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キャベツが育たない原因と対策

キャベツが育たない主な原因は、栽培時期があっていない・日当たりが悪い・気温が低いまたは高い・株間が狭い・土壌が合っていない・水不足・肥料不足・連作をしている・害虫や病害の被害に遭っているなどです。

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キャベツが育たない原因と対策


キャベツが育たない

「キャベツが育たない」「苗が大きくならない」「苗が小さい」「苗の生長が遅い」「葉が枯れる・萎れる」「葉の色が薄い」「花が咲いた」といった、失敗しやすいトラブル例と解決方法は?

キャベツを育てる時に起こりやすい問題や疑問の解決方法を野菜栽培士が解説しています。

キャベツ栽培のトラブル例&失敗例

  1. キャベツが育たない原因
  2. キャベツの苗が大きくならない
  3. キャベツの苗が枯れる
  4. キャベツが萎れる
  5. キャベツの葉が固い
  6. キャベツの葉が黄色くなる
  7. キャベツが結球しない・葉が巻かない原因と対策
  8. 1つの苗に球が何個もできる
  9. キャベツに花が咲いた
  10. キャベツの球の中央から茎が伸びた

キャベツが育たない原因

キャベツはさまざまな料理に使える便利な野菜です。家庭菜園でもキャベツを育てている方は多いでしょう。キャベツは栽培方法や栽培管理を失敗すると、収穫までにさまざまなトラブルが発生します。

キャベツが育たない・大きくならないのはなぜ?


育たない原因を見つけて対策しよう

キャベツがうまく育てられないときは必ずその原因があります。苗が大きくならない・育たないなら、その原因を見つけることがトラブルを解決する糸口になります。

大事なことはキャベツの性質や特徴を知りながら栽培することです。キャベツがどのような野菜でどのような環境を好むかなど、特徴を知っておくことでトラブルを未然に防ぐことができます。

キャベツの特徴を知ると失敗が減ります

キャベツの原産地は地中海沿岸からヨーロッパにかけてと言われています。土壌への適応性が高く栽培温度の適応幅も広いのが特徴です。

  • 日当たりがよく風通しのよい涼しい場所で育てることが失敗を防ぐポイントになります。
  • ・キャベツは酸性土壌を嫌います。有機物が豊富で水はけがよい用土で育てると失敗が少なくなります。
  • キャベツ栽培で失敗しやすいのは害虫による被害です。
  • 春まき品種と夏まき品種があります。季節に合わせた品種を選びましょう。

キャベツの苗が大きくならない

キャベツの苗が大きくならない・生長しない原因を具体的にあげて解決方法を解説していきます。

キャベツ成長が遅い・大きくならない


キャベツの苗が育たない・苗の成長が遅いときは以下の原因が考えられます。

キャベツが大きくならない原因

a.日当たりが悪いと大きくならない

日当たりの良い場所に苗を植え付けることが失敗を防ぐポイントです。日当たりが悪いと生育が遅くなるだけでなく害虫の発生と病害の原因にもなります。1日に最低でも5~6時間は太陽光を当てるようにしましょう。

b.気温が低い・高いと大きくならない

キャベツの生育適温は15~20℃です。種まき時期の気温だけでなく収穫時の気温も考えておくことがポイントです。気温が低い時期は敷き藁やマルチングなどで地温を上げ、気温が高い時期は日よけをするなど対策しましょう。

c.土壌が合っていないと大きくならない

キャベツは地中海原産の野菜で多湿を嫌いますが極度の乾燥も苦手です。栽培用土は、保水性がありながらも通気性と通水性の良い土を使いましょう。

乾き過ぎず湿り過ぎずがポイントです。手で握って形が崩れない程度の湿り気がベストです。

また土壌が酸性に傾かないようにすることにも注意しましょう。pH6.0~6.5の範囲が適切な範囲です。

d.植え付け時期を間違うと大きくならない

春まきは3月~4月上旬(寒冷地は6月~7月)まで、夏秋まきは8月下旬~9月上旬まで。(寒冷地は9月~10月)

f.株間が狭いと苗が大きくならない

キャベツの球を大きくするには、球が巻く前までに葉をいかに大きく出きるかが大事。株間をじゅうぶんに確保して日当たりと風通しが良くなる環境を作ることがポイントです。

苗を植え付ける間隔が狭いと、日当たりや風通しが悪くなるだけでなく、隣り合う株同士で養分や水分を取り合うことになります。

種から育てるときは葉と葉が触れ合ったら間引きを行って最終的には40~50cmほど間隔を空けましょう。

g.連作障害

キャベツは連作障害があります。同じ場所に植えると苗の生育が悪くなります。最低でも2~3年は間隔を空けるようにしましょう。

連作すると初期の段階ではそれなりに苗は生長しますが、途中で枯れたり萎れたりすることが多くなります。


キャベツが枯れる

キャベツの苗が枯れる原因と対策について詳しく解説します。

キャベツ枯れる


キャベツが枯れる原因はいくつかありますが、代表的な原因は以下になります。当てはまっていないかをCheckしてみましょう。

キャベツが枯れる原因

a.病害に掛かっている

キャベツは「菌核病」「黒腐れ病」「軟腐病」「べと病」などがよく発生します。

多くの病害は多湿によるカビや細菌が原因です。生育環境(日当たり・風通し・温度・水分量)の改善を行いましょう。

生育環境を改善しても病害が蔓延するときは薬剤による治療を行うことも検討してください。

b.水やりが不足している

何日間も水やりをしていないと苗が枯れる原因になります。用土の表面が乾いたときが水やりのタイミングです。特にプランター栽培では水分が不足しやすくなります。

キャベツはやや乾燥を好むので、水やりが多すぎると多湿になり病害にかかりやすくなります。回数を増やすのではなく間を空けて1回でたっぷりと与えるのがポイントです。


キャベツが萎れる

キャベツ萎れる


キャベツが萎れる原因

a.肥料が少ない

キャベツが萎れるのは先ほどの枯れる原因に加えて、肥料不足があります。肥料が足りないと生育不良の原因になるので、少量を回数を多めに与えるようにしましょう。

b.肥料が多い

肥料は多すぎてもいけません。肥料が多すぎると根から水分が奪われてしまい萎れの原因になります。

c.霜にあたる

秋まき以降では霜にあたると葉が傷んでしまいます。トンネル掛けなどをして対策をしましょう。

d.凍害に遭う

厳寒期に零下まで気温が下がると茎葉が凍結して萎れてしまいます。気温が低い時期はトンネル掛けなどをして低温対策をしておきましょう。


キャベツの葉が固い

キャベツ枯れる・萎れる


キャベツの葉が固くなる原因を詳しく解説します。

葉が固くなる原因

キャベツの葉が固くなるのは、肥料が不足しているときです。2週間に1回、化成肥料を1株あたり30g与えるのが追肥の目安です。

またキャベツの葉の固さは品種によっても変わります。一般的には春まき品種よりも夏秋まき品種の方が葉が固くなる傾向にあります。


キャベツの葉が黄色くなる

キャベツの葉が黄色くなって枯れてきたら病害にかかっている可能性があります。

葉の縁にV字型の病斑が出たら「黒腐れ病」、地際近くに水染みのような病斑が出たら「軟腐病」、葉脈の間が灰褐色に変色したら「べと病」、葉の下から黄色く変色し始めたら「萎黄病」の可能性があります。

感染は畑全体のキャベツに拡がるので、症状が出始めたら薬剤による対策を行うか株ごと抜き取ってしまいましょう。


1つの株に球が何個もできる

1つの株からいくつもの球ができることがあります。これは苗が小さい頃に害虫の被害に遭って生長点が傷付いてしまったことが原因です。

生長点(主枝)が食害にあうと脇芽(側枝)が何本も伸びてそこに球をつけます。

苗が小さいうちはトンネル掛けをして害虫の被害を予防することが大切です。


キャベツの葉がボロボロ

キャベツの葉がボロボロに穴があいた


葉がボロボロになる原因

キャベツの葉がボロボロになった、葉に穴があいているようなときは害虫が原因です。キャベツには、「アオムシ類」「ヨトウムシ類」「メイガ類」などの害虫がよく発生します。

とくにアオムシは葉を食い荒らす厄介な害虫です。幼苗期に被害にあうと苗がなくなるほど食害を受け苗が枯れてしまうことがあります。

キャベツは春や夏に種をまくため害虫の被害に遭いやすい野菜です。苗が小さいときに葉を食害されると球が巻かない原因になります。

キャベツの葉に穴があく


キャベツは球が巻くまでに葉を大きくすることが大切です。この時期に大きな被害を出さないように、害虫を見つけたら駆除して、トンネル掛けなどで害虫の飛来を防ぎましょう。


キャベツに花が咲いた

キャベツに花が咲いた


晩秋から冬にかけて種をまいたキャベツは3月以降になるととう立ちして花が咲きます。花が咲くと養分が奪われて味や食感が悪くなります。

収穫適期を逃さないようにしましょう。

キャベツの球の中央から茎が伸びた

キャベツは苗が一定期間、低温にあたると球の中央から茎が伸びて開花する習性があります。これを抽苔またはとう立ちと言います。

秋まき以降は適切な時期にトンネル掛けをして保温して冬前に球を大きくしておきます。

春先から球が大きくなる状態だと、あっという間にとう立ちしてしまいます。春前には収穫が終わるようにしっかり栽培管理しましょう。

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