キュウリが育たない主な原因は、栽培時期が間違っている・日当たりが悪い・気温が低い・株間が狭い・用土が古い・土壌酸度が合っていない・多湿気味・連作をしている・害虫の被害にあっている・病害に合っているなどです。
キュウリ栽培で起こりやすいトラブルや悩みを集めました。
キュウリが上手に育たない・キュウリの苗が枯れてしまった・キュウリの実がならない・人工授粉は必要?・キュウリの実が曲がる、などなど...
このページでは、キュウリを育てている中で出てくる疑問や悩みを解決方法を解説しています。
キュウリの苗の成長が遅い時に考えられる原因はいくつかあります。
まずは苗の植え付け時期があっていない可能性があります。植え付ける気温が低すぎたり高すぎたりすると苗が上手く育ちません。
キュウリの生育適温は22~28℃ですが、春植えで苗の植え付け後の気温が低いときはマルチングをして地温を確保してやります。
夏植えの場合は収穫盛期が9月になるので低温対策をしましょう。夏植えは秋まで収穫が続くため、低温の影響を受けにくい地這え栽培がおすすめです。
キュウリの苗の成長が遅い時は以下の原因が考えられます。
a.日当たりが悪い
日当たりの良い場所に苗を植え付けましょう。日当たりが悪いと生育が遅く成るだけでなく病害の原因にもなります。
b.土壌が悪い
キュウリは保水性がありながらも通気性の良い土壌を好みます。乾き過ぎず湿り過ぎずを心がけましょう。また土壌酸度にも注意が必要です。PH6.0~6.5の範囲が適切な酸度です。
c.植え付け時期が早い(遅い)
気温が低い時期に植えると苗の生育が遅くなります。気温が低い時期は敷き藁やマルチングなどで地温を上げる工夫をしましょう。
d.水不足
キュウリは乾燥に弱い野菜です。特に梅雨が明けた頃からは晴天が続いて乾燥しやすい時期になるので注意しましょう。また定植してから株が根付くまでの間は、たっぷりと水やりを行って下さい。
e.植え付け間隔が狭い
苗の植え付け間隔が狭いと養分や水分を取り合うことになります。株と株の間隔はプランター栽培では最低でも50㎝以上、露地栽培では100cm以上を確保するのが理想的です。
f.連作障害
キュウリは連作障害がありますので、同じ場所に植える時は最低でも3年は間隔を空けるようにしましょう。
キュウリの苗が枯れる原因はいくつかありますが代表的なものは以下になります。
a.病害に掛かっている
キュウリの苗が枯れる病害には「苗立枯れ病」「つる割れ病」「つる枯病」などがあります。病害が疑われる時は早期治療を行い生育環境の改善を行いましょう。
b.害虫の被害にあっている
キュウリには「アブラムシ類」「ハムシ類」「ダニ類」といった害虫が発生します。中でもハムシ類の「ウリハムシ」はキュウリの葉に穴をあける厄介な害虫です。幼苗期に被害にあうと葉がなくなるほど食害を受け苗が枯れてしまうことも。
c.多湿・肥料不足
水やりが多いと多湿になり細菌が原因の「つる枯れ病」の原因に。また肥料が不足すると生育不良の原因になるので、少量を回数を多めに与えるようにしましょう。
キュウリの実がならないのは受粉が出来ていないことが原因ではありません。実はキュウリは「単為結果性」という受粉をしなくても着果する性質をしているため人工授粉をする必要がないのです。
受粉をしないため種は出来ませんが、キュウリはもともと15センチまでの若い実を食べる野菜なので、食べても健康上の問題はありません。
キュウリの実がならない一番の原因は水不足と肥料不足が原因であることが大半です。極端な乾燥や肥料不足を起こしてしまうと容易に回復しない特徴があるので注意しましょう。
次に多い原因は樹勢が弱まってしまうこと。特に梅雨以降はキュウリが急激な高温に対応できなくなる時期です。梅雨の後半からは樹勢を強める管理をして下さい。
樹勢を強めるには株の中まで光が届くように古い葉と黄化葉を早期に取り除き、側枝から出る孫枝も摘み取りましょう。追肥や不良果の除去も効果的です。
キュウリの適温期は5~6月だけなので、それ以外の時期は不適な環境であると言えるのですね。
弦を剪定忘れも実がならない原因の一つです。キュウリは種類にもよりますが、親弦よりも子弦や孫弦に実がなるものが多いです。キュウリの育て方のページを読んで弦の剪定をおこないましょう。
キュウリの実が大きくならない理由はいくつかありますが、一番の多い原因は温度管理によるものです。初夏と晩夏の温度管理が難しいため、この頃は収穫量が少なくなる時期です。生育適温内で収穫のピークを迎えるように苗を植え付けることを心がけましょう。
次にチェックしておきたいのは水分と養分の管理です。生育初期に水分や養分を与えすぎると軟弱な株に育ってしまいます。特に肥料(元肥・追肥)が多いと本来、栄養や水分を求めて広く深く張るはずの根が軟弱に育って、草丈が大きくなってからの水分・養分の吸収力に大きな影響が出てしまうので注意しましょう。
キュウリに限らず多くの野菜は、幼苗から収穫が始まるまでをいかに上手く育てられるかが収穫量を増やす最大のポイントになります。収穫が始まってから対策しても手遅れなことが多いので、植え付け後から丁寧に愛情をこめて育てましょう。
さらに詳しく:キュウリの実がならない・キュウリの実が小さい原因と対策
キュウリの実が曲がる原因は栄養状態の不良によるもので「曲がり果」と言います。
果実が小さいうちに曲がり果が発生しているときは追肥のタイミングです。
また、収穫終了間際になると根の吸肥力が悪くなるたって曲がり果が発生しやすくなります。栽培後半になると追肥を与えても曲がり果は直らないことが多くなります。
曲がったキュウリは見た目は悪いものの、味や健康への問題はなく食べても問題はありません。
キュウリの収穫時期は一番果がなってから約1か月と短いため、苗を2週間ほどずらしながら植えると長期間収穫が楽しめますよ。
キュウリの実の一部が黄色く変色することがありますが、これは日照不足によることが原因のひとつ。
葉っぱや支柱などの陰になっている、地面に接しているなどの要因があると実が黄色く変色することがあります。
この場合も食べても健康上の問題はないので安心してください。
キュウリの実から葉や弦が出てくることがありますが、これは野菜の「全能性」という性質によるもの。
全能性とは野菜のどの部分も葉・茎・花・根になる性質のことです。
原因はキュウリが何らかのストレスを受けている(気温・乾燥・病害)と発生すると言われていて特に珍しい現象ではなく、食べても問題はありません。
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