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ハクサイの育て方

ハクサイは春と秋が植え付け時期です。日当たりと水はけの良い場所に1か所あたり2~3粒深さ1cmで種をまいて、発芽したら苗を1本に間引きます。主な作業は下葉かき・トンネル掛け・水やり・追肥・土寄せなどです。収穫までは約3か月です。

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ハクサイの育て方


失敗なしでハクサイを栽培しましょう!

ハクサイの育て方を野菜栽培士が詳しく解説します。

種まき適期や植え付け適期など栽培方法と土作り・種まき・苗作り・肥料の与え方・水やり方法・収穫までの栽培管理、病害虫対策など、画像と動画を使って丁寧に解説しています。

Contents Menu

  1. ハクサイの栽培難易度と育て方のコツ
  2. 栽培時期
  3. おすすめの品種
  4. 栽培前の準備プランター栽培用土土作り畝作り
  5. 種まき
  6. 間引き
  7. 苗の植え付け
  8. 栽培管理土寄せ下葉かき冷害対策と霜対策水やり追肥
  9. ハクサイの収穫
  10. 害虫対策
  11. 病害対策
  12. ハクサイの育て方まとめ
動画で解説「白菜の育て方」

YouTubeでも「白菜の育て方」を解説しています。テキストを手元に置いて動画を一緒に見ると、より理解が深まります。チャンネル登録おすすめです。

ハクサイの栽培難易度と育て方のコツ

栽培難易度 ★★★☆☆

ハクサイは害虫の被害が多く栽培管理が少し多めですが、害虫の対策をしっかり行えば初心者でも栽培は容易で簡単に育てることができます。

ハクサイ栽培の育て方と栽培管理のコツ


ハクサイはアブラナ科の大型の野菜ですが、大きなプランターや鉢を利用すれば家庭菜園でも育てることができます。

大型種のハクサイは難しいかもしれませんが、ミニ種ならベランダやバルコニーなど限られたスペースでも育てることができます。

春まきから育てるハクサイは害虫や病害の被害が多く結球させるのが難しいので、初心者の方は夏まきからがおすすめです。

ハクサイに含まれる栄養価はビタミンB・C、カルシウム・カリウムを多く含み浄血効果があると言われています。ハクサイは鍋の具はもちろん、煮物や炒め物・漬物にしたりと野菜が不足する冬場に重宝する野菜です。


ハクサイの栽培データ

科名 アブラナ科
別名 白菜・白才など
草丈 40~50cm
連作障害 あり(2~3年)
適した場所 日がよく当たる風通しの良い場所
日当たり 🌞
土壌酸度 pH6.0~6.5
株間 40~50cm以上
畝幅 60~100cm
畝高 10~15cm(平畝)
発芽適温 15~25℃
生育適温 15~20℃
種まき時期 2月・8月~9月
発芽日数 2日~3日
苗植え付け時期 2月~3月・8月~9月
収穫時期 種まきから約3か月


栽培時期

ハクサイは春と秋が栽培時期です。種まき適期は8月~9月です。品種にもよりますが春まき(2月)もできます。収穫までは種まきから約2.5~3か月です。

栽培カレンダー

春まき

ハクサイ栽培カレンダー(春まき)


育てやすい品種

ハクサイの育てやすい品種(種類)は?


ハクサイの育てやすい種類は、「お黄にいり」「黄味小町」「CR郷風」「満風」などです。

残った種は冷暗所に保管しておけば、2~3年は保存することが可能です。初心者は幼苗期の害虫被害を防ぐ意味で苗から購入することをおすすめします。


ハクサイの栽培方法

ハクサイはプランター栽培でも露地栽培でも育てることができます。ハクサイ栽培の準備から収穫までの流れを丁寧に解説します。

栽培前に準備すること

ハクサイの栽培を始める前にしておくことは、「道具と栽培用土の準備」栽培地の「土作り」「畝作り」などです。

ハクサイの育て方


プランターの選び方

ハクサイは根を広く張るため栽培するときのプランターサイズは大型タイプ(60㎝以上)のものを利用しましょう。

大型のプランターなら、大型種は2株、ミニ種は3~4株が栽培できる株数の目安です。

ハクサイ栽培に使う用土


栽培用土の種類

ハクサイの栽培用土は排水性が良く肥沃な土を利用するのがポイントです。市販の葉野菜戦勝の用土を利用すれば、袋を開けてすぐに植え付けできて便利です。

自分で用土を配合する時は、赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1、それに石灰を用土10ℓ当たり10~20gと化学肥料を用土10ℓ当たり10~20gを混ぜ合わせた物を使います。

プランターに入れる用土の量


プランターに入れる用土は、ウォータースペースが残る程度、鉢の縁から5cm以上低くしておきましょう。この理由は栽培の途中でまし土(用土を足す)をするからです。

用土を入れ過ぎると、株よせをする時にプランターの縁より用土が流れて、水やり時や降雨時にベランダが汚れる原因となります。

露地栽培の土作りと畝作り

土作りのやり方

ハクサイを露地で育てるときは、植え付けの10日以上前に、石灰を150g/m2・堆肥を2kg/m2・化成肥料を(15:15:15)100g/m2を施して十分に耕しておきます。

ハクサイは土壌深くまで根を伸ばすので、用土は深くまで耕しておくようにします。(畝の高さとと合わせて約60cmが目安)

畝作りのやり方

ハクサイに適した畝ですが、畝幅は1条植えで60㎝、2条植えで100cm、畝の高さは10~15cmの平畝です。


種まき

ハクサイは2月以降と8月以降の年に2回種まきができます。用土を入れたポリポットに2~3粒の種を深さ1cmにまき、発芽するまで温度管理しながら水やりをしましょう。発芽適温内なら2~3日で芽が出てきます。

ハクサイの種のまき方


ハクサイを種から育てる

ハクサイは直まきとポットまきができます。

直まきはポットまきよりも収穫までは短くなりますが、発芽を揃えるのが難しいうえ、幼苗期は害虫の被害に遭いやすいのでポットまきの方が簡単でおすすめです。

種まき時期

ハクサイの種まきは夏(8月~9月)です。春まき(2月~3)もできますが、気温が上がる時期は失敗しやすいので、春まきではミニ品種や早生種など収穫までが短い品種を選ぶのが成功のポイントです。

発芽適温

ハクサイの種の発芽に適した温度は20~25℃です。最低は7℃、最高は35℃まで発芽はします。

発芽日数

ハクサイは種をまいてから条件が整っていれば2~3日で発芽が始まります。気温が低かったり高かったりすると日数は前後します。(参考:ハクサイが発芽しない原因と対策

種のまき方(ポットまき)

  1. ポリポットに用土を7分目まで入れます。
  2. 1か所あたり2~3粒まきます。
  3. 用土を薄く被せます。(発芽には光が必要なので厚みは5~10mm。)
  4. たっぷりと水やりします。
  5. 本葉が4~5枚になるまでそのままポットで育てます。

種のまき方(直まき)

  1. 1指先で深さ5~10mmの穴を4~5か所空けます
  2. 2種が重ならないように、1つの穴に1粒の種を入ます
  3. 用土を薄く被せます(発芽には光が必要なので厚みは5~10mm。)
  4. 手で軽く用土を押さえます
  5. たっぷりと水やりします

直まきは発芽率がポットまきより下がるので、種を多めにまいておくのがポイントです。筋まきして間引き菜を楽しむのもおすすめです。

水やりのコツとポイント

  • 種と用土の間にすき間がないように、用土の表面を手で軽く押さえておきましょう。すき間ができると発芽が揃いにくくなります。
  • 種まき後から発芽までの間は、用土の表面が極度に乾かないように水やりをします。
  • 高温下でも発芽はしますが、発芽後の苗は暑さに弱いので、遮光ネットなどで高温対策をしてやりましょう。
  • ポット苗は植える数より少し多めに作っておくと、苗不足の心配がありません
  • ハクサイは移植が苦手なので、ポットまきでは移植の数日前に水やりを控えめにして、育苗環境を徐々に畑に近づけておくと生育が良くなります。

間引き

ハクサイの間引きは、ポットまきは発芽して双葉が出そろったタイミングで行い、直まきでは葉が触れ合うタイミングで何回か間引きして、本葉が5~6枚になる頃までには間引きを終わらせておきましょう。

間引き方(間引きのタイミング)


間引きの時期

ハクサイは発芽適温内なら、種をまいてから2~3日で発芽が始まります。(栽培環境によって日数は前後します。)

ポットまきでは本葉が出る頃に、元気な苗を1本だけ残して他は全て間引いてしまいましょう。

直まきしたときは本葉が触れ合うタイミングで間引きをして、5~6枚になる頃に1本立てにします。

ハクサイの間引きのタイミング


間引きのコツとポイント
  • ハクサイの幼苗の子葉が落ちてしまうことが良くありますが、これは水切れと肥料切れで起きる現象です。
  • 種まきや育苗で使う用土は新しいものを使って、種まき後は水切れを起こさないようにしましょう。
  • 早い時期に苗を間引くと、途中で枯れたり害虫の被害にあったときに苗がなくて困ることになります。生育の様子を見ながら適度なタイミングで間引きをするのがポイントです。

苗の植え付け

ハクサイの植え付けは3月~4月と8月~9月上旬が適期です。株間は40~50cmあけて苗を植えていきましょう。植え付けが遅れると外葉が大きくならず結球しないことがあるので適期を守って植え付けしましょう。

ハクサイの苗の植え付け方


良い苗の選び方

ハクサイの苗を選ぶときにチェックするポイントは本葉の枚数です。本葉が多すぎる苗は植えてからの根付きが悪いので、本葉は4~5枚までの苗を選びましょう。

ホームセンターで売っているハクサイの幼苗には、害虫(アオムシ類)の卵や小さな幼虫が付いていることも多いので、しっかりチェックしておきます。

ハクサイを苗から育てる


ハクサイ栽培が難しいと言われるのは害虫が発生しやすいことが理由の一つです。特に幼苗時期は害虫の被害に遭いやすいので害虫対策は必須です。

害虫を放っておくと一晩で苗が全滅してしまう事もあるので注意しましょう。

苗の植え付け時期

ハクサイを苗から育てるときは8月下旬~9月末までに植え付けを終わらせましょう。ハクサイは植え付け時期がとても大切です。

植え付け時期が遅かったり、根を傷めて活着が悪かったりすると葉数が少なくなってしまいます。(参考:ハクサイが育たない原因と対策

苗を植える間隔(株間)

早生種は株と株の間隔を40~45㎝、中晩生種は45~50㎝を確保しておきます。

株間が広いほど株数は少なくなりますが、1株あたりの球が大きく重くなります。

小型の球を収穫したいときは株間を狭くしてもオッケーです。


株間と球の大きさの関係表(参考値)

品  種 株間45cm 株間50cm 株間55cm
新理想めぐみ 2,500g 2,800g 3,000g
黄ごころ80 3,000g 3,300g 3,500g

ハクサイは結球が始まるまでに葉を大きく育てること大切です。株を大きくするために、日当たりと風通しが良くなるよう株間をしっかりと確保することがポイントです

株間が狭いと養分と水分を奪い合って株が小さくなったり、葉数が少なくなったりして、結球しなくなる原因になります。株間は広めに確保しましょう。(参考:ハクサイが結球しない・葉が巻かない原因

ハクサイの植え付け時期


ハクサイの植え方(手順)

  1. 根鉢を吸水しておきます
  2. ポリポットより一回り大きい植え穴を掘ります
  3. 根鉢を壊さないように丁寧にポリポットから取り出します
  4. 植え穴の中にていねいに置きます
  5. 子葉が埋まらない程度に用土を被せます
  6. 株元を手のひらで軽く押さえて根鉢と用土を密着させます

植え穴の底を平らにならし、根鉢の周りの隙間に用土を丁寧に詰めておくと、苗の根付きが早くなります。

ハクサイの苗が活着したサインは葉が勢いよく伸び始めたときです。通常は植え付けから約1週間程度で根付きます。

ハクサイの苗の植え方


苗の植え付けのコツとポイント

  • ハクサイは根が切れると新根が出にくい性質なので、根鉢を壊さないように丁寧に植え付けましょう。
  • 植え穴の底を平らにならし、根鉢の周りの隙間に用土を丁寧に詰めておくと、苗の根付きが早くなります。
  • 葉数が十分揃っていない状態で低温期になってしまうと、球が結球しない原因になります。
  • 苗を植え付けた後は根付くまでたっぷりと水を与えましょう。根鉢を吸水させたときは1~2日は水やりは不要です。水やりを控えることで、根が深くまで伸びようとするからです。

栽培管理

土寄せ(まし土)

ハクサイの苗が小さい時期は、強風や豪雨で苗が倒れてしまいます。株がしっかりするまでは、降雨や水やりで表面の用土が流れてしまったタイミングで、土寄せをしっかりと行うようにしましょう。

ハクサイの土寄せ


土寄せの時期(タイミング)

ハクサイの土寄せ(プランターではまし土)は株元の茎の部分が長くなってきたときや追肥のタイミングに合わせて、結球期までに何度か行います。

土寄せのやり方

土寄せのやり方ですが、株周囲の用土の表面を軽くほぐして株元に寄せて手のひらで軽く押さえておきます。プランター栽培では新しい用土を足しておきます。

土寄せのコツとポイント

  • ハクサイは株元の土寄せをしっかり行う事で、結球期以降の株をより安定させることができます。
  • ハクサイは結球が始まってから用土の表面に伸びる細根を傷つけると生育不良の原因になるので、自信がない方は土寄せは行わないようにしましょう。

下葉かき(摘葉)

ハクサイは外葉が黄色くなって萎れたものや害虫の被害にひどく遭った葉は早いうちに摘み取ってしまいます。葉を摘み過ぎると球が大きくならないので、結球前は傷みのひどいものを中心に摘葉しましょう。

ハクサイの摘葉


ハクサイは傷んだ葉を切り取らずにそのまま放置しておくと、その部分から細菌が侵入して病害が発生する原因になります

ただし、結球が始まるまでに葉数が少ないと大きな球が出来なくなってしまいます。葉は摘み取り過ぎないように傷みの激しいものだけにしましょう。

葉の傷みを予防するために、株元の風通しを良くして、トンネル掛けなどで害虫の対策をしておくことがポイントです。


冷害対策と霜対策

ハクサイの外葉を1枚取って結球部分の上に被せて残りの外葉で包むようにして紐で縛っておけば、寒さや霜からの被害を防ぐことができます。

ハクサイの霜対策と冷害対策


ハクサイの外葉を1枚切り取って、結球部分の上に被せて残りの外葉で包むようにして紐で縛っておけば、寒さや霜からの被害を防ぐことができます。

ハクサイは低温に強い野菜なので、寒さが厳しくなって霜が降りる時期を過ぎたあたりから、どんどん甘味が増していきます。

ただし、極寒期にそのままにしておくと、冷害に遭って結球部が傷んでしまうので、外葉を包んで冷害対策をしておきましょう。


低害対策をしておけば、2月頃まで畑で保存することができます

害虫の被害に遭って外葉を摘み取ってしまっているときは、外葉の代わりに新聞紙で覆っておけば大丈夫です。


水やり

ハクサイは発芽するまでの間と、苗の植え付けから根付くまでの間は、用土の表面が乾いたタイミングで水やりを行いましょう。それ以降の水やりは土の表面がしっかりと乾いてからたっぷりと与えます。

ハクサイの水やりの頻度


ハクサイは水やりのタイミングと与える量・回数が球を大きくするためのポイントです。ハクサイの水やりについて詳しく解説します。

水やりの頻度(タイミング)

ハクサイは種をまいたあとから発芽するまでの間と苗を植え付けてから根付くまでの間は、用土の表面が乾かないようにこまめに水やりを行いましょう。

それ以降の水やりですが、毎日水やりをする必要はなく土の表面がしっかり乾いてから行いましょう。ハクサイは乾燥を嫌いますが、多湿すぎても軟腐病にかかりやすくなります。

水やりする時間帯

水やりする時間帯ですが、午前の水やりは、気温が上がり始める前に与えましょう。

この理由は、日中の気温の高い時間に与えると、太陽光で根を傷めたり、水滴がレンズ代わりになって茎葉を傷めてしまうからです。

夕方の水やりは気温が下がり始めてからで、夜間は用土が乾いている状態にしておくのがベストです。

ただし、気温が下がる秋以降は、夕方から夜間にかけての水やりは病害が発生しやすくなります。15時以降の水やりは控えるようにしましょう。

水やりの量と与える頻度


1回あたりに与える水の量

プランター栽培の場合は用土が乾燥しやすいので、鉢底から水が染み出るまで水やりをしましょう。

露地栽培では1株あたり約2.0~2.5Lが目安です。根は直根性で地下1mほどの深さまで伸びるので、株元を中心に地中深くに浸み込むように与えます。

雨の日や曇りの日は多湿になりやすく病害の発生を助長するので水やりをする必要はありません。

ただし、マンションのベランダなどの雨が当たらない場所で栽培しているときは、雨が続いていても、用土の表面が乾いてたら水やりをしましょう。そのときは、いつもより量を少なめにします。


ハクサイの追肥

ハクサイは追肥の量と与えるタイミングが葉を大きく美味しくするためのポイントになります。

ハクサイの追肥のタイミングと与える量


ハクサイの追肥の時期

ハクサイは元肥を十分に与えて育てるのが基本ですが、結球が始まる直前に、即効性の化成肥料を畝の肩に与えておくと、結球しやすくなります。

与える肥料の種類

追肥に使う肥料の種類は即効性(効きが早い)のもので、チッソ比率のやや高いものがおすすめです。成分が分からないときは園芸店などで葉もの野菜専用の肥料を使うと簡単です。

1回あたりの追肥の量は?

1回あたりの追肥の量ですが、プランター栽培では1株あたり化成肥料を約5g、葉の広がりに沿ってまき、表面の用土と軽く混ぜ合わせておきます。植え付け2週間後から水やりを兼ねて週に1回、液肥を与えてもかまいません。

株元付近で混ぜ合わせると表面の根を傷めてしまう事があるので、少し離れたところで混ぜ合わせるのがポイントです。

露地栽培では、畝間に化成肥料を1㎡あたり20~30gほどまいて、表面の用土と軽く混ぜ合わせてから畝の肩に寄せておきます。

施肥量の目安(kg/1a)

総量 元肥 追肥
早生品種 チッ素 1.5 1.5(2.0) (0.5)
リン酸 1.5 1.5(1.5)
カリ 1.5 1.5(1.0) (0.5)
中晩生種 チッ素 2.0 1.5 0.5
リン酸 2.0 2.0
カリ 2.0 1.5 0.5

()内は追肥を行う場合の施肥量


追肥のコツとヒント

  • 肥料不足になるとハクサイは結球しないことがあります。地力の弱い畑で育てるときは肥料切れには注意しましょう。
  • 肥料が不足すると、茎葉が黄色くなり、株の生育が悪くなります。
  • ただし、窒素過多になるとゴマ症や軟腐病が多発する傾向があるので、肥料のバランスを見ながら適正な施肥を行いましょう。

ハクサイの収穫

ハクサイの収穫は種まきから75~100日で、球の先端部分が固く締まっていたら収穫の目安です。外葉を先に掻き取ってから根元にナイフを入れて株を切り取りましょう。

ハクサイの収穫


収穫時期(タイミング)

ハクサイは品種や栽培地の環境にもよりますが、種をまいてから75日~100日(苗の植え付けからは60日~80日)で収穫適期になります。

ミニ種の場合は、種まきから45~60日が収穫適期です。

黄色系の品種は球が過熟して締まり過ぎると、内部の黄色が淡くなって品質が低下するので、適期を逃さないようにしましょう。

見た目で収穫適期を判断する

ハクサイの収穫適期を判断する方法ですが、結球した頭の部分を手で押さえてみましょう。株の先端部分が固く締まっていれば収穫のタイミングです。


ハクサイの収穫までの日数、収穫適期の見極め方


収穫方法

ハクサイの収穫方法ですが、結球部を手で斜めに倒して株の根元付近をナイフで切り取って収穫します。このときに外葉も一緒に切り取ってしまいましょう。

葉を掻き分けて球だけを切り取るのは大変です。外の固い葉ごと切り取って、あとで処分すると楽に収穫作業ができます。

ちなみに切り取った外葉は、畑にすき込んで堆肥として利用できます。

保存方法

ハクサイは株を抜き取らずに防寒対策をしておけば、畑で春先まで保存することも可能です。使う量だけ収穫し、使わない株は抜かずにそのまま畑に置いておくと良いでしょう。

万が一、ハクサイが結球しなかった場合は、そのまま育てるとトウ立ちして花が咲きます。

ちなみにトウ立ちとは、花芽をつける茎が球の中央から伸びることで、抽苔とも言います。

ハクサイの花はお浸しや辛し和えにすると大変おいしいので、結球に失敗しても、葉を通常の白菜として利用しても良いですし、抜き取らずにそのまま張るまで育てて菜花として利用するのもおすすめです。

ちなみにハクサイは苗が12℃以下の低温に7日以上あうととう立ちする性質をしています。春に遅まきした苗はトウ立ちしないので枯れる前に株ごと抜き取ってしまいましょう。


害虫対策

ハクサイに発生しやすい代表的な害虫は、アオムシ・コナガ・ヨトウムシ・メイガ類・ハムシ類です。害虫は数が少ないうちに駆除することが大切です。

ハクサイの害虫対策


株元の日当たりと風通しを良くしたり、住処になる落ち葉などの残渣を減らしたりすることでも数を減らすことができます。

結球するまでの間に葉が食害されないように、幼苗期は防虫ネットのトンネル掛けなどで対策して、害虫の食害から苗を守っておきましょう。

成長点が食害されると生育が止まって球が結球しなくなるので、結球が始まってからも、害虫が発生していないかを確認しておきます。

「葉に穴があいていないか」「食いちぎられた葉がないか」を、こまめに苗に変化がないか観察することが大切です。早期発見ができれば被害を最小限に食い止めることも可能です。


病害対策

ハクサイに発生しやすい病害は、菌核病・尻腐病・軟腐病・黄化病・根こぶ病などです。水はけと風通しを良くして高温多湿を避けることが病害の対策になります。


ハクサイに発生しやすい病害は、菌核病・尻腐病・軟腐病・黄化病・根こぶ病などです。水はけと風通しを良くして高温多湿を避けることが病害の予防になります。

水やりは回数を少なめにして、1回あたりの量を多めにするのがポイントです。用土の表面をしっかりと乾燥させてから水やりを行いましょう。

夕方以降や夜間の水やりも病害の発生を助長します。

プランターなどでハクサイを育てるときは、鉢底石や発泡スチロールを鉢底に敷き詰めておくと水はけが良くなります。

また、気温が低すぎるときや高すぎときも病害が発生しやすくなるので、春まきは保温し、夏秋まきは遮光して、適正な温度管理を心がけましょう。

また、アブラナ科の野菜を連作することも病害の原因になります。同じ場所で連作しないように栽培計画を立てましょう。ハクサイの連作年限は1年以上です。


ハクサイの育て方まとめ

ハクサイを上手に育てるコツは、元肥と追肥を適正に与えて、いかに株を大きくできるかにかかっています。ハクサイが結球しない原因の多くは、栽培後半の肥料切れと水不足によるものだからです。

ハクサイの育て方まとめ


植え付け前には、畑をしっかりと耕してしておくこと、腐葉土や堆肥などで用土を肥沃にしておくことです。

ハクサイは植え付け時期が遅いと結球に必要な葉数が足りないまま冬越しすることになるので植え付け適期を守ることも大事です。

栽培地は日当たりのよい場所を選びましょう。株間をしっかりと確保して風通しと日当たりをよくことが球を大きくするポイントです。


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