サヤエンドウが育たない主な原因は、栽培時期があっていない・日当たりが悪い・気温が低い・土壌が合っていない・水不足・連作をしている・害虫の被害にあっている・病害に合っているなどです。
サヤエンドウの苗が育たない・苗が大きくならない・苗が枯れてしまった・サヤエンドウうどんこ病・サヤエンドウの実が小さい、などなど...
サヤエンドウ栽培で失敗しやすい問題やその解決方法を野菜栽培士が分かりやすく解説しています。
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サヤエンドウの苗の成長が悪いときや遅いときの原因はいくつかあります。その失敗例を見ながら対策をしてみましょう。
サヤエンドウは冬季(12月以降)の生長が遅いのは普通です。11月に種をまきますが、草丈を20cm以下で冬越しさせることが重要になるので、生長が遅いからといって必ずしも問題だとはいえません。
2月下旬以降になって暖かい日が続くようになると一気に成長を始めるので、この頃になっても生長が遅いときは原因を探してしっかり対策しましょう。
サヤエンドウは種まきの時期や苗の植え付け時期が合っていないと収穫までうまく辿り着けない原因になります。遅すぎても早すぎてもいけません。
種まきや苗の植え付け時期の気温が低すぎたり高すぎたりすると芽が出なかったり苗が大きくなりすぎて冬越しできない原因になるからです。
サヤエンドウの苗の成長が遅いときや苗が大きくならない要因を分かりやすく解説します。
a.日当たりが悪いと育ちが悪い
日当たりの良い場所に苗を植え付けましょう。日当たりが悪いと生育が遅く成るだけでなく病害の原因にもなります。
b.土壌が悪いと育ちが悪い
サヤエンドウは保水性がありながらも通気性の良い土壌を好みます。乾き過ぎず湿り過ぎずを心がけましょう。また土壌酸度にも注意が必要です。PH6.0~6.5の範囲が適切な酸度です。
c.植え付け時期が遅いと育ちが悪い
気温が低い時期に植えると苗の生育が遅くなります。気温が低い時期は敷き藁やマルチングなどで地温を上げる工夫をしましょう。
苗が小さすぎると、冬越し期間(12月~2月)に霜にあたって枯れてしまうことがあります。
d.水不足だと育ちが悪い
サヤエンドウは冬の間も生長しています。冬越しの期間に乾燥しすぎると春以降の生長に影響するので水やりを忘れずに行いましょう。
冬季の水やりは1週間に1度程度でオッケーです。用土の表面が乾いたタイミングで日中の暖かな時間帯に与えましょう。
e.連作障害になると育ちが悪い
サヤエンドウは連作障害があります。毎年同じ場所に植えると生育が悪くなったり病害にかかりやすくなります。
同じ場所に植えるときは最低でも4年は間隔を空けるようにしましょう。
サヤエンドウの苗が枯れる原因はいくつかありますが代表的なものは以下になります。
a.病害に掛かっている
サヤエンドウの苗が枯れる病害は「ウイルス病」「うどん粉病」「たんそ病」「褐斑病」「立ち枯れ病」などです。病害が疑われる時は早期治療を行い生育環境の改善を行いましょう。
b.害虫の被害にあっている
サヤエンドウには「アブラムシ類」「ハムシ類」「ダニ類」といった害虫が発生します。中でもハムシ類の「ウリハムシ」はサヤエンドウの葉に穴をあける厄介な害虫です。幼苗期に被害にあうと葉がなくなるほど食害を受け苗が枯れてしまうことも。
c.多湿・肥料不足
水やりが多いと多湿になり細菌が原因の「つる枯れ病」の原因に。また肥料が不足すると生育不良の原因になるので、少量を回数を多めに与えるようにしましょう。
サヤエンドウは凍害にあうと枯れてしまいます。凍害対策として冬越しするときの草丈を20cm以下にしておくことがポイントです。
凍害や霜害にあって枯れてしまった苗は残念ですが、苗は大きくないまま実を付ける可能性も低いです。早めに抜き取ってしまいましょう。
2月上旬になったら、新たに種をまくか2本立ちした苗を抜き取って捕植します。サヤエンドウは低温に当たることで花芽を浸ける性質のため気温が低い時期に種をまくようにします。
サヤエンドウの葉の表面に粉が吹いたようになるのは「うどんこ病」です。早期に対策すれば大きな被害にはならないので早期発見早期治療を心掛けましょう。
サヤエンドウのうどんこ病が発生しやすいのは春の終わり低温で多湿環境が続いたときです。日当たりが悪く風通しの悪い場所で栽培しているときは環境を改善してみましょう。
うどんこ病を防ぐには、株と株の間隔を空けて苗を植えて風通しをよくすること、乾燥が続くときは水やりをしっかりと行って適度に湿度を保つこと、日当たりの良い場所で育てることです。
被害広がると株全体が枯れたり実の付きが悪くなったりします。被害に遭った葉は早めに取り除いて株全体に拡がったときは薬剤による治療も検討してみましょう。
収穫の終わりになって株が弱ってくる頃はうどんこ病が発生しやすくなりますが、この時期は治療よりも収穫を終えることを優先しても大丈夫です。
サヤエンドウが冬越し中に葉が黄色くなって枯れたときは立ち枯れ病が原因かもしれません。
サヤエンドウが上の葉が枯れ始めて株が萎れるときは立ち枯れ病の可能性があります。
立ち枯れ病は土中のカビが原因で起こる病害です。立ち枯れ病が起こる一番の原因は連作障害で、同じ場所でサヤエンドウを栽培したときによく発生します。
サヤエンドウは3月に入り気温が高くなると生長が一気に進み、草丈が高くなってそのうち株が倒れてしまいます。
草丈が腰よりも高く成長した段階で、支柱を立て株全体に紐を回し張りして倒伏対策をしておきましょう。
サヤエンドウは寒さに当たると花芽をつけるため秋に植え付けて冬越しさせます。冬越しさせる苗の大きさが20cmを超えると凍害や霜害にあって枯れてしまいます。
大きくなりすぎた冬越しの苗は切ってはいけません。苗がまっすぐに育たなくなるからです。
冬越し前にサヤエンドウの株が倒れるときは切らずにそのまま育て、不織布のトンネル掛けをして霜に当たらないようにしながら冬越しさせましょう。
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