ミズナ栽培で収穫までたどり着くには育て方のコツを知ることが成功への第一歩。初心者にも分かるように植え方から収穫までミズナの育て方を丁寧にレクチャー。ミズナの作り方はプランターでも露地でも簡単!家庭菜園で立派なミズナを育てましょう!
Contents Menu
・ミズナの育て方
・ミズナの植え付け時期
・ミズナ栽培成功のポイント
・ミズナのおすすめの品種
・種まき(種のまき方)
・間引きのタイミング
・ミズナの植え付け
・水やりのタイミング
・ミズナの追肥時期
・ミズナの収穫
・ミズナの育て方まとめ
・ミズナの害虫対策
・ミズナの病害対策
ミズナ(キョウナ)栽培
難易度★★☆☆☆
原産地は京都で関西ではミズナ(水菜)、関東ではキョウナ(京菜)と呼びます。アブラナ科の野菜で種蒔きは春と秋。日本固有の野菜です。
もとは鍋の具やお漬物に使う京野菜でしたが、今ではミズナとして全国に出回っています。人気なのは水菜の早生種でサラダして使える茎の細い品種。
冷涼な気候を好みますが、耐暑性もあり、名前の由来通り「水と土があれば育つ」と言われるほど水やりを欠かさなければ丈夫に育つ葉野菜です。
ミブナやヒロシマナもミズナの一種で、ミズナと同じように栽培出来ます。
ミブナは特有の辛みと香りがあり、ビタミンA・ビタミンC・カルシウム・カリウムなどの栄養素がたっぷりと含まれています。
厚さと寒さにも強く1年中育てる事が出来ますが、葉が最も柔らかい1~2月が旬の野菜なので秋蒔きからがおすすめです。
ミズナは「水と土で育てられる」という由来があるようにどの品種でも比較的良く育ちます。
人気の種類は「京みぞれ」「京しぐれ」「千筋京菜」など。
種は冷暗所に保管しておくと、約2~3年は保存しておくことが可能です。
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ミズナを栽培するときのプランターサイズは標準タイプ(60㎝程度)あれば小株なら10株、大株なら3~5株は育てる事が出来ます。
大株は植木鉢などで栽培する事も可能です。
キョウナの栽培用土は市販の培養土を利用すると簡単ですが、自分で作る時は
赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1
それに石灰を用土10ℓ当たり10~20gと化学肥料を用土10ℓ当たり10~20gを混ぜ合わせた物を使います。
畑に植え付ける場合は、種植えの約2週間前に、石灰を150g/m²・堆肥を2kg/m²・化成肥料を(15:15:15)100g/m²を畑に施して土作りを済ませておきます。
ミズナに適した畝は、幅60㎝、高さ10㎝の平畝です。根を張りやすいようにしっかりと耕しておきましょう。
プランターには、ウォータースペース(鉢の縁から3~5㎝程度)を残して用土を入れます。
ミズナは酸性度を嫌うので、種を植える約2週間前には土づくりを済ませて土壌PHを適切な状態にしておきましょう。
ミズナをプランターで小株を育てる時は10~15㎝の条間を取って1㎝間隔で種を1粒ずつ撒き、大株取りをする場合は株間10㎝で1箇所に7~8粒点まきします。
畑に植える場合は、20㎝の条間で1~2㎝の間隔ですじ撒きとし、溝穴の深さは約5㎜にします。
大株取りの場合は、密接しすぎないように注意しましょう。種を蒔いた後は、蒔き溝周辺の土を指でつまむようにして埋め戻します。
支柱を使えば種を蒔きやすくなります。支柱を寝かせて押し込むと綺麗な溝穴が作れるので覚えておきましょう。
種を蒔いた後は水やりをしっかりと行います。ミズナは乾燥にとても弱いので、本葉が5~6枚程度に育つまでは水を切らさない事が上手く育てるポイントです。
芽が出るまでの間、新聞紙などを被せておくと乾燥を防ぐことが出来ます。
ミズナの間引き方と間引くタイミングですが、基本は葉と葉が重なり合った時です。
生育の悪い株を移植ごてなどで株ごと掘って間引きましょう。もちろん、間引いた若株は食べることも可能。
ミズナを小株取りする時は、発芽が揃った時に2~3㎝間隔に間引き、本葉が4~5枚の時に5㎝間隔に合計2回間引きします。
大株で収穫する時は、本葉が1~2枚で3本に、本葉が3~4枚で2本に、本葉が6~7枚で1本に間引きを行いましょう。
間引きをする時は株の根元をハサミで切ると他の株を傷めずに間引くことが出来ます。
最終的に株間が20~30㎝になるように間引き株を大きく育てます。
ミズナの苗は7月~9月頃に園芸店やホームセンターで販売されます。初心者の方や育てる株数が少ない場合は苗から育てると良いでしょう。
本葉が4~5枚になった頃が植え付け適期。根鉢を壊さないように丁寧に植え付けます。
株間は30㎝、畝間は60㎝。植え付けた後は根付くまでたっぷりと水を与えて下さい。
ミズナの種まき後は、発芽するまで土が乾かないよう十分に水やりを行いましょう。
水菜という名前の通り水が大好きな野菜です。
その後は多めに水を与えてやります。寒さに強い野菜なので冬の間も十分に与えましょう。
むしろ用土の乾き過ぎは生育不良の原因になってしまいます。
ミズナは元肥(1株当たり化成肥料30g)だけでも十分に育ちますが、より大きく成長させるために様子を見て追肥を行いましょう。
ただし、ミズナを小株(20~30㎝)で収穫する時は追肥の必要はありません。追肥が多すぎると茎葉が固くなってしまうので注意しましょう。
大株で収穫する時は間引きが終わってから収穫までの間、液肥の場合は週に1回ずつ与えます。
化成肥料の場合は、1回に付き30g程度を収穫までに3回ほど葉の色を見ながら株間に蒔き土寄せを行ってやります。
ミズナは株が大きくなるにつれ葉が固くなるので収穫適期を逃さないようにしましょう。春播きで60日前後、秋播きで90~120日が収穫の目安。
小株取りでは、草丈が20㎝以上になったら収穫します。収穫は株を抜かずにハサミで株元を切り取るようにすると、株別れして大株に育ってくれますので、小株を収穫した後は液肥を施しておきましょう。
大株は12月~1月頃に株が大きく張り出した頃が収穫適期となります。
収穫適期を過ぎるとミズナの葉は固くなりますので、サラダに使う場合は小株(20~25㎝)を利用しましょう。
大株や2度目に収穫するものは葉が固いので鍋や煮物に利用すると美味しく食べることが出来ます。ミズナは使い道によって収穫のタイミングを変えると美味しく食べることが出来ます。
ミズナは水やりと追肥をしっかりと施せば丈夫に育つ簡単な野菜です。夏場の高温と冬場の霜あたりに注意すれば年間を通じて栽培が可能。
ミズナは漬物やなべ物・卵とじ、汁の実など様々な料理に使えるのでとても便利です。
種は一度に全部を植えてしまわず、種蒔きが可能な10月下旬まで1週間から10日ほどずらながら種を蒔けば、長期間に渡って収穫が楽しめます。
ミズナの秋植えは害虫の食害に遭いやすいので注意が必要です。
ミズナに発生しやすい害虫は、アブラムシ類・ヨトウムシ・アオムシ類・コナガ類・カブラハバチ・ハイマダラメイガなど。
害虫は終齢幼虫だと数日で苗が全滅することがあります。
「葉に穴があいていないか」「食いちぎられた跡がないか」を観察して早期発見を心掛けて発見したら必ず処分するようにしましょう。(参考:野菜の害虫対策)
ミズナが掛かりやすい病害には、菌核病・白さび病・尻腐れ病・立ち枯れ病・苗立枯病・軟腐病・黒腐病などがあります。
マンションのベランダでミズナを育てる時は、日当たりの良い場所を選び鉢底石などを敷き詰めるなどして排水対策をしっかりと行いましょう。排水が悪い酸性土壌は病害の発生要因となります。(参考:野菜の病害対策)