉を早めに摘み取る(間引きする)ことが大事です。