セロリ栽培で収穫までたどり着くには育て方のコツを知ることが成功への第一歩。初心者にも分かるようにセロリの植え方から収穫までを丁寧にレクチャー。セロリの作り方はプランターでも露地でも簡単!家庭菜園で立派なセロリを育てましょう!
Contents Menu
・セロリの育て方
・栽培カレンダー
・セロリ栽培のコツとポイント
・おすすめの品種
・セロリの種まき
・苗の植え付け方
・水やりのタイミング
・セロリの追肥時期
・セロリの育て方まとめ
・セロリの害虫対策
・セロリの病害対策
セロリ栽培
難易度★★★☆☆
セロリはセリ科の野菜で多湿で涼しい気候を好みます。16世紀にイタリアで栽培が始まり、日本では戦後になって普及し始めた野菜です。
セロリに多く含まれる栄養素は、ビタミンB群・鉄分・食物繊維で、葉の部分にはカロチン(ビタミンA)が茎の2倍も含まれています。
セロリの香り成分は「アピイン」や「セネリン」ですが、これらの成分はストレス緩和や気持ちを穏やかにする効果があると言われています。
セロリは露地栽培はもちろんですが、プランターでも育てられるベランダ菜園にぴったりの人気の野菜です。
セロリの人気の種類には「コーネル619」「トップセラー」「スープセロリ」などがあります。プランターで栽培する時はミニ種のセロリ「ミニホワイト」が人気です。
比較的どの品種でも育ちますが、セロリ独特の香りが苦手な方はクセが少ないコーネル種を選ぶと良いでしょう。
種は冷暗所に保管しておくと、約2~3年は保存しておくことが可能です。
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セロリをベランダ栽培するときのプランターサイズは標準タイプ(60㎝程度)で深型のものを用意しましょう。小株なら3株、大株なら2株は育てる事が出来ます。
大株1個なら深型の植木鉢などでも栽培する事も可能です。
セロリの栽培用土は市販の培養土を利用すると簡単ですが、自分で作る時は
赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1に石灰を用土10ℓ当たり10~20gと化学肥料を用土10ℓ当たり10~20gを混ぜ合わせた物を使います。
畑に植え付ける場合は、種植えの約2週間前に、苦土石灰を150~200g/m²・堆肥を散布して良く耕しておきます。植え付ける1週間前になったら、堆肥を4~5kg/m²・化成肥料を(15:15:15)150g/m²を畑に施して、幅80~100㎝、高さ10㎝の平畝を作っておきましょう。
セロリをプランターで栽培する時の用土の量は、ウォータースペース(鉢の縁から3~5㎝程度)を残して入れましょう。
セロリは酸性度を極端に嫌う野菜なので、種を植える約2週間前に酸度を調整して土壌PHを適切な状態にしておくことが病気を防ぐ大事なポイントです。
セロリを種から蒔く時は育苗箱に種を蒔いて芽が出たら育苗ポットに鉢上げします。そのまま本葉が5~7枚になるまではポットで育てましょう。
種を蒔いた後は水やりをしっかりと行います。セロリは乾燥に弱いので、本葉が3~4枚になるまでは水を切らさないようにする事が上手く育てるポイントです。
セロリを種から植える時は土の乾燥や湿り過ぎに弱いので徹底した管理を行いましょう。
初心者では育苗管理が難しい野菜なので、まずは園芸店などで市販されている苗から育てると失敗することがありません。
芽が出るまでの間、新聞紙などを被せておくと乾燥を防ぐことが出来ます。
本葉が5~7枚になったら葉艶の良い苗を選んで株間20~30㎝で植え付けます。
セロリの植え方ですが、直根性(根が下に真っ直ぐ伸びる)野菜なので、植え付けの際に根鉢を壊さないように注意しましょう。根鉢を壊して根を傷つけると後の株の成長が悪くなってしまいます。
植え付ける時は深植えにならないようにしましょう。根鉢の植えの面が少し出るくらいに浅植えにします。
植付けが深すぎると苗の株元が腐って枯れてしまう原因になります。
セロリの苗の植え方ですが、苗を植え付ける前にポットごと水に浸してから植え付けましょう。根鉢を壊さないようにポットを逆さに向けて丁寧に苗を取り出します。
水に浸した場合は苗を植え付けてから2日ほどは水やりを控えましょう。こうすることで水を求めて根を地中に深く張る力がつきます。
セロリは苗を植え付けてから30~40日ほど経つと生育が盛んになり、下葉が伸びて株元からはわき芽が次々と生えてくるようになります。
株元を大きく育てるためにわき芽と下葉は早めに掻き取ってしまいます。管理を怠ってわき芽と下葉を残してしまうと養分が株全体に回らず軟弱な株に育ってしまうので注意しましょう。
もちろん掻き取った葉は食べられます。スープやシチューなどの具として美味しく頂いてしまいましょう。
セロリの種を蒔いた後は、発芽して本葉が3~4枚になるまで、用土は乾きすぎず多湿すぎないよう水やりを行いましょう。
畑に植え付けた後も他の野菜に比べて多めに水を行います。頻度は用土の表面が乾いた時にこまめに与える感じです。用土の乾き過ぎは生育不良の原因になるので注意しましょう。
セロリは肥料切れを起こすと株が大きく育ちません。プランター栽培では追肥が特に重要になってきますので追肥は忘れずに施しましょう。
セロリの株を大きく育てるに植え付け後から収穫までの間は、月に2回の追肥を施してやりましょう。
1回目の追肥は植え付けてから20日後に行いますが、与える量は1株あたりプランターで10g、露地栽培で20~30gを株間にばら撒いて軽く土に混ぜ合わせるようにして与えましょう。
プランター栽培の時は水やりを兼ねて、10日に1回の頻度で液肥を与えるのも効果的です。
セロリは株が30~40㎝に育った時が収穫適期です。外葉から株ごと収穫する方法と食べる分だけ外葉を掻き取って収穫する方法とがあります。
株ごと収穫する時は葉柄を株ごと束ねて掴んでナイフで切って収穫しましょう。鮮度を保つために株元の余分な根をその場で綺麗に切り取っておきましょう。
外葉を掻き取って収穫する方法ですが、ベランダ菜園で小数株を育てている時は必要な分量だけ摘み取って利用できるのでとても便利です。
掻き取り収穫は外葉から掻き取るようにすれば長期間の収穫が楽しめます。掻き取った後に液肥を忘れずに与えてやると冬の間もセロリの収穫が楽しめます。
家庭菜園で育てたセロリとスーパーで売られているセロリとでは茎の色が全然違っています。
実は店頭で売られているセロリは軟白栽培という育て方をしています。名前の通り店頭に並んでいるセロリの茎は白色で柔らかいのが特徴です。
家庭菜園でもセロリを軟白栽培したい時は、芯葉が立ち始めたら茎の部分を厚紙などの丈夫な紙でくるんで育てると同じように育てられます。
セロリを上手に育てるポイントは土作りと適正な元肥と追肥・水やりです。
特に土作りの際に石灰が不十分な時や耕運不足の時は「石灰欠乏症」となって、葉が黒くなったり株が枯死したりすることがあるので注意しましょう。
セロリは栽培期間が長いため栽培は少し難しく感じるかもしれません。作りやすい品種と作型を選べば収穫まで上手にたどり着けるでしょう。
セロリが掛かりやすい病害は、苗立枯病・萎黄病・黄化病・軟腐病・葉枯れ病・腐敗病など。
セロリは注意が必要な病害が多く、対策を怠ると苗が全滅することもあります。定期的な予防をしっかりと行うことが大切。
ベランダ栽培では初夏までは日当たりの良い場所を選びますが、夏場以降は反日蔭の場所で冷涼な場所で育てるようにすると病害の発生を軽減できます。(参考:野菜の病害対策)
セロリは害虫の被害に遭いやすいので注意しましょう。
セロリに発生しやすい害虫は、キアゲハの幼虫・クロモンキノメイガ・トマトハモグリバエ・ハモグリバエ・ヨトウムシ類など。
キアゲハの終齢幼虫だと数日で苗が全滅することがあります。
「葉に穴があいていないか」「食いちぎられた跡がないか」を観察して早期発見を心掛けて発見したら必ず処分しましょう。
害虫の飛来を防ぐために防虫ネット掛け(トンネル栽培)を行う事も有効な手段です。
害虫被害が多い場所で栽培する時や予め被害を防ぎたい時は早めに対策を行っておくようにしましょう。(参考:野菜の害虫対策)