ミズナの種まき適期や植え付け適期・収穫適期など栽培時期と土作り・種まき・苗作り・肥料の与え方・水やり方法・収穫までの栽培管理、病害虫対策など、画像と動画を使って丁寧に解説しています
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YouTubeでもミズナの育て方を詳しく解説しています。テキストとセットで見るとより理解が深まるのでおすすめです。
栽培難易度 ★★☆☆☆
ミズナは春と秋が植え付け時期です。日当たりと水はけの良い場所に1か所あたり3~4粒の種を約1cmの深さにまきます。本葉が触れ合うタイミングで間引きながら育てましょう。主な作業は水やり・追肥・土寄せなどです。収穫までは約2か月です。
ミズナは冷涼な気候を好みますが耐暑性もあります。名前の由来が「水と土があれば育つ」と言われるほど、水やりだけでも簡単に育つ葉野菜です。
ミズナは日本原産(京都)のアブラナ科の野菜で、関西ではミズナ(水菜)、関東ではキョウナ(京菜)と呼ばれています。種まきは春と秋の年に2回です。
もともとは鍋の具やお漬物に使われていた京野菜でしたが、今では全国に出回っています。
ミズナで人気なのは、サラダなど生食でも使える茎が細くて葉が柔らかい早生種です。
ミブナやヒロシマナもミズナの一種で、ミズナと同じように栽培できます。
ミズナは特有の苦みと香りがあり、ビタミンA・ビタミンC・カルシウム・カリウムなどの栄養素がたっぷりと含まれています。
暑さと寒さともに強く1年中栽培できますが、葉が最も柔らかくなる1月~2月が旬の野菜なので、秋まきがおすすめです。
科名 | アブラナ科 |
別名 | キョウナ京菜)・ヒイラギナ(柊菜)・センスジナ(千筋菜)・千本菜・千筋京菜・イトナ(糸菜)など |
草丈 | 25~35cm |
連作障害 | あり(1~2年) |
適した場所 | 日がよく当たる風通しの良い場所 |
日当たり | 🌞 or 🌤 |
土壌酸度 | pH6.0~6.5 |
株間 | 5~10cm以上 |
畝幅 | 40~60cm |
畝高 | 10~15cm(平畝) |
発芽適温 | 15~25℃ |
生育適温 | 15~20℃ |
種まき時期 | 3月~5月・9月~10月 |
発芽日数 | 3日~5日 |
苗植え付け時期 | 3月~6月・9月~11月 |
収穫時期 | 種まきから約1.5か月 |
ミズナは春~冬が栽培時期です。春まきが3月~5月・秋まきが9月~10月で、収穫までは約1.5か月です。
ミズナは「水と土で育てられる」という由来があるようにどの品種を選んでも比較的よく育ちます。
おすすめの品種は「京みぞれ」「京しぐれ」「千筋京菜」などです。
ミズナはどの品種を選んでも比較的良く育ちますが、春は春まき品種を、秋は秋まき品種を選ぶと育てやすいです。
種は冷暗所に保管しておくと、約2~3年は保存しておくことが可能です。
ミズナはプランター栽培と露地栽培が可能で、種からと苗からのどちらからでも栽培が始められます。ここからはミズナの育て方を解説します。
ミズナの栽培を始める前にしておくことは、「道具と栽培用土の準備」栽培地の「土作り」「畝作り」などです。
ミズナで栽培で用意するプランターサイズは標準タイプ(60㎝程度)あれば十分に栽培できます。小株で10株、大株なら3~5株は植えることができます。
数株の栽培や大株なら植木鉢などでも栽培が可能です。
ミズナ栽培で使う用土は市販の培養土を利用すると袋から開けてすぐに使えて便利です。葉野菜用で肥料入りの用土がおすすめです。
自分で用土を配合するときは、赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1、それに石灰を用土10ℓ当たり10~20gと化学肥料を用土10ℓ当たり10~20gを混ぜ合わせた物を用意しましょう。
プランターには、ウォータースペース(鉢の縁から3~5㎝程度)を残して用土を入れます。
プランターも露地栽培もミズナの種をまく約2週間前には土づくりを完了させておきましょう。
ミズナは酸性度を嫌うので、土壌酸度(pH値)を6.0~6.5の範囲に調整しておきます。
畑に植え付ける場合は、種植えの約2週間前に、石灰を150g/m2・堆肥を2kg/m2・化成肥料を(15:15:15)100g/m2を畑に施して土作りを済ませておきます。
ミズナに適した畝は、幅60㎝、高さ10㎝の平畝です。根を張りやすいようにしっかりと耕しておきましょう。
ミズナの種から育てる時に気を付けるポイントは?種をまく深さや種のまき方をご紹介します。
春まきが3月~5月・秋まきが9月~10月で
ミズナの発芽適温は15℃~25℃前後。気温が20℃前後の時期に種をまきましょう。
ミズナは種をまいてから発芽するまでに、3日~5日ほどかかります。端をまいたときの気温によって日数は前後します。(もっと詳しく:ミズナの種が発芽しない原因と対策)
ミズナをプランターで小株を育てる時は10~15㎝の条間を取って1㎝間隔で種を1粒ずつまき、大株取りをする場合は株間10㎝で1箇所に7~8粒点まきします。
畑に植える場合は、20㎝の条間で1~2㎝の間隔ですじまきとし、溝穴の深さは約5㎜にします。
大株取りの場合は、密接しすぎないように注意しましょう。種をまいた後は、まき溝周辺の土を指でつまむようにして埋め戻します。
支柱を使えば種をまきやすくなります。支柱を寝かせて押し込んでまき溝を付けるだけの簡単なやり方です。
種をまいてから発芽するまでの間は水やりをこまめに行いましょう。ミズナは乾燥にとても弱いので、本葉が5~6枚程度に育つまでは水を切らさない事が上手く育てるポイントです。
芽が出るまでの間、新聞紙などを被せておくと乾燥を防ぐことができます。
ミズナの苗を間引くタイミングと正しい間引き方は?間引きの時期はいつ?
ミズナの間引き方と間引くタイミングですが、基本は葉と葉が触れ合うようになったときです。
ミズナを小株取りする時は、発芽が揃った時に2~3㎝間隔に間引き、本葉が4~5枚の時に5㎝間隔に合計2回間引きします。
大株で収穫する時は、本葉が1~2枚で3本に、本葉が3~4枚で2本に、本葉が6~7枚で1本に間引きを行いましょう。
生育の悪い株を中心に、となりの株が抜けないように根元を押さえて株ごと抜き取って間引きましょう。
苗が小さい時期に間引きをするときは、株の根元をハサミで切ると他の株を傷めずに間引くことができます。
間引いた苗は香りにクセがなく葉も柔らかいので、サラダなど生食で食べることができます。
最終的に株間が20~30㎝になるように間引き、日当たりと風通しを良くしながら株を大きく育てましょう。
ミズナの苗は7月~9月頃に園芸店やホームセンターで販売されます。初心者の方や育てる株数が少ない場合は苗から育てると良いでしょう。
春植えは4月~6月、秋植えは9月~11月まで。本葉が4~5枚になった頃が植え付け適期です。
ミズナの苗を植え付ける間隔は、密植栽培は3~5cm、通常は5~10cm間隔で植えていきます。
株採りするときの株間は20㎝以上、条間は30㎝以上です。
ミズナの苗をプランターに植え付けるときは、根鉢の高さより少し低めに用土を入れます。露地栽培の場合は根鉢より一回り大きな植穴を掘っておきます。
根鉢を壊さないようポットから取り出して用土の上に置きます。その後に周囲に用土を入れて株元を手で軽く押えて根と用土を密着させておきましょう。
根鉢と用土の間に隙間があると、苗が根付くまでに時間が掛かってしまうからです。
苗の生育が盛んになって草丈が高くなると株が倒れやすくなります。株元に土を寄せて倒伏防止をしておきましょう。
また苗の根元が露出して太陽光が根に直接当たると、株の生育を弱める原因になります。
間引きや追肥のタイミングで株周辺の用土の表面を軽く耕して株元に土を寄せておきましょう。プランターの場合は水やりで用土が減りやすいので、定期的に用土を足します。
ミズナの水やりの頻度。水やりの回数(タイミング)は?1回の水やりで与える水の量はどれくらい?
ミズナの水やりの頻度と与える量ですが、種をまいて発芽するまでの間は用土の表面が乾かない頻度で水やりをしましょう。
水菜という名前の通り水が大好きな野菜です。
その後は多めに水を与えてやります。寒さに強い野菜なので冬の間も十分に与えましょう。
むしろ用土の乾き過ぎは生育不良の原因になってしまいます。
朝の水やりは、気温が上がり始める前と気温が下がり始めた頃に与えます。日中の気温が高いときに与えると、太陽光で根を傷めたり、水滴がレンズ代わりになって茎葉を傷めてしまいます。
プランター栽培の場合は、鉢底から水が染み出るまで水やりをします。露地栽培では1株あたり約1.5~2Lが目安です。
雨の日や曇りの日は多湿になりやすく病害の発生を助長するので水やりはしなくてもかまいません。
ただし、マンションのベランダなどの雨が当たらない場所での栽培で、雨が何日か続いて用土の表面が乾いてたら水やりをしましょう。そのときは、いつもより量を少なめにします。
ミズナの追肥の時期(タイミング)や1回あたりに与える量などを解説します。
ミズナは元肥を基本に育てます。
プランター栽培では大きく成長させるために茎葉の様子を見ながら週に1回程度水やりを兼ねて液肥を与えましょう。
ただし、ミズナを小株(20~30㎝)で収穫する時は追肥の必要はありません。追肥が多すぎると茎葉が固くなってしまうので生育が悪いときのみ追肥します。
水菜を大株で収穫する時は間引きが終わってから収穫までの間は追肥を施しながら株を大きく育てます。
追肥の量は1回あたり化成肥料を約10~15gです。株周辺パラパラとまいて用土と軽く混ぜて株元に寄せておきましょう。収穫までに3回ほど葉の色を見ながら株間にまき土寄せを行ってやります。
ミズナの収穫方法と収穫時期・収穫どきはいつ?収穫のタイミングや収穫の目安を知って美味しい頃合いを見極めましょう!
ミズナは株が大きくなるにつれ葉が固くなるので収穫適期を逃さないようにしましょう。春まきで60日前後、秋まきで90~120日が収穫の目安です。
小株取りでは、草丈が20㎝以上になったら収穫できます。
大株は12月~1月頃に株が大きく張り出した頃が収穫適期となります。
ミズナを収穫する時間帯は早朝か夕方のどちらか。野菜は朝から夕方にかけて光合成を行って糖分(甘み)を作りだし、夜間は日中に作った糖分を使って根から窒素(エグ味や苦みになる成分)を吸収します。
早朝はみずみずしい代わりに甘みは少なめ、夕方は甘みが強い代わりに水分は少なめです。
秋まき以降で霜が降りる時期は朝採りは向きません。
収穫は株を抜かずにハサミで株元を切り取るようにすると、株別れして大株に育ってくれますので、小株を収穫した後は液肥を施しておきましょう。
ミズナに発生しやすい害虫は、アブラムシ類・ヨトウムシ・アオムシ類・コナガ類・カブラハバチ・ハイマダラメイガなど。
ミズナの秋植えは害虫の食害に遭いやすいので注意が必要です。害虫を放っておくと苗が小さいうちは数日で食い荒らされることがあります。
「葉に穴があいていないか」「食いちぎられた跡がないか」を観察して早期発見を心掛けて発見したら必ず処分するようにしましょう。
ミズナが掛かりやすい病害には、菌核病・白さび病・尻腐れ病・立ち枯れ病・苗立枯病・軟腐病・黒腐病などがあります。
マンションのベランダでミズナを育てる時は、日当たりの良い場所を選び鉢底石などを敷き詰めるなどして排水対策をしっかりと行いましょう。排水が悪い酸性土壌は病害の発生要因となります。
ミズナは水やりと追肥をしっかりと施せば丈夫に育つ簡単な野菜です。
夏場の高温と冬場の霜あたりに注意すれば年間を通じて栽培が可能。
ミズナは漬物やなべ物・卵とじ、汁の実など様々な料理に使えるのでとても便利です。
種は一度に全部を植えてしまわず、種まきが可能な10月下旬まで1週間から10日ほどずらながら種をまけば、長期間に渡って収穫が楽しめます。
▷家庭菜園で簡単野菜作りVegetableBeginnersguide
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